ゴーヤ泡盛の野毛日記

ゴーヤ泡盛の野毛日記


都橋商店街には珍しく扉に窓があり、中の様子が伺える。
清々としたカウンター。
その内側に背筋を伸ばしたマスターがいる。
以前から通るたびに気になっていたこの店にやっと入ることが出来た。
カウンター6席。
奥に年代もののカラオケセット。
壁のフックにコートを掛け、カウンターに座る。
正面の壁に今日のメニューが書かれた黒板がある。
左手にはこの店のことをうたった唄が貼られている。
同じく都橋商店街の「みつい」もそうだが、野毛には詩人が多いようだ。
お通しはおでんと漬物。
これだけでいいつまみになる。
ここで店を始めて27年。
ちょうどテレビが壊れていて、音のない店内は静かでとても落ち着く。
客の会話には割って入らない主義なのか、
声高に話す私たちを柔らかく見守ってくれるマスター。
いつでもどうぞと見送られ、温かい気持ちになった。
締めて¥1200也。

(2005.12.6)


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: