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鮎川哲也賞受賞作とあり、ミステリの登竜門なのかな、と思った。生殖医療がミステリに発展する内容。命を授かる時代から命を作る時代に進歩してしまった生殖技術。子供の成長につれ親も葛藤を抱えるし、真実を知った子供の苦悩は計り知れない。でも今は小さい頃から遺伝上の親が違うことを教える方針らしい。あと、精子を「何匹」と数えるのは知らなかった。「背理法」で仮説を否定して、真を導く方法も初めて知った。そして、想像もしなかった終盤でタイトルの意味が分かった。禁忌の子 [ 山口 未桜 ]
2025.10.22
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6人の女性のお金に関わる短編集。お金が全てではないとは言っても、全く無いと生活できない。では、月収はどのくらい必要か?非課税ギリギリでも食べてはいける。リスクはあるが投資で増やす方法。パパ活専門だと確定申告はどうするのか色々なお金の貯め方や使い方がとても参考になった。そういえばまだ『三千円の使いかた』を読んでいなかったことに気がついた。月収 (単行本) [ 原田ひ香 ]
2025.10.15
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連作短編で、語り手が全て違う。養父隆之と養子正道の関係が客観的に語られる。親の罪を子供に背負わせるのは残酷だ。子供は親を選べないが、犯罪者の子供という目線で見る周りの大人たち、見て見ぬふりする大人たち、社会全体に責任がある。でも実際は、子供に罪は無いと思いながらも隆之みたいにはなれないと思う。ミステリぽい描き方だったけど、涙を誘う話だった。蛍たちの祈り [ 町田 そのこ ]
2025.10.15
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初めての作家さん。カフネとはポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」日本ではそういう仕草はあまりしないのでよくイメージできなかったが、読み終えて、人と人が触れ合う暖かさみたいなものが見えてきた。主人公の薫子の面倒くさい性格は嫌いではない。薫子の元夫の「すべての子供は親の欲望で生まれてくる」という死生観には考えさせられた。物語の中でも重要な薫子の弟の遺言書。令和2年相続法改正により法務局で遺言書を預かって、死亡時に遺言執行人に通知するというが、法務局はどうやって死亡を確認するのかが疑問だカフネ [ 阿部 暁子 ]
2025.10.08
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わずか200ページの作品なのに、文章密度が高くスラスラと読めなかった。この世界観をうまく表現することはできないが、最後は生身の人間どうしが、分かり合えないのに心が通じ合う場面に涙した。あとがきもタヒさんらしく、何回読み返しても完全には理解できない。自分の心も相手の気持ちも単純化し、分かったつもりでいるほうが楽に生きていけるが、それでは相手を本当に理解したことにはならない、みたいなことかな恋の収穫期 [ 最果 タヒ ]
2025.10.08
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前作『珈琲怪談』より怖いホラーでした。13の短編と横書きの特別編とあとがき。舞台が日本各地を移動するので、地方色も出ていて楽しめた。富山県のフェーン現象、長崎県のカステラ、沖縄料理、浅草海苔・・・徳川家康や藤原道真、近松門左衛門も身近に感じられた。酒亭DARKNESS [ 恩田 陸 ]
2025.10.01
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村上春樹さんのエッセイ『猫を棄てる 父親について語るとき』を思い出した。これは猫を棄てる話ではないが、ガッツリ春樹節で絵本向けの文章ではない。でも、安西水丸さんの絵はシンプルでもふもふしていて、とても可愛い。付録のしおりに2人の対談が載っていて、襖絵事件猫の襲撃の話が面白い。1998年刊行絵本の新版。ふわふわ (講談社の創作絵本) [ 村上 春樹 ]
2025.10.01
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世界的なベストセラー絵本で、日本語訳が俳優の宮沢氷魚さん。地元の図書館になく取り寄せてもらいました。主人公はクジラだけど、人間の物欲は果てしない。私は歳のせいか、食欲と睡眠欲だけで生きています。レイチェル・ブライトさんの他の動物絵本も読んでみようほしがりやのクジラ [ レイチェル・ブライト ]
2025.10.01
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