∞ Bride



私は落ち葉を集めてたき火をした。

「よっ!!」
「あれぇ~。キバちゃん。どーしたのぉ?」

垣根から赤丸とキバの顔がみえた。

「なんだ?やきいもか?」
「へ?」
「まさか只のたき火じゃねーよなぁ?」
「……もぉ、風情がないなぁ。」
「へへ……」

垣根を越えて庭に入ってきた。

「な、な。何か焼こうぜ」
「何を?」
「銀杏とかジャガイモとか肉とか」
「……始めの二つは良いけど最後却下。」
「んだよぉ~。」
「キャン!!」

二人(1匹?)して残念そうな顔をしている。

「じゃぁ、おいも焼こうか?」
「よっしゃ!!赤丸!!久しぶりになんか食えるぞ!!」
「ワン!!」
「待って。……何?その久しぶりって…………」
「いやぁ、3日前から姉貴達が全員旅行でいなくてさぁ……食えず終い……って訳」
「…………そうなんだ。」(苦笑)
「だから腹減って…………」
ぐぅ~~っと言う音がした。

「何よぉ~。それならなんで自分で作らないのぉ?」
「作れるなら頼まねーよ。」
半ば膨れっ面気味だった。

「もぉ……。じゃぁ今日ご飯食べていく?」
「え!?マジで?」
「うん。うち、親居ないでしょ?…一人じゃさみしいから」
「そぉかぁ。そこまで言うんじゃしょうがねーなぁ」
「別に嫌ならいいけど。」
「ご……ごめん!!!ごめん!!!声欄様!!!是非とも!!」

二人して大爆笑だった。

「じゃぁ今日は特別にこの私の作ったものを食べていきなさいvvv」
「ぃよっしゃぁ!!!」

赤丸も大喜びで駆け回っている。
よほど酷いらしい……。

「じゃぁ……今日何食べる?」
「なんでも!!!食えりゃ!!」
「……なんか私の料理のセンス……疑ってない?」

早速台所に入って支度にかかる。
「とりあえず肉!!ヨロシク。」
「こら。人の家で贅沢言わない。」
「だってよーー。いーじゃねーかよーー」
「もぉ……。」
駄々こね始めた。
そんな彼が微笑ましかった。

「よぉ~し。じゃぁ今日は腕振るうわよぉ~~!!!」
「頑張って振るってくれ!!」
「ワン!!!」

夕ご飯の支度がもうすぐ出来上る、暫く暇ができたので居間に行くと…。
自分家かと思う程に横になってテレビを見ている彼がいた。

「キバちゃーん……」(涙)
「お?出来た??」
「まだだけどぉ~~……」
「なーんだぁ」

この人にはきっと遠慮という言葉はないと思った。

「そうだぁ。こないだ借りたお洋服、返さなきゃ。」
「え?いつだっけか?」
「もぉ~。雨の日にぃ~~」
「!!!あ………あぁ…あぁぁぁ…。」(滝汗)

挙動不審な動きをしていた。
「ねぇキバちゃん…。もしかして…変な事考えてない?」
「いやいやいやいや!!!別に!!!」
……考えているんだな。

あの雨の日、初めてキスをしてくれたのがキバちゃんだった。
多分それを思い出したのかも…。
かという私もちょっと恥ずかしかった。

「さて。支度しよっかなぁ」
「じゃ、何か手伝うか?」
「え?い…いいよぉ~」

以外な言葉にちょっと照れくさいところがあった。
「なんだよ。親切に言ってやってるのに。」
「いいですぅ~。お客様ですからv」
「へっへぇ~。じゃ、待ってんな」
「うん。」

ご飯をならべるや否や
「おぉぉおおお!!!」
赤丸も一緒になってくりくりと丸い目で驚いていた。
「ちょっとキバちゃん……今迄何食べてたの?」
「え?弁当買ってた。」
「もぉ~。栄養のバランス採れてないでしょ?」
「しらねぇ~~~。いただきまーす!!」
まだ並べ終わっていないのに箸をつけた。

「キバちゃーんまってよぉ~~!!」(涙)
「早いモン勝ちってな。俺んちはそーなんだって。」
「キバちゃんはしたないぃぃ~~~!!!」

ご飯食べるのが異様なほどに早かった。
「うえぇ~~。腹一杯ぃ~~。」
ごろごろと横になる。
「ちょっとぉ~すぐ横になると太っちゃうよぉ~~」
「大丈夫だって。」
ごろごろとくつろぎ始めた。
「太ったキバちゃん…嫌。」
「んだよぉ~。」
ガバッと勢いよく起きた。
「おめーなぁ~見掛けで判断しちゃいけねーっつーの!!」
そんな反論をしているのが面白かった。
「キバちゃん起きたーvvv」
「あ。……騙しやがったな。お前」
「んふふ。」
面白くて二人で笑った。

「あー。こんなに笑ったの久しぶりな気がする…。」
「まぁなぁ。お前が笑ってるの、久しぶりだなぁ」

ちょっぴり幸せな空気。
新婚さんってこんな気分なのかなぁ…って感じた。

「なぁー。今日お前ん家に泊まってっていいかぁ?」
「えぇえええ!?」
「なぁーいいだろぉ~~。朝飯も……」
そっちか!!!!(爆笑)

「だって……お布団1つしかないし…」
なんか…彼の顔が微妙に恐かった。
「一緒に!!」
「嫌だぁ~~!!!もぉ!!」
どーんと突いた…所が急所だったらしく、重いきり咽ていた。
「ご…ゴメンね…キバちゃん…大丈夫??」


私がお風呂に入っている間に彼は自分の荷物を取りに一旦家に帰った。

ドキドキする…初めて私の家に……泊まってくれる

そんな思いに胸がいっぱいになった。

「たっだいまーーー」
がらりと戸を開ける。
「!!!」
「お前まだ風呂入ってたのかよ。」

一瞬何事か飲み込めなかった。

「きゃぁあああああああああ!!!!キバちゃんのえっちぃーーーーーー!!!」
「ひゃーーっはっはっは!!」
面白がって逃げていった。

初めて裸を見られた……。

ドキドキが押さえられなかった。

お風呂から上がって、部屋に入ると
「よ!!」
とにこにこしていた。
「よ じゃないでしょぉ~~~!!!もぉぉ!!」
「何だよー。何か悪いモン見たか?」
「……見た。」

「んだよー。別に減るもんでもないし。」
「そーいう問題じゃ…ないでしょぉ!!」
座っていた座布団を思い切りひいた。
お約束通り、後ろに倒れた。

「いってぇ~~~」
「もぉ。罰だからねぇ~!!」
「いーじゃねーかよ。将来は毎日見るかもしんねーんだぞ!!」
「え?……い………いやだぁ~~~!!!もぉキバちゃんたら!!!」
「な?」
…………?
何かおかしい。

「な?じゃないでしょ。将来って……もぉ!!今から言っててどーすんのよぉ!!」
「いーじゃねーかよぉ~。お前の胸の大きさなんて全然眼中ねーから」
「~~~~~~~!!!!(怒)」
「うぁ!!!怒った?怒った???」

無言で座布団でぼこぼこと殴った。

まるで兄弟が出来たような気分で嬉しかった。
少しの間……お兄さんが出来たって感じで……。

「ねぇ……キバちゃん…………」
「あぁ?」
「本当に……あの…………ね……」
「あぁあ?」
「あの……あのね……一緒に………………」

もじもじとして次の言葉がなかなか出てこない。

「なんだよ。ヒナタみてぇに。」
「だから……一緒に…………寝てくれるの?」

以外な発言だったらしく、一番驚いていた。

「な…………?」
「…………だから…………」
「なんで!?お前あれだけ嫌がってたじゃねーか」
「うん…………なんか……お兄ちゃんだ出来たみたいで嬉しくなっちゃった」

「お…………兄…………」

どことなく落ち込んでいる様に見えた。

「しゃーねーなぁ。」
「えへへ…………」

本当に兄弟が出来たみたいだった。

お布団の中ではずっとどきどきして眠れなかった。

その時、ぎゅっと手を握ってくれた。
「寝てる……か?」
「ん~ん。起きてる」

そこから何時間だか判らない程、話しをしていて何時の間にか眠ってしまった。


目を覚ました。
隣で寝息を立てている彼がいる。

そして枕元には赤丸がお腹を見せて眠っていた。

夢じゃない。

とても楽しい……時間。


そそくさと着替えて、朝ご飯を作っていると後ろから
「おーはよ!!」
と抱きかかえられた。
「きゃぁっ」

そしてそのまま頬にチュッとされた

かぁーーっと熱くなった。

「あ…………あの…………き……キバちゃん…………」
「将来の奥さんにお礼。」
にっこりと微笑む。

「将来……の?」
「そ。」

「い……いやだぁ……もぉ…………」
「なるんだろ?」
「…………うん」
ぷにーっと頬をつねられ

「じゃ、朝飯がんばって!!」
と言ってまたごろごろし始めていた。

顔が赤く火照って……。

でも…………いつか。
生きて居れば…………。


そんな些細な幸せを夢見たい。












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