暖冬傾向で、ゴルフ場の予約が多い!
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
000000
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
山さんの刑事部屋
いが栗
宗像(三〇)雨宿りする浪人。
綾乃(一六)雨宿りする村娘。
●廃社・神輿殿・午後
軒端をしとどに濡らす秋雨。
壊れた戸口から駆け込む村娘・綾乃。
裾を絡げて白い脛を露わにして。
薄暗い奥から宗像の掠れ声。
宗像「熊に追われたか」
目を凝らす綾乃。
朽ちかけた神輿に背を預ける浪人の姿。
綾乃「いえ、急な雨で・・・」
宗像「そうか。もう山に帰ったかな」
薄闇に慣れた綾乃の目に赤い色。
綾乃「お侍さま、お怪我を」
ぐったりした宗像の右肩。
宛てがった古布の下から湧く血。
宗像「騒がんでもいい。直ぐ止まるさ」
恐る恐る距離を縮める綾乃。
綾乃「どうなさったのですか」
宗像「出会頭にな、月の輪にチョイと撫でら
れたのよ。人相手なら遅れを取ったことが
無い俺だが、餓えた獣には敵わなんだ」
ブルっと震え上がる宗像。
宗像「おお寒。おぬしは平気なのか、そんな
恰好で」
雨に濡れて張りついた綾乃の着物。
宗像の視線から胸と脚を隠す綾乃。
綾乃「蒸しておりましたので・・・」
宗像「おかしいな。もう冬のようだぞ」
綾乃、荒れ果てた屋内を見回す。
祭祀道具に混じった我楽多の山。
綾乃「何かお掛けしましょう」
物色する綾乃を見つめる無数の神楽面。
宗像「むすめ、そこに火鉢が有るだろう」
罅の入った陶製の火鉢が転がって。
宗像「灰は残っているか」
綾乃「半ばほど。炭もございます」
宗像「大儀だが傍まで運んでくれ」
綾乃、背の半分もある火鉢を起こす。
底を軸にして回すように運ぶ。
綾乃に巾着袋を放る宗像。
宗像「石と金だ。火口はその辺の藁を」
●同・承前
宗像の前に据えられた火鉢。
炭の赫光が蒼褪めた顔を照らす。
宗像「これはいい。おぬしも近くでどうだ」
再び距離を置いた綾乃に目をやって。
綾乃、着物を整えて傍へ。
綾乃「あの、やはり手当てを」
宗像「構わん。それより話し相手が欲しい。
雨が止むまでここに居てくれ」
火鉢の傍で髪の露を払う綾乃。
宗像「・・・熊も酔うのかの」
綾乃「え・・・」
宗像「あれは酔漢の眼だったぞ。それも凶暴
極まりない大虎の眼だ。大方、巣籠りの腹
拵えに馬酔木か木天蓼でも喰うたのだろう」
綾乃「・・・熊は馬でも猫でもございません」
宗像、精一杯の愉快そうな表情。
宗像「なかなか賢い娘だな。火熾しの腕前も
見事だった。こんな山の中で腐らすには惜
しい」
目を伏せる綾乃。
頬の紅潮は火鉢の反射か恥じらいか。
綾乃「滅相も・・・」
宗像「そう謙遜せずとも良いぞ。よく見れば
顔立ちも綺麗だ。野の花の風情では無い。
それに、からだも・・・」
綾乃ますます赤面して縮こまる。
粗末な着物の下の意外に豊かな肢体。
綾乃「もう、それくらいに・・・」
宗像「ハハハ、これは些か不躾だった」
自分の笑いが傷に響き、眉を顰める。
綾乃「・・・それよりも熊のことをお聞かせ
ください。どのようにしてお逃れなさった
のか・・・」
宗像「なに、大した武勇伝でもない。一撃は
喰ろうたが、そこの本差で」
足元に並べた鞘入りの大小を示す。
宗像「鼻っ面を打ってやったら目を覚ました。
踵を返して大筒の弾の様に飛んで行ったわ」
綾乃、感嘆するように大小を見つめる。
綾乃「名の有る御刀なのですか」
宗像「豆腐も斬れんなまくらよ。咄嗟のこと
で鞘を払う暇が無かったのが幸いだった。
抜き身では折れておったろう」
宗像、苦笑い。
宗像「そう言えばあの男は無事かのう。熊の
飛び出した方に一人、旅芸人がおったよう
だが・・・」
綾乃の表情が曇る。
宗像「知り合いか」
綾乃「・・・私を追う者かも知れません」
宗像「やはりこの近在の娘ではなかったか。
社からしてこの有様、まともに村人がおる
とも思えなんだが」
無理して少し体を起こす宗像。
宗像「おぬしの身の上、ここで呟いてみては
どうだ。どうせ雨は当分上がらん。ここに
居るのは死人同然の俺だけ。独言と変わる
まい」
●同・夕
長い話を終えて吐息をつく綾乃。
ふと宗像に目をやり唖然。
綾乃「泣いて・・・おられるのですか」
宗像の乾いた頬に二条の湿りの痕。
宗像「死人が泣くものか。雨でも漏っておる
のだろう。それにしてものう、流行り病で
村ごと死に絶えるとは何とも哀れなものよ」
綾乃、思い出してほろほろ落涙。
綾乃「この村もきっと私の故郷と同じ憂き目
にあったのです。息絶えた者を葬ることも
ままならず、動ける者は我先に村を捨てて
しまう。私が一座に拾われた折りの様子と
瓜二つでございます」
戸口でガタリと大きな物音。
綾乃、怯えたように振り返る。
宗像「恐れることはない。腐った軒が落ちた
だけだ。親方とやらは左様に恐ろしい輩か」
綾乃「初めの頃は大層優しゅうございました。
始終えびす顔で食べ物も惜しみなくお恵み
くださいました。しかし、私が一向に芸を
覚えられないと見るや悪鬼の如き形相に」
綾乃、自分の体を抱きしめる。
綾乃「芸を売れないなら体を売って恩を返せ
と迫るのです。生娘だから何処かの豪商に
高く売りつけてやろうと。私は着物一枚の
他は鏡も櫛も取り上げられ、事もあろうに
獣の檻に・・・」
肩を震わせる綾乃。
宗像、憐むような視線。
宗像「もう思い悩むな。運よく逃れられたの
だろう。おぬしはきっと神仏の加護に守ら
れておるのだ。斯様に荒れておるがこの蔵
も神域には変わりない。万に一つ罰当たり
な親方めが押し掛けて来たときは、俺が神
に代わって鼻っ面を打ちのめしてやる」
綾乃「まあ・・・」
綾乃、励ましに思わず笑い泣き。
宗像「その顔だ。今際に見ていたいのは」
宗像、懐から煙管を取り出す。
宗像「神を気取った早々で情けない頼みだが、
煙草を詰めてくれぬか」
綾乃、涙を手の甲で拭って近寄る。
宗像「火も点けて貰えると有難い」
煙管と煙草入れを預かる綾乃。
手際よく煙草を詰め、炭火で着火。
宗像、返された煙管を上手そうに一服。
宗像「もう未練も消えたぞ」
宗像の傍から離れようとしない綾乃。
宗像「どうした。そんなにくっ付いては煙た
かろう」
綾乃「お侍さま・・・」
綾乃の唇が艶めかしく動く。
綾乃「私を、お抱きくださいませ・・・」
宗像「何を出し抜けに。あれ程売られるのを
厭がっていたではないか」
綾乃「それゆえでございます」
押しつけられる柔らかな肢体。
綾乃「あなた様に生娘を奪っていただきたい
のです。何処の誰とも分からぬ年寄りに汚
されてしまう前に、せめて好ましい殿方に」
左腕で綾乃の肩を押し戻す宗像。
宗像「おなごに好かれて悪い気はせぬが、屍
も同然の俺がおぬしを貫けると思うか」
宗像の左手を乳房に押し当てる綾乃。
綾乃「あなた様はじっとしていてください。
私が勝手に・・・」
宗像「据え膳どころか膳の方から来てくれる
とな。だがの・・・」
仙人のような無我の表情。
宗像「肝腎のものが寝たきりなのだ」
綾乃、唇を引き結び数歩下がる。
綾乃「・・・これでもですか」
ハラリと着物が落ちる。
炭の灯に照らされた悩ましい裸体。
宗像「・・・天女じゃ」
ぐったりした己の腰に目をやって。
宗像「人の肉体とは斯くも不可思議なもので
あったか・・・」
壁に掛かった神々の面が見守る中。
闇が凝り始めた梁に響く可憐な喘ぎ。
●同・早暁
雨の音は疾うに止んでいる。
戸口から忍び寄る青い朝の光。
毛氈に包まって横たわる裸の綾乃。
髪は乱れ頬は紅潮するも瞳は冷えて。
神輿に悠々と腰掛けた宗像。
逞しい上半身剥き出しで煙管を一服。
汗で血が落ちた右肩の塞がった傷口。
綾乃「・・・なぜ死なぬ」
横たわったまま、憎々し気に。
宗像「肉体は不可思議と申したではないか」
のんびりと煙の輪を吹く。
宗像「凡そ、淫水に呪詛でも仕掛けておるの
だろう。並の男だと一たまりも無かろうな」
綾乃「・・・・・・」
宗像「煙管の扱いが不味かったぞ。山の娘に
あれ程の雅な手管が出来ようものか。あれ
は丹念に仕込まれた作法だ」
綾乃「・・・・・・」
宗像「おぬし、『くりの者』だな」
綾乃の瞳に憤激の炎。
綾乃「・・・貴様もだろうが」
宗像「ハハハ、違いない」
闊達に笑い、噎せる宗像。
宗像「ゴホゴホ、流石に張り切り過ぎたわ。
古傷が痛む」
綾乃「古傷だと。昨晩はあれ程・・・」
宗像「ああこれか」
右肩を軽々回す宗像。
宗像「おぬしと同様、俺も難儀な体質でな。
女を抱くとみるみる傷が治るのだ」
綾乃、のろのろと起き上がる。
白い柔肌のあちこちに愛撫の痕。
綾乃「そんな馬鹿馬鹿しい道理が・・・」
宗像「男を抱き殺す女に言われとうは無いな」
綾乃の視線、床に落ちる。
未だ無造作に置かれた大小。
咄嗟に脇差を拾い、宗像に突撃。
鞘を払って胸元に突きつけるも。
綾乃「そんな・・・」
宗像「なまくらと申したぞ」
剥き出しの刀身は一面の赤錆。
宗像「俺の胸板とどちらが丈夫かな。突いて
みよ」
綾乃、脇差を取り落としへたり込む。
あられもない姿の綾乃に歩み寄る宗像。
床に広がった毛氈を肩から掛けてやる。
そのまま綾乃の耳に囁いて。
宗像「嘘から生まれたような娘だが、生娘と
云うのは真実であったな」
綾乃の白い歯が煌めく。
舌を噛む前に邪魔をする宗像の指。
ぽたぽたと滴る血。
宗像「やめておけ。そんなことをしても楽に
死ねん。長く悶え苦しむだけだ」
宗像の血に染まった唇から罵り。
綾乃「どうして・・・どうして里を焼いた」
宗像「聞いてどうする。武家の仇討でもある
まいし」
綾乃「貴様のせいで爺様は死んだ。世話して
くれた者たちも大勢・・・。それに昨日も
同胞を・・・」
宗像「ああ、あの熊使いか。あれは自業自得
だろう。他人に向けた刃が己に返ってきた
までのこと」
身支度を整える宗像。
宗像「それにおぬしが慕う爺様こそ、おぬし
の美しいからだに呪いをかけた張本人では
ないか」
破れた肩の生地を確かめて苦笑い。
宗像「やれやれ、また繕わねばならん」
綾乃を置いて戸口に向かう。
床の着物や帯をかき集める綾乃。
綾乃「待て、まだ答えを聞いておらんぞ」
宗像「・・・二度と生まれぬようにだ。俺や
おぬしのようなバケモノがな」
綾乃に背を向けたままで。
素早く着物を身につける綾乃。
綾乃「戯言を・・・。これで終いと思うな。
私は貴様を必ず殺すぞ」
振り向いた宗像の晴れやかな笑顔。
宗像「ならば俺と共に来い。おぬしが殺そう
とした数だけ、おぬしを抱いてやる」
不意を突かれて綾乃、赤面。
綾乃「ア、阿呆か貴様・・・」
宗像「おう、大阿呆よ。それに・・・」
戸口の曙光を背に向かい合う。
宗像「俺にはもう一つ難儀な体質が有ってな。
俺が腹に飼っておる精の蟲はおなごの病を
喰らうのよ。俺に抱かれれば抱かれるだけ
そのおなごは壮健になる寸法だ。さて何度
抱けばおぬしの呪いは解けるかな」
●同・外・早暁
青空を映す水溜りに宗像の歩み。
高い秋天に伸びをして欠伸。
人気のない境内は紅葉の彩模様。
ふと、足元の毬栗を拾い上げる。
綾乃、遅れて神輿殿から外へ。
宗像「来るか、イガイガ娘」
毬栗を空高く放り上げる宗像。
同時に本差の鞘を払う。
赤錆塗れの刀身に青光が走る。
目にも止まらぬ一閃。
刀が鞘に納まると共に落ちる栗。
落葉の上で真っ二つに割れた毬。
栗の実を拾い上げ、綾乃に放る宗像。
反射的に栗を掴む綾乃。
宗像「いつか、お前の毬も斬ってやる」
再び歩き出す宗像と、後を追う綾乃。
●村道・朝
道端に屈みこむ宗像。
忍び足で近寄る綾乃。
その手には鋭い砕石。
宗像、不意に立ち上がり綾乃に手を。
髪に触れられて固まる綾乃。
綾乃の手から石が落ちる。
綾乃の髪に差された一輪の野菊。
戸惑う綾乃に微笑む宗像。
宗像「ふむ、野の花も案外悪くないな」
了
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
◆◎◆韓国ドラマ・映画◆◎◆大好きヽ(^◇…
美しき日々 最終回
(2026-05-19 21:45:08)
台湾ドラマ☆タレント
2026/04/03 仔仔 全新单曲〈谁给我的…
(2026-04-03 17:01:14)
映画館で観た映画
初日!
(2026-05-19 00:34:21)
© Rakuten Group, Inc.
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Mobilize
your Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: