酔眼教師の乱雑日記

「新世紀の旅立ち」

「新世紀の旅立ち」


七期生の皆さんご卒業おめでとうございます。君たちは20世紀最後の4年間を大学で過ごされ、新世紀とともに、思いも新たに、社会に旅立たれることになりました。新世紀といえども、社会が突然全く新しいシステムに変貌するわけではありませんが、皆さんを取り巻く社会経済環境は少しずつ変化をしていきます。環境の潮流を見極め、身を処していくことは大切だと思います。
しかし、いつの時代にあっても、人生を生きるにあたって肝心なことは、自らの人生目標を定め、一歩一歩地道に努力をすることだと思います。
先日、シドニー・オリンピックのシンクロ競技のヘッドコーチをされた井村雅代さんのお話を伺い、努力の大切さを学びました。一番、感動したのは、チームで演技をするとき、手のうぶ毛に感じる水の強弱で、自分の泳ぐスピードを判断し、何の目印もない中で、タイミングを合わせて、集合・分散することができるということでした。毎日、12時間以上におよぶ練習の成果でしょうが、それも、オリンピックでメダルを獲得するという目標があることによって、苦しい練習にも耐えられのだと思います。しかし、その猛練習によって、彼女たちの体型は変わり、地上で立っていることや歩くことが大変不得意になっているとのことでした。ある目標を達するためには、何かを犠牲にしなければならないことも学びました。
もう一つ大切だと感じましたのは、シンクロの選手も努力の集積の演技によって、観衆に感動を与えるのですが、感動を与える人は自分自身が感動する人間でなければならない、そのためには、常に本物(歌舞伎、文楽、ミュージカル、美術など)を見せて、感動する心を養わなければならないというお話でした。
オリンピックの選手たちは特別な人間ではありません。オリンピックに目標を定め、努力した人たちです。人にはそれぞれ異なる目標があると思います。皆さんも自らの目標を定め、努力してください。努力の過程では、どのような分野に関しても本物を見聞して感動する人間になってください。そして、目標実現のためには、犠牲にしなければならないものがあるかもしれないことも肝に銘じてください。
「この人生は、神が万人に与えたもうた一枚の招待状である」 という言葉があります。みなさんは一枚の招待状を持たれて、大学で学ばれました。そして、縁あって小生のゼミに集い、素晴らしい友人の輪を作られました。どうぞ、そこで得た知識と知恵と友情を糧として、招待状のメイン・イベントの場である社会へ、自信を持って堂々と進んでください。
一枚の招待状を大切に生かしてください、そして、ゼミ卒業生としてのいい輪も作ってください。卒業生の皆さん一人一人の招待状が倖多いものであることを祈念しながら、筆をおきます。



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