歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2025.10.23
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カテゴリ: ウンザリだ

♪ 雲晴れてドジの心に陽の射せばやり直す気が発芽してゆく



 きのうの午後は最低だった。11月に会場のスケジュールに穴が空いたギャラリーの穴埋めに作品展をすることになっている。それで少しばかり染色をする必要がある。染色場は撤去してしまったので台所を使う。

 さあ染めようと染料を容器から出そうとした。プラスチック容器の底が経年劣化でいかれていたらしい。すぐには気づかなかった。蓋が硬くてグイグイと力を入れていて、気づけば、染料が床に大量にこぼれていた。

 ブルーの染料で、紛体は軽いので広い範囲に散らばっている。さあ大変だ、濡らすとどうにもならなくなる。パレットナイフで寄せ集め、別の容器にすくっては入れるを繰り返す。残ったものはティッシュでつまむようにして取り除き、最後は湿らせた雑巾でふき取る。目には見えないのに拭けば青い色が付いてくる。拭いても拭いても付いてくる。

 台所で何かを濡らすと青くなるなんて、きれい好きのカミさんが見たら何を言うか分からない。とにかく雑巾に青いのが付かなくなるまで、きれいにする必要がある。
 スリッパにも付いていて、濡れたところを歩けば色がつく。そのスリッパで歩いたところに青い痕跡が・・。ああ、もう何をやってるんだ俺は。




 スレン染料には、苛性ソーダとハイドロサルファイト(還元剤)が要る。それらを混ぜることでようやく染液が出来て、染色できるようになる。2-3度カセイとハイドロを追加して、やり直しても染まらない。

 どうやら「ハイドロサルファイト」が古いので、効力が無くなっているらしい。匂いを嗅いでも匂わないので間違いない。そうか、そうだ、そうだったのだ。やらなくなってずいぶん年数が経っているのだ。当然のことに気づかない、俺がバカだった。

 何もしないでただ時間だけが過ぎて、精神的な疲れがどっと・・・
 もう何も手に付かない。手を付ける気力さえ起きない・・。
 ぼーっとして、檻の中の狸のようにうろついて・・・。
 久し振りにジャズでも聴こう。普段あまり聴かないヤツを、何枚かあるフルートを中心に・・



 フルートのLPを集めていたときに買ったアルバム。買った当初はあまり良いとは思わなかったが、今改めて聴いてみるとなかなかいい。

 穐(秋)吉敏子のベターハーフ、ルー・タバキンはテナー・サックスの他フルートも吹く。1973年に秋吉敏子=ルー・タバキンビッグバンドを結成。1983年1月秋吉敏子ジャズオーケストラ フィーチャリング ルー・タバキンを結成し、2003年に解散するまで、両バンドで30年にわたってプリンシパル・ソロイストとして数多くの曲でソロをとり、中心的な役割を果たしてきた。

 ソロイストとしても活動していて、その実力は折り紙付き。表題「RITES OF PAN」が「牧羊神の祭典」となっている。圧巻のフルート演奏で占められている。
 「秋の海」は宮城道夫の「春の海」にインスパイアされたもので、日本通のタバキンの演奏がいかにも日本的だと油井正一が評している。

 とに角良いのです。持っているジャズフルートのLPの中ではピカイチと言ってもいい。1977年、78年の録音だが音もいい。
 なんで当初は良いと思わなかったのか、そっちの方が謎だ。



 そしてその後に聴いたのがこれ。ナベサダの若いころのもの。1969年~1972年の5枚のLPから代表作をあつめたもの。日本のジャズメンで初めてのゴールド・ディスク。



 ナベサダは20代の頃、クラシック音楽家の林りり子にフルートを師事し、初めフルート奏者として進む道を考えていたくらいで、フルートもよく演奏する。

 秋吉敏子とは深いつながりがあり、1954年に「秋吉敏子とコージー・クァルテット」に加わっている。秋吉敏子がバークリー音楽院に留学のため、代わってコージー・クァルテットのリーダーになる。そして彼女の勧めがあって、62年に彼もバークリー音楽院に留学している。

 50年代中頃にはすでに、関係者の間ではナンバー・ワンのサックス奏者と認められるようになっており、フルートでは63年にS.J.誌の人気投票で部門第一位に選ばれている。

 私がジャズを本格的に聴きだしたのは70年代に入ってからなので、このLPの後ということになる。
 このディスクはゴールドといえども、音質的には残念ながら良いとは言えない。
「ノスタルジア」「ラウンド・トリップ」は、当時の最も優秀な若手「チック・コリア、ミロスラフ・ヴィトウス、ジャック・ディジョネット」との共演で、ソプラニーノとフルートを吹いて、ナベサダの飛ぶ鳥落とす勢いに乗った演奏は圧巻だ。



 1933年生まれの彼。先日、You Tubeでナベサダを検索してみたら、は81歳になっても現役でサックスを吹きまくていた。当初の勢いはないもののピンシャンとして、とてもそんな高齢には見えない。100歳になっても吹いていそうなナベサダ独特のサックスの音色は健在で、後輩たちは大いに刺激を受けていることだろう。


 これはおまけ。クラシックのフルート奏者がジャズ・ピアニストとコラボしたもの。フルートの腕はもちろんピカイチだけれど、イージーリスニング的に聴くなら勿論申し分ない。ジャズとは思わない方がいいかもね。








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最終更新日  2025.10.23 11:40:13
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
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