子育て仲間*はらっぱ

災害時、本当に必要なもの

●コラム● ~災害時、本当に必要なこと~

2004年の中越地震のとき、被災地で母子や避難所への支援をされている佐藤久実子さんという方のことを知り、何かそのお役に立ちたいと思い支援フリーマーケットを行いました。(その節は皆さんありがとうございました!)
その後、佐藤さんがあるメーリングリストで語られていた言葉がとても印象深かったので、ご本人の了解を得てこちらにご紹介します。



新潟県長岡市の佐藤さんからのメッセージ


思ってもみなかった震災で、いろんなことを見たり聞いたり考えたりしました。
災害に巻きこまれた時のために、ふだんから心掛けておけることがあるだろうか、ということもずいぶん繰り返し考えました。

今回つくづく感じたのは、つまるところ、
お母さん本人のコミュニケーション力、ネットワーク力が一番大事
ということです。

自宅で途方に暮れているようなお母さんは、友だちも少なくて、ネットワークもなくて、こういう時にどうしたらいいのかわからない人たちなんです。つまり、ふだんから、育児が大変な人たちですよね。

ひとりで子育てなんてできるわけない、と気付いて、外へ外へ出て行ける人たちは、情報も手に入れやすいし援助も受けやすい、ということになるんですね。「地震恐かったねー」と話せる相手がいなかったら、恐かった気持ちを消化排泄できない気がします。

非常時に備えて、何か特別なことをする必要がある、というわけじゃあなくて、つまり、ふだんから子育てを自分ひとりで抱え込まないことが大事なんだ と、あらためて思いました。


具体的に備えておけることでは、
・とりあえずの飲み水を確保しておく
・懐中電灯や携帯電話はすぐわかる場所に置く
・チョコレートやキャンディなどのお菓子を少し、切らさずに置いておく

…くらいは心掛けてもよいかも知れません。
甘い食べ物には不安を鎮める力もありますし。お母さんが怒りっぽくなる、という二次災害も防げますし。

ちょっと意外なことですが、「電気がなかなか来なくて、ずーっとご飯が炊けなくて・・・」と何人もの人から言われました。カセットガスコンロがあればご飯は炊けるんですが、案外やったことがない人が多いようです。難しくないから試してみるといいですよ。


「被災者だから助けてー」と思っている人よりも 「大丈夫!自分でやれる!」と思える人の方が、断然強い です。天は自ら助くる者を助くってことですね。これも被災時に限りませんね。

でも、矛盾するようですが、誰かの助けが必要なときは、遠慮なく助けてもらうのがいいと思います。助けたい、役に立ちたい、と思っている人は必ずいるのですから。して貰ったことは、いつか自分が出来るようになったら、誰かにお返しすればいいんだと思います。





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