+零+

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→-戯言、虚飾-



成績の思わしくないものは教師から見放される。
顔には出さなくても、教師のお気に入り等は誰でも把握していた。

そして、見放された生徒は見直してもらえるよう努力する。
一見、成績を向上させるために冷たくしているように見えるが違う。

ここの教師は、一度見放したものを、もう一度見つめる事はない。
いくら成績を上げようと。いくら学校の為に尽くしても、だ。
口先では「偉い」や「よくやった」を繰り返すが、全ては戯言。

そんな事を言われて喜んでいる子を見ていて、私はよく思う。
「どうして、こんな奴らに頭を下げ、己を見てもらおうとするのか」と。


どちらかといえば、私の学校での態度は明るいもので。
家族や親戚、古くからの友人が見たら驚くものだと思う。

四六時中、笑顔を顔に貼り付けて人と戯れる。
心にもない事だって平気で口にして、つまらない話に加わる。
それが、屍の中で生ける私の学校スタイルだ。

だからこそ、担任も私に期待をかけ、嫌われている子を助けてくれと言う。

普段の私なら、きっと笑顔で拒絶しただろう申し出。
だけど今は【学校】だから。今は【演じていなければいけない】から。

そういう理由で引き受けた用件も数少なくはない。



自ら、演じているのには、ちゃんと理由がある。

それは、今までのスタイルでは私も死んでしまうから。
先生に見捨てられた後のケアなどをするのは面倒だから。
上辺だけの友人でも、いないよりはいたほうが助かる場面もあるから。

上記の3つが主な理由である。



…はぁ、つまらない学校に入ったものだ。

演じるのはとても楽しいけど…ね。









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