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白鵬翔 06年NEWS12
毎日新聞 4月7日
<抜粋>
新大関の白鵬が奉納土俵入り 東京・靖国神社
3月の大相撲春場所後に新大関となった白鵬(21)=宮城野部屋=が7日、東京・靖国神社で奉納土俵入りを披露した。奉納相撲は春巡業の恒例行事。主催した靖国神社の広報部によると「例年より1.5倍多い」約1万人のファンが集まった。春場所での横綱朝青龍との白熱した優勝争いが、大相撲への関心を再び高めたようだ。土俵入りの場内アナウンスでは「『新』大関」と紹介する計らいもあった。ファンも大きな拍手を送り、「大関」「早く横綱になれ」と声をかけた。白鵬は「大関と呼ぶ声援がよく聞こえた。勇気がわいてくる」と満足そうだった。
夏場所は5月7日に両国国技館で初日を迎える。【上鵜瀬浄】
スポニチ 4月8日
<抜粋>
新大関・白鵬にCM依頼殺到
大相撲の新大関・白鵬(21=宮城野部屋)にCMの出演依頼が続々と寄せられている。初めて届いたオファーは大手飲料メーカーのビールのCMで、日本人大関との共演が計画されている。正式決定すれば夏場所(5月7日初日、両国国技館)前にも収録を行う。7日に東京・千代田区の靖国神社で行われた春巡業に参加した白鵬は「ほかの大関と一緒だけど、自分がまず候補に挙がったらしいよ」とうれしそうに語った。そのほかにも、乳製品など2つのCMのイメージキャラとして候補に挙がっている。琴欧州も大関昇進を機に一挙3社のCMに出演したが、白鵬にも同等の注目が集まっているようだ。靖国神社での巡業を終えた白鵬は、夕方には神奈川県藤沢市の常立寺を訪問して「元使五人塚」を慰霊。春巡業は残り2日だけだが、新大関の慌ただしい日々はしばらく続きそうだ。
サンスポ 4月8日
<抜粋>
白鵬、大関の責任果たした…靖国奉納相撲
大相撲夏場所だより(5月7日初日、両国国技館)新大関白鵬(21)が7日、左足首痛を抱えながら、東京・靖国神社で行われた「靖国神社奉納大相撲」に参加した=写真。「しこを踏むと痛い。不安がある」。昨年名古屋場所を途中休場した原因となった左足首痛は、まだ完治していない。医師の診察も受けたが、自然治癒を待ってマッサージ治療などを受け、現在もテーピングする状態が続いている。それでも、新大関の責任感が体を動かす。3日から夏場所に向けてけいこを再開。この日も幕内土俵入り後、関脇琴光喜と取組をこなし、とったりで白星。役目を果たした。その足で8日の巡業地、神奈川・藤沢市入り。当地の常立寺内にある「元使五人塚」を訪問。建治元年(1275年)に鎌倉幕府によって処罰されたモンゴル国使5人を慰霊し、先祖に活躍を誓った。(江坂勇始)
スポーツ報知 4月8日
<抜粋>
白鵬に初CM依頼
新大関・白鵬(21)=宮城野=は7日の巡業で初めて大関専用の支度部屋を使用した。古傷が残る左足首の回復は遅れており「シコを踏むだけでもまだ痛い。ずれている感じ」。巡業中の申し合いは回避する方針だ。終了後は鎌倉時代のモンゴルからの使者を葬った藤沢市・常立寺を訪ね、旭天鵬らモンゴル出身力士とともに「元使五人塚」の前で合掌。また、ビールメーカーから初のテレビCM出演依頼も舞い込み、夏場所番付発表前に沖縄で収録する予定だ。
デイリースポーツ 4月8日
<抜粋>
白鵬明暗 CM初出演決定も…
大相撲の新大関白鵬に大手飲料メーカーからCM初出演オファーが届いていたことが7日、明らかになった。靖国神社奉納大相撲が行われたこの日、自ら「CMに出ることになったよ。ダイエットビールのかな」と明言した。メーカー名は明かさなかったが、モンゴル一時帰国から戻る20日以降に撮影に参加する。朝青龍、琴欧州、高見盛らに続くCM出演で人気力士の仲間入り。まさに相撲人生の“明”だったが、一方で“暗”もあった。白鵬は昨年名古屋場所で痛めた左足首が慢性化し「今でも時々はれるんだよね。今日もはれてる。押しても曲げても痛いし、医者に行っても治療法がないといわれた」と衝撃告白した。それでも、この日は関脇琴光喜をとったりで下し、大関の威厳を見せた。今後の巡業でも予定通りに取組を続けていく。重大な障害にはならないもようだが、本人は困惑顔で患部を見つめ、昇進場所の夏場所(5月7日初日・両国国技館)に不安ものぞかせた。打ち出し後は旭天鵬、朝赤龍ら11人のモンゴル出身力士とバスで神奈川県藤沢市内の常立寺へ移動し、1275年に鎌倉幕府の手で処刑された「元」の使者の墓に参拝。白鵬は「まつられている人も喜んでいると思う」と気を引き締めた。
サンケイ 4月8日
<抜粋>
奉納相撲 ファン歓声 新大関白鵬お披露目
大相撲恒例の靖国神社奉納相撲が7日、東京・九段北の靖国神社の相撲場で行われた。肌寒い天気にもかかわらず、新大関白鵬の東京初お披露目ということもあって場内は立ち見客も出る大盛況。ひときわ大きな歓声を浴びた白鵬は、ファンとの交流も楽しんだ。
★最後まで笑顔絶えず 大関昇進を祝うように桜吹雪が舞う。「新大関白鵬」のアナウンスとともに土俵入りすると、「次は横綱」の声が四方から上がった。三役そろい踏みでは立ち位置を勘違い。同じモンゴル出身の横綱朝青龍にさりげなく指摘され苦笑い。一気に番付を駆け上がった21歳らしい初々しさをのぞかせ、会場の笑いも誘った。取組で琴光喜をうっちゃりで下しまたまた喝采(かっさい)を浴びると「気持ちいいね」とにっこり。17日からは母国に凱旋(がいせん)帰国する予定で、「日本のファンと同じようにモンゴルのファンも喜んでくれているだろうから楽しみだよ」と最後まで笑顔が絶えなかった。
カナロコ 4月8日
<抜粋>
白鵬関ら「元使五人塚」墓参/藤沢
大相撲の新大関・白鵬関らモンゴル出身力士十二人が七日夕、藤沢市片瀬の常立寺にある「元使五人塚」に墓参し、およそ七百年前に非業の死を遂げた祖国の使節に”大関昇進”を報告した。 八日の巡業藤沢場所に先立つ行事で、昨年に続き二度目。一二七五年、蒙古が鎌倉幕府に杜世忠ら使節五人を送ったが、執権北条時宗は降伏を拒否。五人は龍ノ口刑場で処刑され、埋葬されたのが、元使五人塚だ。 白鵬関らは順に一人ずつ焼香したあと、墓石の五輪の塔に、祖国の象徴の青い布を巻き敬意を表した。感想を尋ねられた白鵬関は「こうして皆で来て(五人も)喜んでいると思う」と話した。 境内にはファンも大勢詰め掛け「旭天鵬」「安馬」などと歓声が上がった。力士たちも写真撮影に応じるなどして触れ合った。
毎日 4月8日
<抜粋>
新大関・白鵬らモンゴル力士13人、元使五人塚を参拝--藤沢 /神奈川
◇藤沢・常立寺
8日に開催される「第15回大相撲藤沢場所」を前に、新大関となった白鵬らモンゴル力士13人が7日、元寇(1274年)の翌年に鎌倉幕府に処刑された元の使節5人が眠る常立寺(藤沢市片瀬)を参拝した。元の皇帝、フビライ・ハーンは5人を日本に派遣し、幕府に降伏を要求したが、執権の北条時宗は拒否し、使節団を同寺近くの刑場で処刑した。遺体は同寺に埋葬され、墓石は「元使五人塚」と呼ばれるようになった。参拝予定だった横綱、朝青龍は都合で欠席したが、白鵬らが現れると、境内に詰めかけた観客から大きな歓声が上がった。力士たちは神妙な面持ちで、次々と墓に手を合わせた。墓参を終えた白鵬は「(墓の中で眠る方も)私たちが来て、喜んでくれたと思う」と静かに話した。【金沢盛栄】
カナロコ 4月8日
<抜粋>
新大関が第二の故郷に凱旋/横須賀
横須賀ゆかりの大相撲・宮城野部屋の白鵬関が新大関となり、「第二の故郷」に凱旋(がいせん)した。八日夕、横須賀市田戸台の海上自衛隊横須賀地方総監部田戸台分庁舎で開かれた「観桜会」に出席。訪れた約三百五十人に祝福され、近い将来の最高位に意欲をみせた。 白鵬関の大関昇進は、初土俵から五年でのスピード出世。春場所では、横綱・朝青龍とのモンゴル勢同士の優勝決定戦に敗れ、惜しくも初優勝は逃したものの、十三勝二敗という文句なしの成績で大関昇進を決めた。 先々代宮城野親方(元小結広川・故人)が横須賀出身だったことから、同部屋は毎年、市内でサマーキャンプを実施。こうした縁で、九日の大相撲横須賀場所に先立ち、同じモンゴル出身の旭鷲山関とともに観桜会に出席した。 出席者から「おめでとう」と声を掛けられ、写真撮影に応じるなど終始笑顔の白鵬関。「多くの人に祝ってもらえてうれしい。もっと上を目指してがんばりたい」と横綱への意欲をみせた。 同部屋の横須賀後援会の服部眞司会長は「入門当時からけいこ熱心だった。精進し続ければ、一年以内に横綱になれる」と激励した。
サンスポ 4月9日
<抜粋>
白鵬は11勝3敗…1カ月ぶり関取衆と
大相撲春巡業(8日、神奈川・藤沢市、秋葉台文化体育館)新大関白鵬が、参加した横綱、大関陣の中でただ1人、朝げいこの土俵に上がった。左足首痛を抱え、当初はしこだけで切り上げるつもりだったが、旭天鵬らと14番をこなし、11勝3敗。「久しぶりに力が入った」と約1カ月ぶりの関取衆とのけいこに充実感。朝青龍は体調不良で姿を見せず。そのほかの大関は栃東と千代大海は疲労、魁皇は腰痛、琴欧州は右足の痛みでそれぞれ土俵下に姿をみせただけで、けいこは回避した。気を吐いた白鵬は「責任感もあった」と役目を果たして笑顔。
スポニチ 4月9日
<抜粋>
白鵬“大関の自覚”14番
大相撲の春巡業が8日、神奈川県藤沢市の秋葉台文化体育館で行われた。横綱・大関陣が相次いで土俵での稽古を回避する中、新大関の白鵬(21=宮城野部屋)だけが幕内力士相手に14番胸を出した。当初は左足首痛のために土俵には上がらない方針だったが、大関の自覚が白鵬を動かした。土俵下で黙々としこを踏んでいたが「大関の責任とかファンの人の期待を感じたね」と土俵に上がることを決めた。横綱・朝青龍は姿を見せず、ケガをしている琴欧州以外の大関陣も土俵下で軽く運動するのみ。大島巡業部長(元大関・旭国)が「まだ本調子でないのは分かるが上位の人間は自覚してほしい」と苦言を呈しただけに新大関の姿勢が光った。時天空や稀勢の里らと場所後初めて本格的に相撲を取った白鵬は「10番のつもりだったけど気合入っちゃったな」と満足げに話した。
日刊スポーツ 4月9日
<抜粋>
白鵬に大関の自覚、上位で1人朝げいこ
新大関白鵬(21=宮城野)が8日、神奈川・藤沢巡業で、横綱・大関陣でただ1人、朝げいこに参加した。新大関場所となる夏場所(5月7日初日、東京・両国国技館)を前に、早くも大関の自覚が芽生えた。横綱朝青龍以下、ほかの大関陣が全員けいこを控える中、14番胸を出した。実は、白鵬も昨年名古屋場所で痛めた左足に違和感を感じていた。それでも「本当は力を入れてやるつもりはなかったんだけど、僕が(上位陣で)一番若いから」と、調整優先のベテラン勢や右足を痛める琴欧州の分まで会場を盛り上げようと、気張っていた。9日の横須賀でもけいこを積む。17日からは3泊4日でモンゴルへ帰国。その後もCM撮影などを行う予定。前師匠の熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)は「新大関として多忙になり、けいこに集中できなくなる。やれるときにやらなければ」と注意を促していた。
デイリースポーツ 4月9日
<抜粋>
白鵬 気合のけいこ15番
大相撲の春巡業、神奈川・藤沢場所が行われ、新大関白鵬が横綱大関陣で唯一胸を出し、大入り満員の観客を喜ばせた。この朝、巡業部長の大島親方(元大関旭国)から先輩4大関がけいこに参加しないと聞くと、慢性的な痛みが残る左足首にテーピングをし、時天空、稀勢の里、旭鷲山らに15番胸を出して11勝4敗。「他の大関がけいこをしないということだったので、自分だけでもという気持ちはあった。心の準備はできていた。お客さんが喜んでくれてよかった」と、満足そうな笑顔を見せた。幕内上位16人によるトーナメントは千代大海が優勝。白鵬は準決勝で千代大海に突き出しで敗れた。
日刊スポーツ 4月10日
<抜粋>
8月の台湾前後にモンゴル巡業も
日本相撲協会の北の湖理事長(52)が来週にもモンゴルを視察する。横綱朝青龍、新大関白鵬らとともに、同国のエンフバヤル大統領から招待されたもの。17日に帰国する新大関白鵬の祝賀会がウランバートルで開かれるが、その際、大相撲巡業の開催に向けて活動中のモンゴル政府から、招致に向けての説明を受ける予定だ。同行する白鵬の前師匠、熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)は「開催決定ならば日程は8月19、20日の台湾巡業の前後に組み込まれることになるようだ」と話した。
サンスポ 4月10日
<抜粋>
白鵬、母国モンゴル凱旋に熊ケ谷親方を招待
大相撲春巡業(9日、神奈川・横須賀市総合体育館)新大関白鵬(21)が、17日から3泊4日の予定で母国モンゴルへ凱旋する際、宮城野部屋付きの親方で、“育て親”の熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)を招待することを明かした。「親方は昔から『モンゴルへ行きたい』といっていた。自分も大関になったことだしね」。平成12年10月。15歳で来日したとき、当時の師匠、宮城野親方(のち名跡変更)だった熊ケ谷親方は身長1メートル75、68キロの小さな体に可能性を見いだしてくれた。その恩師に、“親孝行”することを決めた。すでに母国ウランバートル市中心部のスフバートル広場でのパレード、昇進祝賀会は決定していたが、エンフバヤル大統領(47)と会談、食事をともにすることにもなった。この日の朝げいこでは小結雅山らと10番を取り8勝2敗。新大関として初の巡業(4日間)をつとめ、表情には早くも貫禄が漂っていた。
デイリースポーツ 4月10日
<抜粋>
白鵬 “横綱用”化粧まわし
大相撲の春巡業が9日、神奈川・横須賀総合体育館で行われ、新大関白鵬が宮城野部屋横須賀後援会の服部眞司会長から新化粧まわしの目録の贈呈を受けた。図柄は、日本画家で元横綱審議委員会委員の川崎春彦氏に依頼。黄の下地に墨で勢いよく一筆書きの富士山を描いたものになる。近い将来の横綱昇進を見据えて三つぞろいにする予定で、下地が赤と青のものも同時に発注。服部会長は「来場所優勝なら名古屋場所で横綱用が必要になるかもしれませんね」と、大きな期待を口にした。幕内上位16人によるトーナメントでは優勝戦で栃東に寄り切られて準優勝。「笑うしかないな」と無念そうだったが、新化粧まわしには「ありがたい。気合が入るよ」と笑顔を見せた。17日にモンゴルへ帰国し、18日には首都ウランバートルのスフバートル広場で大関昇進パレードが盛大に行われる。エンフバヤル大統領も出席予定で「何だか怖いくらいだよ」。20日に帰国後は昇進場所の夏場所(5月7日初日、東京・両国国技館)の初Vで綱とりの足掛かりを築くため猛げいこに入る。
東京新聞 4月11日
<抜粋>
“猫の目”協会に振り回され
年々、地方щニの日数が減り続ける現状を目の当たりにして、日本相撲協会の尻にもようやく火が付き始めた。巡業数を増やすため、協会が勧進元(主催者)の負担軽減策を本気で模索し始めたからだ。負担軽減は勧進元にとって歓迎すべきことだが、景気は回復基調なのに、なぜ巡業は取り残されているのか。巡業運営の本当の問題はどこにあるのか。今年で十七回目を迎えた神奈川・横須賀巡業を訪ねた。 (浅井正智)
巡業を翌日に控えた八日、会場となる横須賀市総合体育会館では早朝から関係者が準備に追われていた。体育館の床を傷つけないようにまずシートが一面に敷かれた。升席が区切られ、二階のイス席にも番号札が手際よく張られていく。設営には、協会の呼び出しのほか設営専門の業者、それに動員された約七十人の地元の人たちが参加した。横須賀巡業の勧進元は地元・湘南信用金庫の服部真司理事長で、この七十人は実は同信金職員だった。十時すぎ、体育館中央では土俵作りが始まった。土俵の形をした台形の枠を置き、中の空間は大きな立方体の発泡スチロールでふさいでいく。その上に板を乗せて土をかけ、最後に俵を埋め込んで完成する。簡単に見えるが、一輪車で土を運び入れては固め、また運び入れては固める作業の繰り返しには、人並み以上の体力と根気がいる。ということで、毎年土俵作りには体力自慢の同信金の野球部員が勢ぞろいする。「私自身、三、四年連続で土俵作りをやっているので流れは大体分かっている。でも土を運んだりするのはやはり骨が折れますね」二十五人の部員を率いて黙々と作業をしていた野球部監督の帯川祐二さん(33)はこう話した。もちろん土俵作りは素人だけではできない。十両格の呼び出し、幸司さん(32)が「最も大切なのは土の硬さ。巡業の土俵作りは時間的余裕がないので、土に湿り気を与えすぎると乾かなくなる」と指示を出すが「皆さんさすがに慣れていて動きがいい」と感心する。床にシートを張っていた二十代後半の男性は二回目の会場設営。交通費や昼食代込み五千円の日当で駆り出されたとそっと教えてくれた。「一応志願して参加したことになっていますが、本当は上司から『君やってくれないか』と言われて…」。“休日出勤”に本音がポロリと出てしまった。体育館の外では仮設やぐらが組み上げられていた。やぐらまでしつらえる巡業地は珍しい。「なるべく本場所に近いものをお客さんに見てもらいたい」と話す飯沼龍夫さん(67)は第一回巡業以来、信金退職後の現在まで事務方の現場指揮に立ち続ける大ベテランだ。
■「近所から苦情」 太鼓は30分だけ
立ち上がったやぐらを満足そうに見上げつつも、飯沼さんは太鼓担当の呼び出しをつかまえ「近所から苦情が来るので、当日朝の太鼓は三十分だけにしてほしい」と話しかける。すると呼び出しは「昔は一時間とか一時間半たたいてくれという注文はありましたが…。時代が変わりましたね」と複雑な表情を浮かべた。相撲の巡業日数の推移は、昨年は年間を通じてわずか十五日間。昨年の巡業収入は一億四千万円で、前年比九千万円の大幅減を記録した。この春巡業も、協会全体で巡業を実施するようになった一九五八年以降、最少の四日にとどまった。初場所後に発足した北の湖体制三期目の人事では、巡業部員が九人から十四人に増員された。「巡業は本場所と並ぶ二本柱」(北の湖理事長)という協会が、現状に強い危機感を持っていることの表れといえる。相撲巡業は勧進元に興行権を丸々売り渡す「売り興行」の方式で行われる。契約金は平日の巡業は八百五十万円、週末祝日は九百万円。興行権を売ってしまえば、協会はこれだけの金を手にできる。一方、勧進元は、客の入りが良ければ収入が増えるが、悪ければ赤字をかぶることになる。勧進元が負担するのはこのほか会場設営費や力士たちの宿泊代などもあり、契約金と合わせて計千五百万-二千万円にも達する。協会が今考えている挽回(ばんかい)策は、巡業用の土俵を簡略化することで経費を削減し、勧進元が巡業を買いやすくすることだ。
■ビールケースで300万円安い土俵
新しい土俵の“主役”はビールのケース。どこにでもあるビールケース二百三十八個をひっくり返して土台を作る。かつて巡業で実際に使われたこともあるという。「これまで一会場につき四百万-五百万円かかっていた土俵作りが、この方法だと約三百万円も節約できる」と巡業部副部長の高田川親方(元大関前の山)は勝算ありげだ。十日には親方衆や呼び出し、世話人らを集めて、両国国技館でビールケース土俵作りの講習会が行われた。 この土俵は夏巡業から一部導入が始まる。契約金の額は変わらないものの、それ以外の負担を30%程度引き下げることで、「来年は最低三十日の巡業を目指す」(同親方)と意気込む。 「負担が軽くなるに越したことはない」と横須賀巡業勧進元の服部さんは一定の評価をする。しかし「勧進元のなり手がいない根本原因は、協会の姿勢にある」と歯に衣(きぬ)着せず言う。 これまで勧進元は協会の度重なる制度変更に振り回されてきた。服部さんは「勧進元が離れていくきっかけは、勧進元制をやめ、協会が自らの利益のために巡業の直営を始めたことだった」と振り返る。協会は九五年、契約金しか入らない売り興行をやめ、協会直営の「自主興行」に改めた。こうすれば利益が直接、協会の懐に入るからだ。時代は若貴。その爆発的な人気に目をつけた。ところが若貴人気にかげりが出て自主興行が行き詰まると、二〇〇三年から元通りの勧進元制に戻した。一度離れた勧進元は容易に戻ってこない。服部さんも協会の「ご都合主義」に腹を立てながらも、再び興行権を買い始めた。なぜか。「協会に頼まれたからではなく、地元に『またやってほしい』という強い要望があったからだ。巡業を待っているお年寄りたちがいるのにやめられなかった」 横須賀巡業では赤字を出したことは一度もなく、逆に毎回五百万円前後の利益が出ているという。だがこの黒字も、毎年夏に宮城野部屋や大島部屋が横須賀市で行うサマーキャンプの費用に寄付してしまう。「もうけだけを考えていたら十七回も続けてこられなかった」と長続きの秘訣(ひけつ)を語る。 経費負担の一部軽減は実現するかもしれないが、「何ともならない巡業の問題点がある」。力士たちの真剣味のなさだ。服部さんにはそれが我慢ならない。 横須賀と前日の神奈川県藤沢市での巡業で、両日とも朝げいこをした横綱大関陣は、わずかに新大関白鵬一人。朝青龍は土俵下にも姿を見せなかった。支度部屋で横綱は「風邪気味であまり元気ないんだよ。若くもないしね」と第一人者らしからぬ言い訳もした。 「これからも地域のために巡業を続けていきたい」と思うが故に、服部さんの痛烈な忠告は終わらない。 「手抜き相撲でファンの夢を壊さないでほしい。勧進元の負担減も大切だが、もっと大切なのはお客さんに本物の相撲を見てもらうことだ。それを忘れたら巡業そのものがダメになる。相撲道とはごっつぁんと言って、金をもらっていくことではないはずだ」
毎日新聞 4月11日
<抜粋>
新大関の白鵬が人気 春巡業では「横綱になれよ」
「新大関・白鵬」が早くも人気を集めている。9日まで行われた春巡業には昨年を上回るファンが詰めかけ、夏場所(5月7日、東京・両国国技館)の前売りチケットの売れ行きも好調。1月の初場所に比べ、例年は客足が落ちる夏場所でも「白鵬効果」が期待できるか。
「ハクホー」「横綱になれよ」
靖国神社(7日)、藤沢(8日)、横須賀(9日)と回った関東地方での春巡業。場内アナウンスでわざわざ「『新』大関」と紹介される白鵬の土俵入りには、ひときわ大きな拍手と声援が上がった。3月の春場所で、横綱・朝青龍を降すなど13勝を挙げて大関昇進を決めた白鵬。昨年九州場所後に大関に上がった琴欧州に続く新大関誕生で、朝青龍一色だった土俵にも変化の兆しが見える。靖国巡業は、入場無料とあって例年の1.5倍の約1万人(靖国神社広報部発表)が訪れ、藤沢では約6000枚のチケットが完売。横須賀も「満員御礼」の垂れ幕が掲げられた。土俵に近い升席でさえ、空席が目立ったここ数年の巡業に比べると、異例の盛況だ。日本相撲協会によると夏場所のチケットの売れ行きも上々で、土、日曜日は、もう升席の半分が売り切れるほどだという。人気を集める白鵬は、巡業でもはつらつとした動きを見せた。「春場所中から痛いのを我慢していた。今でもしこを踏むと痛い」と言う左足首はテーピングをしているが、藤沢巡業での朝げいこでは雅山や旭天鵬、稀勢の里らと14番の申し合いも。「久しぶりに相撲を取った。10番の(申し合いにする)つもりだったが、気合が入っちゃった」と、満足げに説明してみせた。「大関の責任やファンの期待を肌で感じる」と白鵬。本場所でも、ファンの熱い声援に応えられるか。【飯山太郎】
日刊スポーツ 4月14日
<抜粋>
白鵬が母国モンゴルでの凱旋パレード断る
新大関白鵬(21=宮城野)が、母国モンゴルで18日に予定されていた大関昇進記念パレードをキャンセルした。13日の朝げいこ後に「何だか恥ずかしいから」と照れ笑いしながら、拒否したことを明かした。パレードが企画されていた首都ウランバートルのスフバートル広場は「建国の父」の名が冠された場所で、朝青龍が02年名古屋場所後に大関昇進した際にも凱旋(がいせん)報告が行われた。白鵬も今年の正月のカウントダウンで、エンフバヤル大統領の次にあいさつし、10万人の観衆に大喝采を浴びた。モンゴル相撲の元横綱ムンフバトさんの息子で、絶大な人気を誇る白鵬のパレードは国の話題の的だったが、恥ずかしさのあまり断ってしまった。「横綱に昇進してからですか? いや~」と、笑顔で本意を隠した白鵬だが、角界に入ったときからの夢はたった1つ。「父の息子としてふさわしいのは横綱だけ」。本当の凱旋帰国は、まだ先と考えている。
毎日新聞 4月14日
<抜粋>
視点 「独り勝ち」続く社会はやっぱり面白くない
このところ低迷が続いていた大相撲の人気に回復の兆しが表れている。大阪で行われた春場所は9日間「大入り満員」となった。15日間の半分以上が大入りとなったのは、15日間連続大入りだった01年春場所以来まる5年、30場所ぶりのことだ。かつては89年から足掛け9年にわたって666日間も大入りが続いた。プラチナチケットの代表のように言われたこともある大相撲の入場券だが、ここ数年は空席が目立ち、日本相撲協会も対策に頭を悩ませてきた。不人気の原因についてはさまざまな理由が指摘されてきた。相撲界独特のお茶屋制度によるチケットの入手方法の分かりにくさや、平日の午後6時に終わってしまう昔ながらの時間設定にも問題があるのだろう。だが、何より説得力があったのは「強すぎる横綱・朝青龍」だったように思われる。このところ大相撲は朝青龍関の「独り勝ち」が続いていた。朝青龍関が横綱に昇進したのは平成の大横綱と言われた貴乃花が引退した直後の03年春場所。同年九州場所で武蔵丸が引退し、一人横綱は14場所に及ぶ。その間、昨年は年間6場所の全制覇を含む7連覇の大記録も樹立。優勝を逃したのはたったの2場所しかない。相撲内容もスピードにあふれ、技も多彩で相撲の面白さを満喫させてくれる申し分のないものだ。大相撲の看板力士として責任を十二分に発揮してきた。だが、強すぎる横綱の存在が、次第に相撲への関心を低くしていた側面は否定できない。相撲に限らずスポーツは結果を予想することが難しいからこそ面白い。横綱の「独り勝ち」が容易に想像できる大相撲が人気を失うのは仕方のないことでもあった。「強い日本人力士の不在」も影響しているとは思うが、それはモンゴルはじめ外国出身力士が責めを負う話ではない。その上で春場所を振り返ると、場所を盛り上げたのは、横綱だけではなかった。大関昇進を決めた白鵬関や、夏場所以降に横綱の夢をつないだ栃東関、引退と隣りあわせで15番を取り切った大関魁皇関と、ファンの注目が分散し、それぞれが強いエネルギーを放って相撲人気を盛り上げた。優勝賜杯を手にしたのは朝青龍関だったとはいえ、長らく相撲界を支配していた番付による格付けに異変が起こりそうな予感を多くのファンが抱いた。それが春場所に多くの人が足を運んだ最大の理由ではなかったか。政治や経済も大相撲と同じだと強弁するつもりはない。しかし、格差が固定化し、「独り勝ち」が長く続くと活力を失っていくモデルケースを相撲の世界が見せてくれたという思いはする。ただし、相撲人気が1場所で回復したと断言するのは早計過ぎるが。【論説委員・中島章隆】
日刊スポーツ 4月15日
<抜粋>
新大関白鵬が阪神戦で始球式
新大関白鵬(21=宮城野)が、25日から27日のプロ野球横浜-阪神3連戦で始球式をすることが14日、分かった。横浜球団が最終調整中で、近く日程が正式発表される。新大関としてプロ野球の始球式に登板するのは、99年3月6日のオープン戦近鉄-日本ハムの千代大海以来となる。モンゴルに野球はなく未経験だが「広いスタジアムの中に立つのは気持ちいいかな」と楽しみにしている。明日16日には、元横綱輪島さんとともに石川県七尾市の「能登・食祭市場」のイベントにゲスト出演。17日からのモンゴル凱旋(がいせん)帰国は、母国でのお祝い行事が多く再来日が22日に延びるなど、引っ張りだこだ。
日刊スポーツ 4月17日
<抜粋>
新大関の白鵬がモンゴルへ凱旋帰国
新大関白鵬(21=宮城野)が17日、成田空港から母国モンゴルに向かって出発した。再来日は22日の予定。大関昇進を果たしての凱旋(がいせん)帰国に、いつにも増して明るい。「初場所も春場所も同じ時期にモンゴルに戻って、それで本場所も良かった。今度(夏場所)もいい結果になるよ」。22日の来日後には、初の個人後援会の壮行会が横浜で行われる。白鵬を育てた熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)は「大勢の人に集まっていただいた。本人も上を目指してやる気になっている。励みになるでしょう」と期待を込めた。
スポニチ 4月18日
<抜粋>
白鵬 母国へ凱旋、昇進祝いなど開催
大相撲の新大関・白鵬(21=宮城野部屋)が17日、成田発の航空機でモンゴルへ帰国した。熊ケ谷親方(元幕内・竹葉山)や床山をともなっての母国凱旋で、番付発表まで昇進パーティーなどを行う。大関昇進を決めた先場所も番付発表前に約1週間帰国。「大阪に入る前にもモンゴルに帰ったからね。それがいいペースだったし、縁起もいいから」と夏場所(5月7日初日、両国国技館)にも同じような日程で向かう。プロ野球の横浜―阪神戦(26日、横浜)で始球式を行うなど多忙な日々は続くが“勝利のサイクル”で初優勝を目指す。
Zakzak 4月18日
<抜粋>
白鵬の恩返し…人気急上昇中、そのワケは…
新大関の白鵬人気が急上昇中だ。その秘密の一つがこの心優しさかもしれない。6年前、白鵬は大きな希望を抱いて来日したものの、入門先がなかなか見つからず、モンゴルに送り帰される前夜、熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)に見いだされて“滑り込み入門”したのはあまりにも有名だ。白鵬はこのときの恩をいまだに忘れず、熊ケ谷親方を父親のように慕っている。こんな心温まるエピソードも生き地獄を経験した白鵬ならでは。平成16年夏場所、白鵬は初土俵からわずか3年、18場所で入幕を果たした。このとき、この育ての親の熊ケ谷親方にこう約束したという。「親方、一番強い人を倒したときの懸賞を持ってきます。待っていてください」その年の九州場所11日目、白鵬は朝青龍を送り出しで破って初金星を獲得。その夜、ホントにこの一番にかかった懸賞を持って熊ケ谷親方の前にやってくると、「ここまで来られたのも親方のおかげです。これはその万分の1のお礼。受け取ってください」と差し出した。この懸賞、熊ケ谷親方の自宅の居間の一番見えるところに飾ってある。今週、モンゴルの首都ウランバートルで、モンゴルのヒーローとなった白鵬の大関昇進を祝うパレードや、祝賀会が開かれる。白鵬は、この国をあげての祝賀会に熊ケ谷親方を招待した。数日前、熊ケ谷親方に会うと、「白鵬のヤツがどうしても一緒に来いって言うからしようがない。行ってくるよ。でも、オレは糖尿病で食うものが制限されているのですぐ帰ってくる」と、言葉とは裏腹にうれしそうに話していた。熊ケ谷親方は17日の便でいそいそと出発した。
サンスポ 4月18日
<抜粋>
白鵬「場所前帰国→好成績」の“方程式”で横綱へ
大相撲の新大関白鵬(21)が17日、モンゴルに帰国。先月29日の大関昇進後、初めての母国凱旋となった。今年初場所と春場所では場所前の帰国で英気を養い、いずれも13勝を挙げて大関とりに成功。夏場所では吉兆である帰国パワーを生かして初優勝を狙う。7月31日と8月1日にはモンゴル巡業も計画されており、夏場所と名古屋場所で優勝すれば横綱としての凱旋巡業も可能。白鵬の夢は尽きない。
モンゴルの英雄は上機嫌だ。宮城野部屋付きで育て親の熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)らとともに成田空港から故郷へ渡った白鵬は、大関としての凱旋帰国を喜んだ。
帰国は験がいい。「今年に入ってから、2回モンゴルへ帰ったけど、両方ともいい成績だった。夏場所も同じになればいいね」。年末年始に帰国しエンフバヤル大統領と年越しイベントに参加、そして2月中旬にも帰国した。リフレッシュが功を奏し、2場所連続で13勝を挙げて大関昇進を勝ち取った。今回は大統領らが出席する大関昇進パーティーなどに出席する。その場で、夏場所での優勝を誓う。過去2回の『帰国=活躍』という方程式が機能して優勝すれば、さらなる夢が広がる。日本相撲協会では、7月31日と8月1日にモンゴルの首都ウランバートルでの巡業の準備を進めている。モンゴル巡業までには2場所ある。横綱審議委員会の横綱昇進内規は「2場所連続優勝か、準ずる成績」。つまり、夏場所と名古屋場所で連続優勝すれば、横綱として凱旋巡業に臨むことができるのだ。ライバルの大関琴欧州は、母国ブルガリアが来年1月に欧州連合(EU)に加盟する前の横綱昇進を目指している。こちらは母国巡業がひとつの目安になる。「昇進してから忙しかったから、ゆっくりできれば」と話して機上の人になった白鵬。母国の人々の祝福に触れ、さらに大きな凱旋計画をスタートさせる。
■モンゴルでの予定
エンフバヤル大統領らが出席する大関昇進パーティーが行われるため、同じモンゴル出身の幕下龍皇と宮城野部屋の床山・床蜂を同行させた。育ての親の熊ケ谷親方を生まれ故郷の草原や寺院に招待する計画もあるという。22日の昼に日本に戻るが、同日夕に初の個人後援会の激励会があるため成田空港から会場の横浜市内に直行する予定。
日刊スポーツ 4月18日
<抜粋>
新大関白鵬がモンゴルへ凱旋帰国
新大関白鵬(21=宮城野)が17日、故郷のモンゴルへ出発した。大関昇進を果たしての凱旋(がいせん)帰国に、出発の成田空港で「初場所も、春場所も同じ時期にモンゴルに戻って、それで本場所も良かった。今度(夏場所)もいい結果になるよ」と、いつにも増して明るい表情で話した。22日の再来日後には、初の個人後援会の壮行会が横浜で行われる。白鵬を育てた熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)は「本人も上を目指してやる気になっている。励みになるでしょう」と、期待を込めた。
デイリースポーツ 4月18日
<抜粋>
白鵬 悲願の綱とりへ強~い後押し
新大関白鵬に初の個人後援会が発足する。育ての親の熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)が17日明らかにした。白鵬は同日、モンゴルへ一時帰国。母国で大関昇進セレモニーなどに出席し、22日に再来日する。人気力士の証しである個人後援会は、22日に横浜市の西有寺で行われるちゃんこ会で発足する。熊ケ谷親方は「約150人が集まる。ありがたいこと。夏場所後には長崎でも後援会ができる」。白鵬は成田空港に戻ったその足で会場へ駆けつける予定だ。また、白鵬は今後は場所のない偶数月に定期的に帰国するプランも口にした。「帰国すると次の場所は必ず成績がいい。お父さん(ムンフバトさん)が縁起のいい日程を考えてくれるので」。父が体調面に配慮して作成した帰国日程に従って英気を養い、悲願の綱とりへチャレンジする。
スポーツ報知 4月18日
<抜粋>
白鵬笑顔で故郷へ 新大関昇進パーティーも
新大関・白鵬(21)=宮城野=が17日、成田空港から育ての親・熊ケ谷親方(元幕内・竹葉山)らと母国・モンゴルへ一時帰国した。「春場所前にもいい成績(13勝2敗で昇進)だったので、帰るのは縁起がいい」と笑顔。現地ではエンフバヤル大統領らが出席する昇進パーティーなどもあり多忙となる。「ゆっくりしたいけど、機会があったら体も動かしたいね」と話した。22日の帰国後は、初の個人後援会設立へ向けた決起ちゃんこ会に直行する予定だ。また、26日のプロ野球、横浜―阪神戦で始球式を行うことも決定。「野球は見るのも、ゲームをするのも好きだし楽しみ」と待ち遠しそうにしていた。
日刊スポーツ 4月19日
<抜粋>
新大関白鵬が故郷で歓喜の乾杯、勲章も
大相撲の大関に昇進したモンゴル出身の白鵬(21=宮城野)は19日夜、故郷のウランバートルのホテルで自らの大関昇進報告パーティーを開いた。出席した支援者、家族や友人約320人の前で「みなさんにいつも感謝している。5月も期待に応えたい」と喜びに満ちた表情で言った。黒っぽい着物姿の白鵬がパーティー会場に入場すると、既に着席していた出席者からは割れるような拍手。モンゴル伝統の羊料理を前に白鵬が自ら乾杯の音頭を取り、40度近くあるというモンゴルの酒をグラスで飲み干すと、祝賀ムードは最高潮に達した。同席した国民大会議のニャモドルジー議長は「モンゴル出身の力士が素晴らしい相撲を取ってくれてうれしい」と感無量の様子。白鵬の入門時から指導する熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)は「今年中の横綱昇進を期待している」と力強く言った。これに先立ち、同国のエンフバヤル大統領は同日昼、白鵬に大関昇進を祝う勲章を授与した。
スポニチ 4月21日
<抜粋>
夏場所で白鵬グッズが続々登場
新大関・白鵬(21=宮城野部屋)の新グッズが大相撲夏場所(5月7日初日、両国国技館)で続々登場する。白鵬Tシャツは鷹がモチーフ。モンゴル相撲では勝者が鷹の舞を踊るが、日本の空を舞う鷹がデザインされている。また、白鵬弁当にはモンゴル風揚げギョーザのホーショルやサケフレークなど白鵬のお気に入りメニューが入る予定。いずれもこれまでの横綱、大関陣のラインアップに新たに加わるもので、グッズ面でも看板力士の仲間入りを果たす。
スポニチ 4月23日
<抜粋>
白鵬に初の個人後援会
大相撲の新大関・白鵬(21=宮城野部屋)に22日、初めての個人後援会ができた。これまでは部屋後援会と個人ファンクラブがあるだけだったが、初優勝を狙う夏場所(5月7日初日、両国国技館)に向けてサポート態勢も整ってきた。
モンゴルから再来日した白鵬は成田空港から横浜市にある西有寺に直行。約200人の後援者との「ちゃんこの集い」に出席した。その場で以前から計画を温めていた興禅寺の市川智彬住職(65)が「ここで白鵬横浜後援会の発足をしたいと思います」と宣言。白鵬も「新大関として相撲を取るんで、皆さんの応援に応えるように頑張りたい」とあいさつした。5泊6日で帰国したモンゴルでは大統領との食事会など祝賀行事に追われた。「もうモンゴル帰らんわ」と冗談を言いたくなるほど忙しかったが、日本に戻り腰を落ち着けて稽古を再開する。
サンスポ 4月23日
<抜粋>
新大関白鵬の個人後援会発足「期待に応えたい」
大相撲の新大関白鵬の初の個人後援会「白鵬横浜後援会」発足式が22日、横浜市内で行われた。この日、5泊6日の旅程を終えてモンゴルから成田空港へ再来日した白鵬は「新大関として初めて相撲を取るので、みなさんの期待に応えたい」と約200人のファンにあいさつした。発起人となった横浜市南区の興禅寺の市川智彬住職(65)は、宮城野部屋付きで白鵬の育て親の熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)と親交があり、今年の初場所前には白鵬を寺に招き精神修行のために座禅を組ませた。「夏場所前も座禅をさせるつもり。精神的なアドバイスができれば」とエールを送っていた。
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