塾長日記

塾長日記

6月号のチラシに書いた内容 2004.6.28

1.何のために勉強するのか。

 今は小中高大と多くの子供は大人になるまで学校教育を受けて行きます。
では、何のために勉強していくのでしょうか。私は自分の目標を達成するため(自己実現)だと考えます。しかし、ほとんどの子供はそんな目標を持ってはいません。持ってなくて当然なんでしょう。
 本来、大人の世界で努力というものは、明確な目標に向かってしていくものであり、闇雲に努力することは効率の上でも良くないことです。料理人を目指すなら美味しいものを作る努力をすべきであって、法律の勉強に努力しても効率はよくないものですよね。
 しかし、親は子供に勉強をさせます。それが子供のためだと信じて。そして子供は目標のないまま勉強をしていくのです。しかし、本人に目的意識がないので、勉強への取り組ませかたによって差が生まれてきます。

2.子供は本来勉強好き?
 ではここで、子供の視点から考えてみましょう。
 子供は本来勉強すること、物事を学ぶということは自然なことなんです。生まれた時、言葉を話せなかった赤ちゃんは、誰が教えなくても、周りの人から言葉を学んで話せるようになっていくのですから。
 遊びも勉強です。勉強も遊びです。子供にとって本来、勉強と遊びのくくりはないのです。子供はどちらでも楽しいこと気持ちの良いことを続けていくので、勉強も楽しく(快)だと思える環境なら勉強しつづけていきます。

3.勉強嫌いはなぜおこる。

 本当は好きなはずの勉強(学び)を嫌いになってしまうのはなぜでしょう。それは分からないことが出来てくるからです。人間は大人子供にかかわらず、分からないこと、理解できないことに対して(不快)だと感じるからです。人によっては恐怖すら感じるでしょう。
 子供にとって新しいことを学ぶことは、(快)であるはずが、いくら分かろうとしても分からないから(不快)になり嫌いになってしまうのです。
4.分からないを作りやすい今の教育
 学校教育は1対40です。先生1人に対して生徒40人。もちろん先生は生徒全員の理解度を把握できにくもの。しかし、先生の実力しだいではかなりの生徒の理解度を上げることが出来るでしょう。しかしそれでも全員は不可能です。なぜなら、生徒によって一つのことを覚えるのに必要とする、反復の量や時間は異なるからです。逆に多くしすぎると、1回で覚えられる子の集中力は保てませんし、進むべき単元を進めません。
 平均的な授業について行けない生徒は(部分的についていけなかっただけでも)分からないをためてしまい、その先の授業を理解する材料を得ることが出来なくなってしまったのです。

5.勉強は苦痛じゃないことに気づく、実は楽しい。
 例えば小学生、多くの生徒が、「あまりのある割り算」が嫌いです。なぜかというと、みんな良く間違えてしまうからです。
 それなら間違えないように割り算の練習をさせれば良いのか?
いいえ違います。多分それをするとその子は、ますます割り算嫌いになるでしょう。
なぜなら、練習量に見合った成果が現れないから・・・。
 そこで必要なのはなぜ間違えてしまうのかということです。あまりのある割り算は、掛け算と引き算の複合問題です。
まず掛け算をして商をだし、引き算をしてあまりをだす。そのどちらに問題があるのかを特定し、まずそちらを改善していく必要があるわけです。まあ、大概の小学生の場合、掛け算より引き算がおろそかになってます。小学校では掛け算は授業し易いんでしょうね。
 そして、引き算の練習をしだします。そして引き算が出来るようになってくると生徒はだんだん生き生きと楽しそうになってきます。明らかに勉強に対する嫌い度は下がってます。
 そして、こういった問題は学年が上になればなるほど多くなってきます。
中学生場合、
・一次方程式を解くには、文字式
・連立方程式を解くためには、一次方程式
・二次方程式を解くためには・・・

といった具合に。
過去に作ってきた穴を埋めていかないといけません。

6.一度勉強を嫌いと思ってしまった子供を、好きにさせるには。
 いきなり好きにはなりません。まず、嫌い度を下げていかないといけません。
そのためには、さまざまなテクニックが必要です。ポイントは誉め方です。
 来月でそのポイントについてまとめてみます。


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