本棚≪愛久愛輝羅好≫

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第27話・中



アニーは術により、イタチを追い詰めようとする。

「ライトニングスコール!!」

暗雲から放たれる雷がイタチに襲い掛かる。

「・・・」

だがイタチの方も、今まで本気で戦っていたわけではない。

「天照」

黒い炎が放たれた。

雷は消され、炎はアニーに迫る。

「アニー!!それに当たっちゃダメだ!!」

「ッ!!」

アニーは避け続けるが、彼女はスピードに関して、センスがない。

黒い炎によって追い詰められついに

「うっ!あぁ・・・」

アニーに炎が直撃した。

燃え尽きる・・・かに思えたが

アニーの上空から、彼女に対してだけ雨が降っていた。

「ッ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

炎は決して消えていない。

だがアニーは、生きていた。

上空からの雨は癒しの雨。

つまり、アニーはこの雨によって高速回復し、

天照のダメージを中和しているのだ。

しかし、天照の炎は、相手を焼き尽くすまで消えはしない。

この中で今現在、時空を操れるのはしいなだけであるが

「ッ・・・!!」

しいなは、動けずにいた。

「・・・俺はまだ、本気など出していないぞ」

イタチ、最強の術が、ここで発動した。


須佐能乎」(スサノオ)

巨大な・・・生物ではないものが現れた。

(口寄せ!?・・・いや、違う!!)

「アニー!!」

しいなが叫び、アニーは雨を連れて須佐能乎からの攻撃を避けた。

「須佐能乎は・・・完全防御を備えもち、完全な攻撃を備えもつ術だ」

イタチの方が、説明をしてくれた。

つまり、

「この攻撃に当たれば・・・終わりですね」

アニーが言う。

ただでさえ、天照のダメージを無理矢理中和しているアニー。

服は焼け落ち、身を隠しているのは周りの暗雲。

雨のおかげでかろうじて生きているが

アニーが力尽きれば、燃え尽きる。

(クソッ・・・あたしなら・・・あたしならなんとかできるのに!!)

しいなの悔しさを余所に、アニーとイタチの攻防は

アニーが圧倒的不利な状態で続く。

「ん・・・」

そのとき、セツナがうわごとのように、こう口にした。

「母さん・・・術・・・教えて・・・」

「!!」

その瞬間、しいなの目が変わった。

(あたしは・・・もう戦っちゃいけない・・・犠牲を出すだけ・・・求められていないと・・・そう思っていた)

過去の失敗が全て頭を過ぎる、が

(でも・・・あたしは・・・それと同じくらい成功だってしてきたじゃないか・・・)

ロイドたちの冒険の記憶も、同時に蘇った。

(だから・・・あたしは・・・!!)

「ッ!!!」

須佐能乎の攻撃が、アニーを捕らえると思われた瞬間。

「!?」

アニーの目の前に、式神が現れ、須佐能乎の攻撃を防いだ。

式神の方は、すぐに消えてしまったが、その後ろに

「待たせたね」

しいなが、構えていた。

「し・・・しいなさん・・・」

「ごめんよ・・・あんただけ戦わせて・・・あたしも・・・頑張るよ」

しいな、始動!!




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