競争原理



そうでないと国が持たないからだ。

100人いれば、一人の勝者と九十九人の敗者が生まれる。競争原理を導入すればするほど負けたときにどのように身を処すのかそれを学ばなければならぬ。

そうした見識のある人がたくさんいることこそ、競争原理がうまく機能する前提条件なのである。

そうした教育もせず、競争原理の効率性だけに注目して導入すると犯罪や自殺やその他社会的にコストを負担しなければならないことが増加し、結局社会全体では非効率となる。

アメリカ合衆国にヒーローの文化が浸透すると同時にボランティアや寄付の文化が根付いたのは決して偶然ではない。

サクセスストーリを語れるものは獲得した財産の多くを寄付して初めてヒーローと呼ばれるのだ。

MicroSoftのビル・ゲイツしかり、タイムワーナーのテッド・ターナーしかり、ヘッジファンドのジョージ・ソロスしかりである。



しかし、日本はいまそうした文化の大改造なしに競争原理を導入しようとしている。

自殺者が増えているのも偶然ではなさそうだ。

若者が希望を失い、うろうろと自分探しを始めるのも関連がありそうだ。



競争に勝つことで人間の優劣が決まるのだろうか?

競争の勝ち負けで幸せかどうかが判断されるのだろうか?



競争原理を導入することは必要だ。私も強くそう思う。

しかし、別の基軸を同時に持ち込まないとそれはきわめていびつなものになるような気がする。


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