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暑い季節にぴったりな日本古来のカクテル「柳陰(やなぎかげ)」を作りました。焼酎にみりんを合わせた飲み物ですが、昔のことですから、井戸水でよく冷やしたこれらを混ぜて、飲んだのでしょう。今は冷蔵庫がありますから、焼酎もみりんも冷やすことができますが、わざわざこれらを冷やすご家庭は、まず無いと思います。わが家もそのとおりでして、生ぬるい焼酎やみりんを混合したのでは「柳陰」にならない、ということで、オンザロックスにしました。25度の芋焼酎60ccと、13度の本みりん30ccを混ぜて、氷を入れたグラスに注ぎます。みりんは調味料でもありますが、立派な酒でもあります。混ぜ物をした「みりん風調味料」は、「料理酒」同様、そのまま飲むわけにはいきませんが、本みりんは飲めます。この甘い醸造酒を、昔は品質の悪かった安物の酒である焼酎に混ぜたものが「柳陰」です。今は焼酎も雑味がなく洗練されていますので、みりんを混ぜずとも美味しく飲めるようになったということです。ここで算数の問題です。25度の芋焼酎60ccと13度の本みりん30ccを混ぜると、できた酒の度数はいくらでしょうか? 答えは、(60×25%+30×13%)÷(60+30)=21%。そのまま飲むには、やや濃い酒になります。昔は焼酎も度数が低かったのかもしれませんが、今の25度の焼酎を使うならば、氷を加えてオンザロックスで飲むぐらいがいいのではないでしょうか。今晩は、これを4杯飲みました。90cc×21%×4=75.6ccのアルコールを摂取しました。
2019年08月04日
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かつて飢饉に苦しんだアイルランドには、救荒作物だったじゃがいもを使った料理がいろいろありますが、ボクスティー(boxty)もその一つです。クレープのような薄い皮を焼いて、それで煮込んだ野菜などを包んで食べますが、この皮を作るときに、小麦粉だけでなく、すりおろしたじゃがいもも混ぜるのが特徴です。いわば、じゃがいもで増量したパンケーキです。野菜を包んで食べるのは、肉じゃがオムレツのような感じでもあります。1994年、ダブリンで食べたときの感想を、わたしは「いわば、西洋風春巻き」と書き記していました。アイルランドの伝統料理を紹介した「リトル・アイリッシュ・クックブック」によると、生のじゃがいもをすりおろしたものと、その時に出た汁から取ったでんぷん、さらに別に用意したマッシュドポテト、それら全部を溶かしバターや牛乳各少量とともに小麦粉に混ぜ合わせてタネを作り、それをフライパンやグリドルで、薄いパンケーキ状に焼きます。中に包む具は、特に制約はなく、にんじんやじゃがいも、羊肉などのほか、ブロッコリー、鶏、鮭でもOKです。実際は、じゃがいもを使わないほうが、手間がかからずにボクスティー風のものが作れます。本場ではもちろん、ナイフ+フォークでいただきますが、箸でもまったく問題ありません。先日、福岡のアイリッシュ・パブで、アイルランド料理をいただきながら講師のお話を聞く催しがあり、ボクスティーが出てきました。このときは、中身に野菜やむきえびが入り、包んだ全体の周りにはきのこの入ったホワイトソースが掛かって、おしゃれな一品になっていました。
2008年08月05日
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日本古来のカクテル「やなぎかげ」。処方を書けば「よく冷やした焼酎60cc、みりん30ccをステアし、オールドファッションドグラスに注ぐ」。単なる調味料ではなく、飲めるみりんは、13~14度です。一方、焼酎は、材料も度数もさまざまで、麦の20度と芋の35度とでは、柳陰の出来映えや味わいがまったく違うものになるでしょう。夏場の暑気払いに、よく井戸水で冷やした柳陰をいただくのが風流であったことは、「青菜」という落語からもうかがい知れます。当時(江戸~明治時代?)、酒と言えば灘、伏見が名産でした。越後など東国の辛口の酒と違って、ここらのは甘さ・甘露味を売りにしていました。当時の焼酎は、現在とても人気のある芋の本場・九州のものではなく、たぶん日本酒の搾りかすを蒸留した、今で言うカス取りの米焼酎でなかったかと思います。そんな“安物の酒”にみりんを混ぜ(配合し)、灘や伏見の酒に模した(少なくとも冷えていれば、それなりに飲めた)のが、柳陰ではなかったでしょうか。涼やかなネーミングとともに、庶民の知恵の結晶であったようにも思います。作って飲んでみました。芋の25度で試すと、香りは焼酎ですが、飲むと甘~い酒ですねえ。氷を浮かべてオンザロックスにすると、いくぶん薄まって、まあまあ飲めました。試すときにはくれぐれも、「糖類の入っていないみりん」を買ってきて使ってください。落語では、鯉の洗いを食べさせてもらった植木屋さんが感動しますが、題にもなっている青菜は「食べてしもて、もう無い」と登場しません。この時代の「青菜」が、実際には何のどんな調理法だったのかということが、関係者の間で興味を呼んでいる、今日このごろでございます。
2007年08月03日
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信州でよく食べられている饅頭(まんとう)で、具は炒めた野沢菜や、煮付けた切り干し大根など。皮は小麦粉を練って作り、その昔はいろりの灰に埋めて焼いたとか聞きます。長野駅前などには、ほかにもかぼちゃあん、なすの味噌あえなどの「おやき」を売る店があり、2つ3つ食べれば立派な食事になります。わが家では、きんぴらごぼうや刻んだ高菜漬けが少量残ったときに、それをなんとかして食べてしまうために、メリケン粉を練って作ることがあります。具は、水気が多くなければ何でもいいと思いますが、ひょっとして上級編では水気の多い具を使うのでしょうか? わたしは、きんぴらごぼうの残りなら、炒め直して香ばしさを出しますし、漬物類も軽く炒めればいいと思います。金時豆の甘い煮物なら、そのままでいいでしょう。皮は、たこ焼きやてんぷらではないのですから、多いぐらいの小麦粉をボウルに用意し、少なめの水を加えて、まず混ぜます。水を少しずつ足して、ポロポロ→しっとり→ねっとり、という具合になったら、軟らかくなりすぎないうちによーく練り込みます(もし具を包むのに軟らかくなりすぎたら、この段階で粉を足しても大丈夫です)。皮に塩をまぜる人もありますが、塩ナシでもOKです。この粘い小麦粉で具を包み、油を薄く引いたフライパンで、弱火でふたをして両面を焼きます。具を包むときは、1つ分の練った粉を別のボウルに取り、その真ん中へ具を落として、へらなどで生地を寄せて包み、それをボウルから直接、へらでフライパンに落とすといいでしょう。焼いたほかほかをいただきましょう。塩味や味噌味の具が入ったおやきは、ごはんの代わりというだけでなく、心がなごみますね。
2006年06月25日
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羊肉(ラムやマトン)と、じゃがいも、たまねぎ、にんじんを煮込んだ塩味の澄まし仕立てのスープです。フランスのポトフのようでもあります。アイルランドの家庭料理で、具は大ぶりに切ってあって素朴な味わいです。羊肉が手に入ればいいですが、なければ豚のヒレ肉で代用しましょう。もちろん味わいは変わってしまいますが。以下、紹介するのも豚バージョンですが、あしからず。野菜は、じゃがいも小ならそのまま。中や大、それににんじんも、その大きさに揃えるか、親指と中指で作った輪ぐらいに切ります。たまねぎは横・縦・縦の8ツ切りでもいいでしょう。小たまねぎ(ペコロス)なら、そのままです。豚ヒレ肉の塊も、野菜に合わせて大ぶりに切り、塩・こしょうを揉み込んでおきます。お好みでナツメグなどの香辛料もどうぞ。鍋に人数分×150~200ccのお湯を沸かし、肉を1切れずつ入れて、素早く表面を固めます。最後のほうは肉同士がくっつかないように、少しお湯をかき混ぜましょう。次に沸騰したら、にんじん、じゃがいもを入れ、また沸騰したら、いったん火を切ります。このあと、「2~3分沸騰させては10~15分火を切る」というのを何回か繰り返すと、肉も野菜も煮えています。たまねぎと、塩による味付けは、適当なタイミングで加えてください。深皿に具を盛り付け、煮汁を適当に張って、できあがりです。素朴さが売り物ですが、刻みパセリ程度はあってもかまいません。スープストックやコンソメなどは加えず、塩と香辛料だけの味わいですから、肉そのものの味がします。羊を使えば、それなりにウマいですよ (^_^)。
2006年05月13日
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以前「シェパーズ・パイ」を書きましたが、きょうの夕食は少し豪華に?した「3色シェパーズ・パイ」でした。3色というのは左から緑・白・橙の3色旗(アイルランド共和国の国旗)に模したものです。表面にはフォークで波目の凹凸を付けて、旗のなびく感じを出そうとしたと同時に、オーブン(わが家の場合は魚焼きグリル(^_^;))で焼くときに、焦げ目がつきやすくするためです。餡の部分は、牛挽き肉200gにピーマン、黄ピーマン、にんじんを細かく刻んで混ぜ、炒めたもの。シナモンとナツメグで調味し、下記のマッシュドポテトの1/4量を混ぜました。皮は、じゃがいも(メークイン)大2個(300g相当)をマッシュにし、4等分して、1つは「餡」に混ぜました。2つめは全体の中央に1/3より少し広めに延ばし、3つめと4つめは、茹でて刻んだほうれんそう少々と洋にんじん2cm分程度を茹でてつぶしたものをそれぞれ混ぜ、左側と右側を覆いました。下の写真は、焼く前のを長男に持ってもらったものです。ほんとうは、うまく波状に焦げ目がついたところへ、ケチャップで何か字を書いて、それを写真に撮ればよかったのでしょうが、夕食の時間が迫ってきていて、しかもやはり焼きたてが美味しかろうということで、すぐに切り分けてしまったため、撮り損ねたのです。切ってから気が付きましたが、時すでに遅し。各自がめいめい自分の分にケチャップで何か模様を書いておりました。わたしは「Sláinte」(スロインタ=ゲール語で「乾杯」)と書いたのですが (^o^)。
2006年04月23日
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鯨と水菜の鍋をはりはり鍋と言います。これは、あまり煮込まずに食べる水菜の食感(ぱりぱり?)に由来しています。これを1人前の汁物に仕立て、禁断の実である鯨を牛に代えたのが、この「はりはり汁」です。材料はシンプルながら、多少七味を振ると美味しいこともあり、やはり冬向きのメニューでしょう。牛ではなくて鴨で、とも思いますが、まだ残念ながら試しておりません。材料:牛赤身焼き肉用(1人3~5切れ)、水菜、ごま油、醤油、酒、七味。手順:1)水菜はよく洗い、めいめいのお椀に入る長さに切る。加熱前の分量 でお椀に1人山盛り1杯ぐらい。2)鍋に人数分のお湯を沸かし、醤油で 通常の吸い物より少し濃いめに味付けしたあと、酒、七味で風味をつける。 3)フライパンにごま油少々を強火で熱し、牛肉を色が変わる程度に両面 サッと焼いて、すぐに煮立った鍋に入れる。4)水菜を鍋に入れ、次に煮 立つ直前で火を止めてできあがり。お椀によそい、熱いうちにいただく。肉の表面を強火で固めて、煮込んだときの縮み方を少なくします。余分な脂を落とし、ごま油の風味を付ける……ほど、長くは焼きませんが(^_^;)。薄揚げの切れっ端を少し入れて、「コロもどき」と洒落るのもいいかもしれません。なお、先日行った「おでん」屋では、水菜の束を7~8分煮込んだものも出していました。水菜は生でサラダにできるぐらいで、煮込みすぎると苦くなって繊維分も気になりますので、わたしは加熱は最低限にすることを推奨します。
2005年12月07日
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かつて、わが家でもよく蒸し器を使っていました。角張ったずんどう鍋のような形状で、底に水を入れて沸かし、蒸気を利用して茶碗蒸しなどを作りましたが、実際はそれよりも冷やごはんを蒸すことが多かったようです。冬になると細いさつまいもをたくさん蒸し器に入れ、蒸し芋(ふかし芋)にして、おやつや昼ごはんの代わりにしていました。蒸し芋は水分が多く、水っぽく感じるので、わたしは焼き芋のほうが好きでしたが、なかなか作ってもらえずに、渋々ごはん代わりの蒸し芋を食べていました。塩もバターも付けなかったですね。今では蒸し料理の大半は電子レンジになりました。太い丸々としたさつまいもでも、よく洗って、濡れたまま耐熱皿に置き、ふんわりラップを掛けてレンジにかけると、いとも簡単に蒸し芋が出来上がります。ただ、わたしは多少不満なので(^_^;)、できた蒸し芋を4ツ割りにし、ガスレンジ(魚焼き器)で強火で表面を香ばしく焼いて、焼き芋として子たちのおやつに出しました。本当は落ち葉焚きの際に焼くとか、アルミはくで包んで石油ストーブの上に置くとかして、じっくり焼けばいいのでしょうが、この方法でも充分美味しいですよ。じゃがいもを皮のまま蒸してバターを添えると「じゃがバタ」ですが、さつまいもの蒸し芋でも、そのまま食べるだけでなく、輪切りにして薄く油を引いたフライパンで両面を焼く(三島焼き)とか、つぶして「きんとん」とか、目の粗い網を通してモンブラン風?にするとか、いろんなお菓子の元にできます。勿論、つぶしてバターや生クリームを混ぜ、成形して焼き直す、という手間を掛ければ、欧風スイートポテトもできるのでしょうが、ちょっと面倒ですね。
2005年12月06日
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語源も正式なレシピも知りませんが、鮭と野菜を鉄板で焼き、味噌で味付けしてバターの風味を加えたものを「ちゃんちゃん焼き」と呼ぶそうです。アウトドアで豪快に鮭の片身を使って作ればいいのでしょうが、ここに書いたのは家庭用のレシピ、というより、わが家の日常用・簡略版の献立です。好きな野菜を加えたり、味付けも多少は変えられますので、自分なりにお試しください。材料:鮭2切れ(2人前の場合)、キャベツ(せん切りにして鮭を上から覆え るぐらいの量)、他の野菜少々(にんじん、ピーマン、たまねぎ、もやし、 えのき茸など)、味噌(赤味噌か合わせ味噌)、バター、サラダ油各適量。手順:1)鮭は一口大に切り、皮と小骨を取る。2)フライパンに油を多めに 入れ、鮭を中火で焼く。3)鮭の上にバター適量を乗せ、せん切りにした 野菜を全部乗せて少し火を弱め、ふたをして蒸し焼きにする。4)キャベツ などがしんなりしたら、味噌を少量のお湯で溶いて(伸ばして)、野菜の 上から掛け回し、ふたを取ったまま焼き続ける。5)香ばしい香りがして きたら、鮭の身を崩さないように全体をさっくり混ぜて、できあがり。「他の野菜」は無くても可です。ふたは、キャベツ主体の野菜を蒸し焼きにするために使いますが、最後までふたをしたままだと水っぽくなるので、水分を飛ばすために、ふたを取って仕上げます。常に鉄板に触れている鮭が焦げ付かないように、油は「引く」よりも多めに使いました。小骨とともに口当たりが気になるウロコが混ざらないように、皮を取りましたが、皮は皮だけでパリッと焼いて食べるといいでしょう。塩分は、生鮭を使う場合は、味噌だけで加減することになりますので、使う量に注意してください。なお、蒸し煮した野菜は充分に甘みがあるので、砂糖やみりんは使わないほうがいいと思います。
2005年08月27日
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本場紀州のめはりずしは、高菜漬けの葉で巻いた大人の握りこぶし級のバクダンおむすびで、大きく目を見開いてかぶりつくところから「目張り寿司」(すしは酢メシの意?)というそうです。で、そのアイデアをいただいて、目を見張らないめはりずしを作りました。ひと口サイズで、子ども向けにもなります。高菜漬け、野沢菜漬けなどを買ってきて、軸と葉に分け、葉だけを使います。葉は大きければ、適当な大きさに切ってもOKです。中のおむすびは、梅肉であえたごはんを握れば相性がいいようですが、白飯でも、細切り昆布の佃煮やのりの佃煮、ジャコの佃煮(釘煮も可)をまぜたものでもかまいません。大きさも、食べる人に合わせて、大きくも小さくもできます。子ども向けならば、切った葉をさっと水にくぐらせると、多少塩分がぬけて食べやすくなります。白菜漬けの葉の部分でもできますが、浅漬けより古漬けのほうがいいでしょう。おむすびに漬け菜を巻いたり、煎りゴマを入れた皿で転がしたり、桜でんぶを表面にまぶしたり……。あとは薄焼き卵の巾着と、のりでくるんだものがあれば、五色豆ならぬ「五色おむすび」。赤・白・黄・緑・黒の「陰陽五行むすび」の完成です (^_^)(卵やでんぶを使うので精進にはなりませんが)。1人あて5コ食べようとすると、やはり1つ1つは小さく作らないといけませんよね。
2005年07月16日
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今年は、関西は「梅雨入りとみられる宣言」のあとも前線は南海上に停滞し、雨量は例年に比べて少ないようです。湿度は高く、昼の気温は30度前後……というこんな時期、きゅうりを入れた冷たい味噌汁をよく作り、食欲を保ちます。冷や汁・冷やし汁は夏の季語で、全国いろいろなレシピがあるようですが、わたしは「きゅうりにちょっと熱を加えて作る味噌汁」が気に入っています。食べる前日に、乾燥わかめ少量を入れたシンプルな味噌汁を作り、仕上がりに薄い輪切りにしたきゅうりを入れて火を止めます。鍋のまま、またはボウルなどに移して冷まし、室温ぐらいになったら冷蔵庫に入れます。めいめいの椀によそってから冷やしても構いません。翌日、冷たいままで、いただきます。きゅうりの薄切りは、当日に生のまま浮かす、という作り方もありますが、汁と一体化しないように感じてしまいます。上記のようにすると、実はいくぶん軟らかくなってパリパリ感はなくなりますが、皮のシャキッとした感じは若干残ります。なお、ダシや塩加減を少し濃いめにしたほうが美味しく感じますが、塩分はほどほどに。どーしても、と言うなら、食べるときにお椀に醤油を1滴だけ落としてみてください。醤油の香りも、食欲には大事な要素です。
2005年06月23日
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フィッシュは揚げた白身の魚、チップスは素揚げのじゃがいも。英国のパブ・メニューとして有名ですが、アイルランドでは「ヒラメ&チップス」「タラ&チップス」などと、個別にメニューに載せている店もあります(はなだんなの旅行記参照)。その場合の「チップス」は、ほとんどフレンチフライ(太めのマッチ棒状)です。作る際は、まず、じゃがいもから揚げるのがよいでしょう。じゃがいもの切り方は櫛切りでも何でもかまいませんが、新じゃがは特に低温の油で5~10分以上かけて、じっくり素揚げしましょう。いもの水分が抜け切らないと、ホクホクしないし、冷めるとベチャッとします。くっつかないように、最初は丁寧に混ぜたりしながら、きつね色になるまで揚げてください。魚は、てんぷら方式とフライ方式と2通りあります。どちらも、揚げたてを食べるという前提で、やや高めの温度でカラリと揚げましょう。冷めると身から出た水分で、やはり衣が崩れたり破れたりします。温かいうちに、ケチャップかモルトビネガーでいただきます。お好みでレモン、塩、コショウなども可。揚げ物のついでに、オニオンリングがあると嬉しいですね。これは新たまねぎのほうが、むしろ向いています。皮をむいて横半分に切り、1~1.5cmぐらいの厚みの輪切りにして、折らないように各リングを外したら、やはりてんぷらかフライにします。これはじゃがいもと違って、短時間でも揚がりますので、中温~高温の油でOKです。リングにならない半端な部分は、冷蔵庫に取っておいて、みじん切りして使う料理か炒め物、味噌汁などに使ってください。
2005年06月16日
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新ジャガと新キャベツ、この組み合わせがあれば、みなさんはどうしますか?ここにアイルランド的な1つの答えがあります。素朴な料理ですが、青ねぎがあれば、それも加えてください。「季節をいただく」というのは嬉しいものです。アイルランドでは春や初夏に限定した料理ではありませんが、これも工夫次第で、それぞれに、家庭のcolcannonを楽しめばいいのではないでしょうか。材料:じゃがいも、キャベツ各適量、青ねぎ数本、塩、牛乳(、こしょう)。作り方:1)じゃがいもは茹でて「粉を吹かせ」、熱いうちに刻んだねぎを混ぜてマッシュにする。2)これを温めた牛乳でなめらかにし、塩(こしょう等の香辛料も使用可)で調味する。3)最後にせん切りキャベツを混ぜ込む。これだけ!です。コツといえば、最後まで温かい状態で作ることでしょうか。「食べるときに、各自が取り分けた山にバターを1片乗せ、とろけさせながら食べる」……などと書いてある本もありますが、そうしようと思うなら、ドライヤーの熱風を当てるなどすればいいのでは (^o^)。それよりも、せん切りのにんじんやハムを混ぜてみたい気に駆られますが、まずはシンプルなレシピを試してみてからですね。
2005年05月08日
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キャベツの酢漬け、というより、ドイツ料理でソーセージなどに添えて出てくるアレです。本来は発酵食品なんですが、そこはそれ、はなだんな風に手軽に作ってしまおうというわけです。凝り始めたらキリがないけど、どこらへんで折り合いをつけられるか、ということかもしれません。本物のように、ウニョウニョにならずに、多少歯ごたえが残った仕上がりです。ともかくレシピを。材料:キャベツの葉数枚(せん切りにして丼鉢1杯程度)、塩少々、レモン汁 大さじ1~2杯、(あれば)クミンシードかキャラウェイ小さじ1杯作り方:1)キャベツをせん切りにしたら、耐熱皿か丼に乗せ、塩、レモン汁 を振り、クミンなどを散らしてラップをする(少しすきまを作って)。 2)レンジで3~5分、庫内に湯気が充満し、クミンなどの香りが たちこめてきたら加熱を止める。3)ラップをしたまま室温まで冷ま し、天地をざっくりと混ぜて、冷蔵庫で保存する。今の季節の新キャベツに限らず、外葉をどうするか考えてしまいますが、わたしはやはり捨てられない人なので、野菜炒めにするか、このザワークラウトのように熱を加えて食べてしまいます。青い葉のほうが、ほんとうは栄養は豊富なんですよね。公式レシピでは「あれば」と書きましたが、クミンなどを入れると風味は全然違います! ……それと、葉の芯(太い葉脈)は薄切りにして混ぜてください。充分食べられます。食感はやや落ちますけれども(^_^;)。
2005年05月07日
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パイといえば、バターを練り込んで幾重にも折り重ねたパイ生地が思い浮かびますが、これはその代わりにマッシュドポテトを使った、挽き肉のパイです。家庭料理らしく、あえて素朴なレシピを紹介しますが、工夫次第でいくらでも豪華にできますので、独自にアレンジして楽しんでいただけたらと思います。材料:ジャガイモ500g、挽き肉200g、ニンジン半本、油、塩、こしょう。作り方:(1)ジャガイモは茹でてつぶし、マッシュドポテトにする。(2)みじん切りにしたニンジンを挽き肉とともに油で炒め、塩・こしょうで味付けする。(3)耐熱皿に薄く油を塗り、炒めたものにポテトを1/4~1/3混ぜたものを敷き詰める。(4)上から残りのポテトで覆い、表面に焦げ目が付くまでオーブンで焼いて、できあがり。(5)切り分けて、ケチャップなどを付けていただく。マッシュドポテトに牛乳を混ぜても可です。肉の味付けはシナモン等も可。炒めたものにポテトを混ぜるのは、切り分けたときにパラつかないための、はなだんなの工夫です。覆ったポテトの表面にフォーク等で“砂紋”を描くと美しいでしょうね。焼くときに粉チーズを振るのも可。食べるときにバジリコを振りかけるのも可。適宜バターも使えます。もちろん、オーブントースターで構いません。巷のアイリッシュ・パブには「ギネス入りビーフシチューのパイ皮包み」などというメニューも散見されますが、こういうパイもいかがですか。
2005年03月31日
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20日は骨正月、というそうです。わが家には行事はありませんが、ブリの骨などを料理に使って、正月(小正月)の行事の締めくくりとする、と歳時記にはあります。ブリといえば、わたしは造り以外は、照り焼き、鍋照り焼き、塩焼き、ぶり大根を作ったことがあります。かす汁や赤だしにも使えそうですが、酒かすが苦手と言う者がおり、わが家の食卓には上りそうにありません(^_^;)。赤だしは可能性がありますね。最近はもっぱら、あらを買ってきての「ぶり大根」です。ブリのあらは別の鍋で10秒ほど、沸騰したお湯にくぐらせて冷水に取り、表面の余分な脂を落としておきます(=霜降り)。大根は分厚く輪切りにして厚めに皮をむき、厚みの半分まで十文字に切り込み(=隠し包丁)を入れたあと、裏返して45°回し、また十文字に切り込みを入れます。この大根とブリを、水から煮いていきますが、関東煮よりも濃いめにしょうゆを入れます。ダシや他の調味料は不要です。沸騰したら大根の中まで火が通るのを待って火を止め、自然に人肌程度まで冷まし、また火を入れて……というのを数回繰り返すと、できあがりです。あめ色になった大根が溶けそうになるまで、何度でも煮き直せます。また、大根はひと口大に切ってもいいし、ブリももちろん「切り身」でかまいませんが、皮や骨が付いているほうがコクが出るでしょうね。わが家のようにあらを使うと、立派な「骨正月」のメニューになります (^_^)。なお、厚めにむいた大根の皮は、斜めに細く切ってキンピラにし(ニンジンを混ぜても可)、ゴマを振ると美味です。
2005年01月18日
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