ぶーたろうと車いす

ぶーたろうと車いす

ハワイ2日目


2日目…無謀にもレンターカーでオアフ島一周へ 
TOPへ

目次Hawaii20060030
  1. 左ハンドル、右側通行…無理だよ!!
  2. オアフの道は結構狭いんだよな
  3. ドール・プランテーション
  4. 今日のランチはピチピチのシュリンプだ
  5. やっぱり、来たぞ、猛烈シャワー!!
  6. ん、なんだ あのトンネルは??
  7. 夕飯は、「ヤミー・コリアン・バーベキュー」
  8. 明日は5時起床でパリ展望台に再挑戦だ


 ■ 左ハンドル、右側通行…無理だよ!! 戻る

 ホノルル二日目は、あらかじめ日本で予約したレンタカーの日。 朝食どうする・・・でひともめ。「せっかくだから」ハワイ風、アメリカ風のブレックファスHawaii0033トが希望の親、パンはいやだ!という頑固なぶう。結局、ABCストアでお稲荷さんと巻き寿司のパックを買って、ワイキキの海を見ながら食べた。
 予約した車はダラー・レンタカーで受け取る。24時間契約。保険は車いすを後ろのボンネットに入れるにも傷つけるかもしれないし、できるだけ入った。本当に入っててよかった、と後になって思った。車を受け取るところと返すところは場所が違うなど、説明受ける。(地図を見て指すからわかったの)この時の予定では、24時間と言っても次の日までは持ち越さず、今日のうちに返そうと思ってた。
 車はセダン型でダッジ社のもの。キーをもらって指定の車に乗って、しばし「・・・・・・」「?????」。わからん。あちこちボタンやレバーをいじって確認しておかないと。運転台に向かって二人でカチャカチャやっててふと、隣を見ると、やっぱり日本人の若いパパが「パパ、がんばって~」と声援を受けながら一生懸命カチャカチャやってる。おとうは勝ち気に「先に出るぞ」なんちゃって、よろよろ駐車場を出た。

 ■ オアフの道は結構狭いんだよな 戻る

  動いたよ、なんとか。でもこわかったよー!!免許とって30年あまり、右ハンドルの左側通行しかしたことない人が、まったく左右逆の運転をするんだから、思った以上に大変だった。 ぶうは時差ボケで眠くて、ずっと後ろの席で横になってHawaii20060029寝てたので、助手席はおかあ。いつも運転席のある右側にハンドルなしで座ってるのはすごく違和感。運転する人はもっと違和感。ちょっとバックミラーやドアミラーを見ようと思っても、慣れた場所にはなくて視線が行きつかなかったり、体が覚えてる位置にレバーがなくて空をつかんだり。 なによりかにより、曲がり角で思わず左に進入しようと何度したことか。「右!右!みーぎー!!!」とそのたび叫んだ。交差点で四方向から注目されつつよろよろ~と方向を換えるんだ。 そして、オアフの道は結構狭い。そこを感覚が左右逆で運転していくんだよぉ。運転手はやはりぶつかりそう、と思うから右によりがち。助手席に座ってると右側の歩道にすりそうでまたまた「ぶつかる!ぶつかる!ぶーつーかーるぅぅぅ!!!」と叫ぶことに。
 この日の予定は、島の真中を北に向かって行ってハレイワに出て、そこから右回りに島一周。でも多くのガイドブックやパンフレットがワイキキから海に向かって左周りで一周するコースで案内してるので、これも日本車の感覚で無意識で選んだ右回りだったかも。確かに、左周りのほうが、海側を走るので、景色もよりダイナミック、ビーチにも出やすい、なんだな・・・。でも、うちが海側走ってたら、海に転がり落ちてたかもしれないから、まあ右回りでよかったかも。
 一番海側のカラカウア大通りはダイヤモンド・ヘッドに向かう一方通行なので、なんとか信号を左折して、逆方向に向かう運河沿いの通りにむかう・・・ここまでで十分スリリング。それでも、どうにかこうにかフリーウェイに乗って、ドール・プランテーションへ。

 ■ ドール・プランテーション 戻る

 ドール・プランテーションは、ハワイらしい広大なパイナップル畑が見られるという。やっとここまで走ってきて、とにかく一息つこうと入ってみる。観光客はあまりいなくて、すいていた。ビジターセンターで、パイナップル・ジュースを飲んで、ドール社のコーヒーを買う。見てると、いかにもアメリカンな観光客Hawaii20060028が次々と巨大アイスクリームをオーダーしてる。こぶし大のアイスクリームの塊を何個も重ねて、その上にとろとろと原色のシロップを何種類もかけて。うわっ、見るだけで太る。「だからあんたらブクブクなんじゃ!」と思ったね。
 観光列車がパイナップル畑の中を走るというので、乗ってみる。蒸気機関車の形をしたかわいい車両だ。車いすごと乗れるスペースがあって、こんな小さな乗り物にまで、と感激。出発して、なんとなく観光客が少なかった理由が分かった。ない。パイナップルが。少なくとも列車からは見えなかった。赤茶けた元パイナップル畑の大地が広がってたHawaii20060034植物が植えてあったのは、ステーションの周りだけ。それも、見本のため。後はずーーーっと赤い大地を見てた。思うに、パイナップルもローテーションで栽培するのかな。収穫したらしばらく畑を空かせるのかな。理由は分からないけど、パイナップル畑はなかったよ。
 北に向かって、どん着きはハレイワ・タウン。そこから右に周るわけなんだけれども、こういうポイントに、日本ではない「サークル」があるんだよね。信号を使わずに、円状になった道を周って目指す方向に出ていく。これが目でみて分かる大きさじゃなくて、いつのまにかサークルの中に入ってていつのまにか出て、気づくとあらぬ方向に向かっている。この時もいつのまにか道が違っていて、うろうろしてしまった。でも、ここは、小さなところだったので、すぐもどれたけど、後で大失敗することに。
 ここまでくると、ホノルルのビル街とは違う、「現地」という感じ。圧倒的な自然の緑の中に、白い木の柵に囲まれた平屋がポツンポツンとある。「タウン」と呼ばれる中心街も平屋で古びた感じ。走ってる車も心なしか古びてる…というか埃っぽい。
 サーフィンの季節に大波が来るとは思えないほど、3月の海は静か。天気が今一つで、ワイメア・ビーチやサンセット・ビーチなど、有名どころのでも人影はまばらだった。うちのような観光客が車をとめて覗くぐらい。本当は、ぶうも遊べそうなビーチがあったら海に入ろうと、水着も持ってきたけど、とても気温が低くて入れない。それどころか、灰色の雲がどんどん厚みを増している。

 ■ 今日のランチはピチピチのシュリンプだ 戻る

 この日のランチは、カフクでシュリンプに決めていた。島の最北端をHawaii20060036大きく周る道路の東側の地区だ。エビの養殖が盛んで、エビ料理を食べさせるワゴンが並んでいるという。空模様を気にしながら、カメハメハ街道(ルート83)を進むと、なるほど、次々とエビの看板を出してるワゴンが現われる。ワゴン車は、皆思い思いに色を塗りたくって、カラフルなものもあるし、けばっとしてるものもあるし、これはきたないだろうというできあがりのものもある。なんか日本の国道沿いの名物売りの屋台が並んでる風景を思いだす。お世辞にもきれいとは言えない風情に、ちょっとどうしようかとも思ったけど、客が一応入ってそうなワゴン車を選んで、トライしてみた。
Hawaii20060035 プレートランチで、3種類から選ぶ。バターにレモンか、ホットでスパイシーか、ガーリックテイストのフライ(SCAMPI)か、プラスそれぞれバターライスがついてくる。うちは、ガーリック選んだ。量が多そうなので、2皿。
 これはねぇ、グー! おいしかったよ。ガーリックの香ばしさとエビのプリプリ、それにこってりライスがよくあってた。と、親は大喜びなんだけど、ぶうはだめ。バターライスが許せないと言う。エビはぶうの大好物の一つなのに。「こんなご飯はいやだ」って、また食べない。おとうとおかあがうまいうまいとがつがつしいてる間、テーブルの下にいた猫とお話してた。勝手にしなさい。

 ■ やっぱり、来たぞ、猛烈シャワー!! 戻る

 ジューシーなエビに大満足な親と、またまた不機嫌なぶうを乗せて車は一路南下。
 ランチを食べたワゴンは進行方向向かって左側だった。そして、出るときも左折する。日本だったら右見て来ないの確認したら車を発進させてすぐ手前のレーンを左折するから、対向車は関係ない。この癖が怖い。右側通行だから、まず左方向からの対向車が来ないか確認して、右進行方行を確認して、手前のレーンを越えて左折する。日本(車は左)は右折が大変、ハワイ(車は右)は左折が大変。「右側!右、右!」の呼びかけが重要。
Hawaii20060037 この辺から南は、さらにオアフ島そのものが残っていて、木々も鬱蒼として緑濃く、さすがに熱帯雨林を思わせる。巨大な岩山も近づいてくる。コウラウ山脈が海に落ち込む縁を行く感じ。そんな中に、学校がポツリポツリとある。金網のフェンスで囲まれて、平屋建て。みんな規模は小さく、白いペンキが美しい。虎模様のスクールバスが止まってるのと、バスケットコートが学校のしるし。
 一番海に迫る大きな岩山は、Crouching Lionと言って「うずくまるライオン」の意味だそうな。
  左手に海を見ながら進むが、やっぱり、来た!!! 猛烈シャワー!!! ワイパー全力でも拭いきれない、大粒で大量の雨粒だ。うとうと寝ていたぶうもさすがに起きて「怖いよぉ、大丈夫?」と前のシートにしがみついた。
 全方位視界不良の中、大型トHawaii20060031ラックやスクールバスが次々と対抗車線をぎりぎりにヴァシャーーーっと走りぬけていく。飛ばされた水しぶきは波のようにうねって、まともにダッジに襲いかかる。車内は「ぎゃあ~っ」っと阿鼻叫喚。 強烈なシャワーは30分とは続かなかったけれど、雲は晴れず低く垂れこめたまま。
 水分を含んで黒い岩肌を見せる山が続いて、深く侵食を受けて刻まれた谷からは霧が沸きあがって、太古の世界を思わせるその姿は、スピルバーグの「ジュラシック・パーク」のロケに使われたのもうなずける。ティラノザウルスでもモスラでもOK、カモンだ。 切り立つ岩山のふもとにあるクアロア・ビーチ・パークは、駐車場から海がすぐで、ぎりぎりまで芝生だし、車いすのぶうにはいいかもしれない。背後は恐竜の住む(かもしれない)山々、目の前には海に浮かぶチャイナマンズ・ハットと言われる小島が見えて、ここで遊べたら気持ち良いだろうな・・・でも、今は曇り時々シャワー、肌寒し。山際にはクアロア牧場があって、乗馬やハイキングが楽しめるという。原始の世界にタイムスリップするかも。

 ■ ん、なんだ あのトンネルは?? 戻る

  天気は不安定だったけれど、取りあえず順調にカネオへまで南下した。ぶうのトイレは、途中のスーパーで済ませる。整ったビーチでもトイレはできたと思う。予定ではここから左にルートを取ってカイルアの海を見て、オアフ島の東南部の先端を周ってワイキキに戻るつもりだった。時間は結構押しててもう5時を過ぎようとしていたが。
 ところが、ここに魔物が住んでいたんだ・・・。カネオへでそろそろ左に曲がる道を、と考えていたはずなのにいつのまにか右にそれて、あろうことかホノルルのダウンタウンを目指しているではないか・・・。しかも一方通行のこの道はハイウェイに続くらしい。いけない、いけないと道を外れて住宅地に入り、方向転換をして逆方向の道を探すが、どうしても反対方向に出られない。道を聞きたくても人も歩いていない。ぐるぐるあんまり住宅地の中をうろつくのも怪しまれると、しかたなくいったんダウンタウンに通じるハイウェイに乗って降りられるところで降りて体制を整えることにする。
 マウイ島の東と西はコウラウ山脈で分けられているが、ハイウェイはこの山脈をぶちぬいて走り、あっという間に反対側に出てしまう。太古の風を受けて走っていたはずが、トンネル抜けたらそこは大都会で、パール・ハーバーがすぐそこ。トンネルはどこでもドア? 取りあえず、ホノルル側に出てすぐの出口で降りて路地で地図を検討。
 うちが降りたところは、ハイウェイのパール・ハーバーとカネオヘを結ぶH3とワイキキから来るH1それに一般道とも重なって複雑に、ぐるぐるに絡み合っているジャンクション。おかあは、不器用だからこういう結婚式の水引状態になった紐を解くのはすごく苦手。日本では動物的勘が鋭く、臭いで道を探し当てるというおとうに頼る・・・。もう一度、今のトンネルを抜けてカイルアを目指そう。
 「よし、大体分かったぞ」と再度ハイウェイに乗る。東側の地名を確認して、大きなサークルをまわって、「やったね!!おとう」と「どこでもドア」のトンネルを待つ。 そして見覚えのある風景が見えてきた。ワイキキのホテル群だ!!なんでぇ~・・・。東側に戻るH3に入ったはずが、本当によくわからないまま、いつのまにかH1で、旅の始点のワイキキに戻ってきてたんだ・・・。キツネにつままれたみたい・・・。おとうの勘もハワイでは通用しなかったのじゃあ・・・。

 ■ 夕飯は、「ヤミー・コリアン・バーベキュー」 戻る

 とりあえず、しかたないのでそのままワイキキを抜けて東南部の海沿いを目指すことに。日没間近で、帰りのことを考えると、もう先端部くらいまでしか行けないだろう。雲は晴れることなく、「サン・セット」なしで薄暗くなる中、モロカイ展望台、ラナイ展望台まで行く。溶岩が海に流れ出た上に道を通したところで、海に突き出た黒い溶岩に太平洋の波が大きく砕け散るhawaii20060013今回、岩肌の海岸はここだけで、海の表情は一番ダイナミックだった。
 ここで、今日の観光は終了。時間は6時。カネオヘで太古の山の魔物にとりつかれて迷いに迷ってから、ここまで時間的には一時間しかたってなかった。島の東半分は、ハイウェイが整備されて、短時間で移動できるということだ。
 おとうは、島の東側を走破できなかったのがすごく心残り。車は明日の朝10時までがタイムリミットだ。予定では今日中に返すつもりだったが、もう無理。そこで、明日5時出発で残りのカイルアからこのラナイ展望台まで走ることに。一応明日の予定は、唯一クーポンにした朝食をホテルで取って、可能ならビーチかプールでぶうを遊ばせ、午後はアラモアナ・ショッピングセンターへ行く。これに早朝ドライブをくっつける。どうしても「せっかくここまで来たんだから」で、予定を詰め込んでしまう…といつもの我が家のパターン。
hawaii20060026 ぶうはお昼もろくに食べてないしおなかぺこぺこで、ワイキキに戻って食べるところを探すよりは、と途中の入り江の入り口にあったショッピングセンターに行ってみる。あとで、ココ・マリーナーショッピングセンターだとガイドブックで知った。いくつかレストランやファストフード店があって、またぶうは食べられないと困るし迷いに迷って、白いご飯が食べられるだろうと、「ヤミー・コリアン・バーベキュー」という韓国系プレートデッシュのお店ににした。これが大あたり!!白いご飯はふっくら輝いて、オーダーしたカルビもすごくおいしかった。キムチの歯ごたえ、辛さもちょうど良い。ついでに韓国系かなと思われる店員さんの青年の態度がまたきびきびと気持ちよく、今日一日ドライブで疲れしかも最後は迷子でくたくたというこの家族に、ひととき安らぎを与えてくれた、まじで。あまりにおいしかったので、後でアラモアナ・Sでも行ったが、ここの半分くらいの味だった。

 ■ 明日は5時起床でパリ展望台に再挑戦だ 戻る

 ここで困ったのはトイレ。どうしてもトイレが見つからず、人に聞いたところ現在地からかなり離れてると分かって「すごく出る~」というので仕方なく、今回の旅ではこの一回だけ車の後部座席でズボン脱がせてカテでオムツに出した。夜の暗さとお店がどんどん閉まる時間だったのが幸いして、駐車してる車の周りを人が通ることがなくて幸い・・・。いざという時トイレがいらない二分脊椎の得なところ?
 さて、車を次の日まで持ち越しするとは思わなかったので、駐車場のことを何も調べてなかった。でもたしかシェラトンの入り口右手に駐車場があったような・・・と薄い記憶を頼りにもどると幸いあった・・・。すごく高いのかも、と心配したけどホテルのフロントに聞いたら「清算はチェックアウトの時に」とすぐに駐車券をくれた。10ドル程度だったと思う。
 あーー、やれやれ・・・・。ものすごく疲れた一日だった。
 とにかく明日は5時起床だ。カイルアへのルートは、とても眺望が素晴らしいというパリ展望台のあるルートを行こうということになった。あいかわらず、ウェザーリポートのお兄ちゃんは暗い顔で「一日クラウディーで時折シャワー、所によってサンダーをともなうとこともあるでしょう」みたいなことを言っている。
 とにかく二日目、おやすみなさい。


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: