実験の予行演習をしていると、
思うようにいかないことが、しょっちゅうです。
私のように、事前にいろいろ試せる場合はいいのですが、
学校の先生のように忙しいと
準備に時間が取れないことが多いので、
ぶっつけ本番、思うような実験結果が出ないことも少なくないと思います。
それで、実験を敬遠してしまうことも、人情としてわかります。
でもね、科学の発展というのは、間違いを前提にしてるんです。
そこのところを、子どもたちに、ぜひ伝えてやってほしい。
だから、「間違ってもいいんだよ」
「間違いこそ大事なんだよ」
というメッセージを伝える絶好の機会だと思ってください。
実験が苦手な先生は、実験は成功しなければいけない、
という風に、思いこんでいるんじゃないでしょうか?
先生が教科書の書いてある通り実験しても、
思うような結果が出ないことは、当然なのです。
たとえば、水の沸点は何度か?
100度と書いてあります。
しかし、普通、どんなに沸騰させても、98度くらいでストップしてしまいます。
100度になることは、まずありません。
あれ?これは、失敗なのでしょうか?
それとも、教科書がいい加減なんでしょうか?
実は、温度計に問題があるのです。
長い、アルコール温度計、
あのアルコールが上に伸びていくと、上の方で、冷やされてしまうのですね。
だから、お湯の中に、温度計を全部いれなくちゃ正確な温度は測れません。
また、ステンレスのスプーンは、磁石にくっつくか?
これは、18-8と書いてある、(高級な)スプーンはくっつくのですが、
別の、(安い)ステンレスは、くっつかない。
これを、「ステンレスはくっつくか?」と問題を出すから、
あれ?となるのです。
「このスプーンは」です。
また、アルミの洗濯バサミ、
磁石にくっつくと思いますか?
もう、一つ、プラスチックの洗濯バサミ、
これは、どうでしょう?
じつは、どちらも、見事のくっつくのです。
え?習ったことと違う?
じゃあ、実験は失敗したのでしょうか?
いや、どちらも、正解だったのです。
実は、選択ばさみには、鉄のバネがついているのです。
だから、「アルミは、くっつくか?」、の問題じゃなくて、
この洗濯バサミは、と問題を出さなくてはいけなかったことに気が付きます。
実験って、いつも、「この~~は」という
固有名詞なのですね。
実際の実験では、このような間違いは、日常茶飯事です。
でも、この実験そのものは、「間違い」ではないですよね。
結果に文句を言っちゃいけない。
何かがあるのです。
新しいことを教わるのです。
だから、軽々しく、「この実験は間違いだった」とは言わないことです。
先生が、あれ?という問題にぶつかっても、すこしもおかしくない。
こういうことが、世の中にはいっぱいある。
そして、それにどう対処するか、
おもしろがって向き合うか、その姿勢の方が大事です。
子どもは、先生の完璧さから、学ぶよりも、
それ以上に、ズッコケからも、より多く学ぶと思います。
そして、実験って、あくまで固有名詞の「これは」「あれは」ですから、
一般化するには、
いくつもの連続実験じゃないと、確信がもてないわけです。
ですから、一発ですごい実験をやろうと肩に力を入れるよりも、
小さな、さもない実験を、連続して組み立てて提供する方がいいと思います。
そうじゃないと、マジックショーか、
「押しつけ」の結論になってしまいます。
ぜひ、間違いを楽しむ風土を育ててください。
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