ネット環境が復活しました。
ご迷惑をおかけしました。
これから、リカバリーをしますよ。
図書館で、ふと、ゲームの理論に目を通しました。
そこで、有名な「囚人のジレンマ」の「必勝法」なるものに、
心がひっかかっりました。
囚人のジレンマとは、
共犯者二人が、別々の牢屋に入れられて、
自白をするか、黙秘を続けるか、で得られる利益(損失)が
決まるゲームです。
二人とも、相手を裏切らないで、黙秘を続ければいいのですが、
自分だけ、自白をしてしまうと、自分は有利になります。
自分は、黙秘をして、相手に裏切られれば、最悪です。
この状況で、コンピュータープログラムでの意思決定で
無数のシミュレーションが行われました。
その結果、どのプログラムが長期的に、最も有利だったと思いますか?
実は、どのプログラム相手にも、勝てないプログラムだったのです。
つまり、誰にも勝たない人が、最終的に、最も得点が高かったのです。
具体的には、いたってシンプルなプログラムです。
ものすごい、高度なプログラムがいっぱいの中で、
小馬鹿にしたような単純さです。
最初は、どんな時も、誠実、つまり黙秘です。
次は、相手の前に出した手をまねるだけです。
信頼には、信頼で応え、
裏切りには裏切りで応えるのです。
結局これが、大負けしないで、総合得点で一位になるのです。
この社会にも、囚人のジレンマは多いですね。
そんな中で、まず、誠実を打ち出す。
しかし、でくの棒のように、どんな時でも、誠実一辺倒では、
あっという間に、最下位です。
だから裏切りには、裏切りで返す。
こうしていくと、相手に勝つことはできないけれど、
結局、一番、生き残れるのかもしれません。
ただ、これは、コンピューター実験であって、感情は伴いません。
人間にやらせた実験結果もあって、
人間の場合、コンピューターよりも、裏切りが多かったそうです。
しかも、後半になると、裏切りが増える傾向があるのです。
さらに、一般人よりも、経済学の学生の方が裏切り率が高かったそうです。
この学生たちは、このゲームの趣旨もわかっていたのですが、
だからこそ、裏切りたくなるのでしょうか。
どれが、得かよりも、裏切りたい欲望に負けてしまうのでしょうか。
これこそ、人間のジレンマですね。
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