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(14)何が安全なのか


放射性物質は、ヒ素や有機水銀のような毒物とはまったく違います。
自分のそばに有機水銀があっても、それだけでは何の危険もありません。
食べたりしなければいいだけです。

でも、自分のそばに放射性物質があったら、それを食べなくても放射線を浴びます。
食べたり吸い込んだりすれば、放射性物質は体内で放射線を出します。

一方、毒物の有機水銀はいつまでも危険ですが、放射性物質は放射線を出した後は安全な物質に変わります。
放射線もその時にさえ当たらなければ安全なのです。
すなわち、タマの入った拳銃(放射性物質)はタマ(放射線)を発射し終わった後に安全なものに変わります。
タマ(放射線)も止まった後は安全なものに変わります。
危険なのはタマが飛んでいる時に、その飛んでいるタマ(放射線)に当たることだけなのです。

新しい放射性物質が原発から放出されている状態では危険性は継続しています。
放射線量が高いなら、具体的には1時間の値が0.1マイクロシーベルトの100倍=すなわち10マイクロシーベルト(年間100ミリシーベルト)以上もしくはそれに近い値なら、すぐにでも退避したほうが安全です。

年間20ミリシーベルト(通常値の20倍=1時間当たり2マイクロシーベルト)が避難区域の指定基準ですが、通常の10倍近くの放射線量(1時間1マイクロシーベルト)が続いているなら一時的にでも離れて様子を見た方が安全です。
特に子供は放射線の影響が大きいので、少なくとも乳幼児だけでも退避させることです。

あまりの高汚染のために、故郷を離れざるを得なかった人たち、子供たちは大変な苦しみです。
でも、いつしか原発からの放射性物質の漏れが完全に止るでしょう。
そうなれば、その後しだいに安全になります。
放射性物質は時間とともに確実に減っていきます。
雨でも流されます。
そして安全なレベルになったら故郷に戻りましょう。
そうすれば放射線による健康への被害は避けられるのです。

マスコミは大気中の数値だけ取り上げてまだ安心だと言います。
ある時は、この程度の汚染なら食べ物は心配ない。
母乳からの放射線も微量だから心配ない。
別の時には土壌の汚染もまだ安全ですと報道します。
このような詭弁に騙されてはいけません。
実際の体への影響はそれらすべての合計なのです。
一体、だれがその合計を測れるのでしょうか。
空気からの放射線を私たちは体外から浴びるだけでなく、呼吸して吸い込むので体内からも浴びます。

水道水や食べ物が放射性物質に汚染されていれば体内から浴びます。
地上に降り積もっている放射性物質から被爆し、風で舞い上がった放射性物質も吸います。
特に子供は小さくて地面から位置が低いので大人よりも大量に浴び、しかも舞い上がったものをより多く吸い込みます。
マスコミや新聞が連日報道している安全で安心という風評をそのまま信じてはいけないのです。

少なくとも子供にはできるだけ安全な食べ物を与えてください。
母乳から放射線物質が検出されているなら母乳を乳児にしばらく与えないで様子をみたほうがいいのです。

もし微量だから安心だと放射性物質の含んだ食べ物を子供に与え続ければ、将来、親自身が自分のしたことを後悔します。
何かあっても政府も東電も学者もマスコミも、だれも責任をとってはくれません。
たとえ責任をとってくれたとしても、尊い命はもう帰って来ません。
子供を守ってあげられるのは大人だけなのです。

放射性物質を含んだ食べ物をできるだけ食べない方が良いというのは風評ではありません。
被災地を経済的に助けることは大切ですが、それとは別問題なのです。
戦時中の一億総玉砕のように、あえてみんなで放射性物質を食べてこれ以上被爆することはないのです。

ただし、問題は放射線を浴びる総量ですので、あまりにも微量な場合や時々の外食まで過剰に心配することはありません。
正しい情報で冷静に判断することが必要なのです。

私たち大人の大多数は、つい最近まで原発は安全・安心という神話を信じて原発推進の政府を支持し続けて結果的には原発に賛成して来たのですから、今の状況に責任の一端がありますが、子供たちには何の罪もありません。

放射線による影響が大人と比較にならないほど大きい子供を犠牲にしてはいけません。
多くの自治体では、あえて数値が低くなるような測定をしたり、公開を控えたり、時には測定もしないことが行われています。

地面からの放射線、大気中の汚染、野菜、それらを測定さえしない自治体が数多くあります。
安全のためには、政府と自治体に正しい測定の実施と、その情報の公開をしてもらうことです。
安易に安全・安心を信じてしまうことは危険なことです。
正しい情報をもとに判断するからこそ安全なのです。


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