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「王妃マルゴ」の第4巻、発売されてすぐ購入し少しずつゆっくり読もうと思っていたのが我慢できずものすごい勢いで読んでしまいました。登場人物が多く性格も複雑なのに描き分けている作者の力量はすごいです。4巻はマルゴとナヴァルの王子アンリとの結婚が決まり歴史的に有名な惨劇が始まる前の状況が詳しく描かれています。登場人物1人1人に愛する相手や大切な信念がありそれぞれ懸命に生きている、でも貴族の勢力争いや宗教の違い、さらには個人的な復讐心や野望、憎しみ支配から逃れたいという思いなどが複雑に絡み合って惨劇は起きてしまいました。事件の中心にいた人物がものすごく残忍非道というわけではなく人間的な愛や尊敬の気持ちを持っていて平和を望んでいたはずなのに最悪の結果になっています。兄の死で子供の時に国王になったシャルル9世が圧巻です。幼い頃反乱が起きて処刑の様子を見せられそれが深いトラウマになっている病的な王、圧倒的な強さを持つ母の支配から逃れようとして父親代わりになっている人物を尊敬するあまりその人物の死がきっかけで糸が切れてとんでもない命令を出してしまいます。それはシャルル9世だけでなく王家に生まれ権力争いを見ている者ほど誰も信じられなくて孤独になり奔放に生きたり残酷な決断をしています。本来優しく気弱な人間が悪魔になる、権力は怖ろしいとつくづく思いました。今の時代ほとんどの国は王政ではなく、王がいても強い権力はなく国の象徴として存在しています。実際に国を動かす大臣や大統領は世襲制ではなく選挙によって民主的に選ばれています。昔のように王や権力者の考え方によって戦争が起きたり迫害を受けるということは少なくなってます。でも選ばれた権力者が本当に国民のことを考えているかというとそうでもなく、政権を続けることや利益の追求が1番になり、国民の多数がいいと思う政策をすればそれでいいと思っているようです。歴史を見ると昔の王や権力者は痛々しいほどトラウマを抱え病的な人が多く、国が大変な状況に陥っています。今は理路整然と話す一見健康に見える人が権力のトップに立ちますが、それはそれで1つの考えにとらわれ国民を巻き添えにして突っ走ってしまう、とても危険なことです。トラウマだらけの狂気の王も危険だけど、自分の正義を信じている現代の権力者の方が愚かな決断をして地球を滅ぼす可能性もある、怖ろしいです。【楽天ブックスならいつでも送料無料】王妃マルゴ 4 [ 萩尾望都 ]価格:668円(税込、送料込)
2016年01月29日
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「ラファエル前派展」を見に行きました。ラファエル前派というグループの私のイメージは「不倫、略奪愛、薬物中毒など現代のマスコミが飛びつきそうなスキャンダルいっぱいの芸術家集団」です(笑)不倫とか略奪愛は大嫌いな私ですがラファエル前派の絵は神話や伝説をモチーフにしてあって派手で豪華、わかりやすくすぐに感動できるのでかなり好きです。イメージ通りの派手な絵がたくさん並んでいました。画家が違っても女性の顔や雰囲気に共通点が多い、グループ内の理想の女性、女神なのでしょう。裸の女性の絵もたくさんあって、修道院や教会には絶対置いてもらえそうもない(笑)産業革命後に経済が発展し金持ちの市民がたくさんいたイギリスだからこそこのような絵が売れたのでしょう。神話や詩、戯曲をモチーフにしているので、現実離れしたロマンチックな絵が多い、だからわかりやすく感情移入しやすいのだと思います。馬に乗った騎士やドラゴンとの戦い、甲冑に身を固めた天使などまさにファンタジー映画の世界、イギリスでファンタジー小説や絵本が発達した背景にはラファエル前派の影響も大きい、スキャンダル画家の集団と侮れないと思いました。古い体制を壊してこそ新しい芸術が生まれる、それを実生活でも行ったのでしょう。道徳的に認められないこといっぱいやっていますけど(笑)派手で豪華、ロマンチックで感情移入しやすい絵がたくさんあったけど、私がその中で最も感動したのは地味な2つの風景画でした。1つはジョン・ラスキンの「旧コニストン・ホール」という絵です。ラスキンは美術評論家として有名だけど、私にとってはターナーの映画に出てきた鼻もちならない金持ちのマザコンお坊っちゃま(笑)というイメージが強いのです。最初にターナーの絵に感動した「英国巨匠の水彩画展」では絵の横にラスキンの美しい言葉がちりばめられていた、もしこうした言葉がまったくなかったら、絵だけ見てあれほど感動していただろうかという思いがあり、ラスキンはターナーの絵へ導いてくれた恩人でもあるはずなのに、どうも私はラスキンに対していらっとしてしまいます。そのラスキンの絵なのですが、小さくてぱっとしなくどう見ても描きかけ、「あれだけ絵に対していろいろ批評して映画でお母さんが息子の審美眼を自慢していたラスキンも本人の絵は大したことなかったのね」とまるで鬼の首でも取ったような気分になりました(笑)実は美術展を出てのお土産品コーナーで本を見たら、素人離れしたラスキンの絵を発見!芸術家としての才能もあったようです。もう1つはアルフレッド・ウィリアム・ハントという画家の描いた「ダラム」という絵です。似たような名前の別のラファエル前派の画家の方が有名で、その絵は絵ハガキにもなってなかったのですが、今回見た中で1番欲しい、複製画でいいから部屋に飾りたいと思ったのはこの絵でした。これから先ラファエル前派展に行く人がいたら、ぜひこの絵に注目してください。高級印刷で再現した美の至宝!インテリアやコレクションに!【メール便OK!】アートポストカー...価格:1,080円(税込、送料別)
2016年01月18日
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「バスク・モンドラゴン、協同組合の町から」 石塚秀雄著という本を読み終わりました。この本を読んだきっかけは、仕事の研修で協同組合に関するビデオを見ている中でスペインのバスク地方が出てきたので興味を持って調べ、本にたどりつきました。今から20年以上前に書かれているので、バスク地方の状況や組合、企業グループの規模などはかなり変わっていると思いますが、それでもさまざまなことを考えるよいきっかけを与えてくれた本でした。最初モンドラゴンの町の様子が書かれている部分を読んだ時、あるファンタジー映画の場面が思い浮かびました。町の名前からしてモンドラゴン、龍の山という意味で村人が協力してドラゴンと戦ったという伝説が残っている、さらにバスク地方には人類最古の遺跡とも言える洞窟壁画がたくさんあって、バスク語は他のヨーロッパやアジアの言語とは共通点がなくバスク人がどこからやってきたかもよくわかっていない、鉄鉱石の採れる山があって昔から銃剣や武具が作られていた、などということがロマンをかきたてくれます。さらに村人が協力するシステムが昔からあったこと、みんなで集まってごちそうを作って食べる風習があることなどがまさに映画に出てくる村を連想させてくれるのです。そしてファンタジー的な町は1人の神父の献身的な努力によって協同組合という新しい形での働き方で次々と工場ができ発展して町に住む人は豊かになっていく、その町では教育や余暇を楽しむスポーツ、音楽が大切にされ老人や女性も働きやすく、さらには精神病院(アルコール依存症の患者が多いらしい)でも患者が人間らしい生活ができるよう注意がはらわれている、現代のおとぎ話、理想郷のようでした。けれども後半部分を読み進めていくうちにその神父が体験したこと、そしてバスク地方の厳しい現実が見えてきます。その人は3歳の時に事故で片方の目を失明し、神学校で学んでいる間にスペイン内戦が始まり反フランコ側で従軍記者として戦場に行き、捕えられます。一緒に捕まった仲間は銃殺され、内戦やその後の独裁政権の中で周りの聖職者や一般市民も多数殺されるという経験をしています。モンドラゴンの町に副司祭として来て荒廃した町の様子に心を痛め、技術者を育てることで町の復興を目指し、その後協同組合という形での働き方を提案して工場が増え続け、スペインでも有数の大きな企業グループとなっていきます。内戦と独裁政権の中でバスク地方は独立運動が高まり、組織は分裂を繰り返して過激になっていきます。ファンタジーやおとぎ話ではドラゴンや悪代官をやっつけるところで物語は終わっていますが、現実世界ではただ悪者を倒せばいいというわけにはいかず、最初は独立や自由を求めての戦いがいつのまにか過激な思想を持つ無差別テロに変わっていきます。大国に支配された歴史を持つ国や地域ほど今度は暴力で奪い返そうと過激になって極端な独裁やテロを生み出してしまいます。モンドラゴンで協同組合を作り指導してきた神父も独裁政権やテロの影響が強い時代と地域で生きていましたが、一貫して暴力を否定し民主主義を守ろうとしました。それができたのは思想と宗教からでした。正直言って私はスペインの歴史の中で宗教、カトリックは異端審問やユダヤ人の迫害などでかなり酷いことをしているとあまりよい印象は持っていませんでした。でもそれは宗教そのものが悪いのではなく、自己の利益を守り都合の悪い者を迫害するために宗教を利用してきた人間が悪いだけ、どの宗教もそれができた時代のもともとの考えでは他人や自分自身を傷つけることを何よりも否定していたのではないかと思います。バスク・モンドラゴン 協同組合の町から価格:1,888円(税込、送料別)
2016年01月14日
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昨日は七草がゆを作りました。うちは夫が外国人なので日本の伝統食などはあまり作らないのですが、長男が仕事先の上司からお店で扱っている商品はできるだけ自分でも食べてみるようにと言われたみたいで、「七草がゆセット」なるものを買ってきて家で作れとリクエストしてきたのです。本格的にお米からおかゆを作るのは時間がかかりそうなので冷蔵庫に入れてあったご飯を利用しての雑炊風七草がゆ、リクエストした長男や高校生の次男がそれだけを喜んで食べるとは思えないので他のおかずや白いご飯も用意しました。反応は思った通り、少し食べてもういらない、残りは全部私が食べるというここまでは予想通りの展開でした。ところがここで夫も帰ってきたので話しがややっこしくなります(笑)夫が好きな味でないことはわかっているので普通のご飯と別のおかずを出しておけばよいのですが、私が食べているのを見てそれはなんだと好奇心を持ってくる、日本の伝統食を食べさせないとそれはそれで外国人である俺を差別したと逆切れされるからとりあえず味見にと少しだけ出したら「よくもこんなまずいもの夕食に出した!」とすごい剣幕で怒りだす、困ったものです(笑)別に七草がゆがおいしくないわけでなく夫や子供たちの口に合わないだけ、私はけっこうこういう素朴な料理は好きです。それでも夫にしてみれば仕事で気を使ってストレスためて帰ってくるのだから、夕食は自分の好みに合ったしかも時々は珍しいものや日本の伝統食も並べろということなのでしょう。うーん日本食って本格的にするほど薄味だったりダシにこだわるので好のみに合わなくなるのですけど(笑)そしてこれは夕食の問題だけでなく夫の母国での価値観も大きく関わってきます。今はそれほどでもなく大きく変わってきているのでしょうけど、夫の母国で昔は男尊女卑が徹底していて、家族がいる男の人が家事、特にお皿洗いや洗濯など汚れたものを洗うタイプのことをしているのを他の人に見られるとものすごく下の人間と思われたみたいです。だから日本に住んで20年以上たっても私が出かけて帰ると洗濯物や汚れたお皿がたまっています。洗濯機に洗濯ものと洗剤を入れてスイッチ押すだけという単純な作業でも(干すのが嫌ならコインランドリーの乾燥機を使ってくれればいい)そんなことしたら男としての威厳が損なわれると固く信じ込んでいるようです。これは相手が外国人で国際結婚だからこういうこともあると諦めもつきますが、日本人同士の結婚の場合今男尊女卑なんて言ったら誰も結婚してくれないし、2,30年前も男女平等の教育をしっかり受けてきたのでそれが当たり前と意識の上ではみんな思っています。でも無意識ではそれが納得できなくて本当は家では自分が一番威張っていたいのにそれができずストレスがたまって別の方向に行ってしまうということが結構あるような気がします。深刻な状況になる前に夕食をめぐっての小さなケンカや言い争いくらいするのがちょうどよいガス抜きになっているのかもしれないです。
2016年01月08日
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新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。12月31日から1月1日にかけて1泊2日で千葉県に旅行に行ってました。今回は長男が31日まで仕事で車を使うのでレンタカーで行きました。夫は希望の車が借りられなかったとブツブツ言っていましたが、私にとってレンタカーは最新版のナビがついているので助手席で寝てられる(笑)とっても楽でした。高速道路なんて毎年変わっているから数年前のナビ情報だと全然役に立たず首都高でいつも苦労しているのです。車の種類や色なんてなんでもいい、レンタカー万歳です。最初に鋸山にロープウェーで登りました。私としては展望台から景色を見ておりるつもりだったのですが、実はあの山は石仏とか観音様とか見所がたくさんあったのですね。外国人の夫と日本史大好きな次男は張りきってどんどん歩いていくけど、私は日本のお寺や神社にあんまり感動できない(某テーマパークにあったスペインのお城を再現したものにすごく感動していた)長い石段を登ったり降りたりは拷問のようでした。昔は山登りのクラブに入っていたのですけど、今はもう全然ダメです。そしてホテルへ到着、お正月でバイキングの料理も豪華なのにこの値段でいいの?と思ったホテルはかなり古い感じでした。きっとできた当時は最新リゾートホテルだったのでしょうけど、「昭和」なのです。テレビとか部屋のつくりとか・・・私は古いホテルでいっこうに構わないけど、夫と次男は文句を言いまくっていました。でも古いホテルというのはちょっと薄暗いので霊的なものと繋がるには都合がよいのです。それは別にオバケが出るとかそういうことではなくてスピリチュアルな存在、ガイドなどと繋がりやすいということです。普段は食事の用意や後片付けがありテレビを見たりパソコンをいじったりと何かしらしている、でもホテルの部屋だとテレビは1つしかなくて次男に独占されるしパソコンも持ってきていない、本を読んでもすぐ眠くなって結局9時間ぐらいベッドの上で寝たり目が覚めたりを繰り返していました。睡眠と覚醒が交互なるという最適な状況、おかげで去年の反省や今年の目標などガイドとたくさん話しができました。去年は新しい出会いや体験がたくさんあったけど、それをうまく消化できずにあたふたしていただけで終わってしまった、今年は仕事でもPTAでも決められたことをこなすだけでなく自分が主導権を握って不満に思うことは変えていこう、そんな目標を立てました。そして仕事やPTA活動はスケジュールが決まっているし、家事も決まったことはやらざるをえない状況だからやっている、でも自分でやろうと決めたこと(スペイン語の勉強など)やらざるをえない状況を自分で作り出さない限り一生やらないで終わってしまうので、強引にでもスケジュールに組み込もう、そんなことも考えました。2日目はフラワーパークに行きました。高校生の次男は相変わらシラッとしていましたが、夫は普段見られない花や果物の木、鳥などを見て思いのほか喜んでいました。これでホテルの恨みは忘れてくれたかなと思ったら、このあたり場所はいいけどホテルはやっぱり改装が必要だとか言いだす、いえそれができないから料理などでカバーしてがんばっているのだと思います。バブルがはじけてホテルやペンションがなくなったり名前や経営者が変わるということがいくらでもある今の時代、変わらないのは素晴らしいことかもしれません。ただ、新しいものが大好きな夫や次男と行く時はとりあえず設備やクチコミも調べて無難なところを選ぼうと思いました。
2016年01月01日
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