Heikの狂暴温泉芸者

Heikの狂暴温泉芸者

ケ・イ・タ・イ・ウ・ェ・ブ





私は 気ままな散歩をしていた

 すると遠くにバス停が見えてきた

段々と接近すると

めいいっぱいお洒落をした 妙齢の女性が

 そこには立っていた

立ち姿だけでも 目立つのだが

 彼女は時々うなずいたり

 頭をちょっと傾げたり

異風な動作をしていたので

一層姿が目についた

 話す相手は 誰もいない

ただひとり 無言で手作業をしていた



歩みつつ 彼女を通り越した私は

彼女に一瞬の視線を与えた

 彼女は熱心にケイタイのメールをうっていた



私は宙を仰いだ

 雲ひとつ無い 艶やかな晴天だ



そこには目に見えない電磁波や電波が

 鋼のワイヤーのように交錯していた



グレイの電脳ネット・ウェブが

この晴天を支配し尽くしている様子が

はっきりと意識された



この世の中では 今この一瞬にも

 色々な宗教・人種・民族・国家の人々が

様々な活動を 行っているだろう

 ありとありうる活動を 行っているだろう



みんなが円くなり 繋がって

大きく電脳ネット・ウェブが

この地球という惑星を

包み込めば それが善い



そしてそれが虹色に

眩しく発光すれば 尚更に善い



夢想の羽根の天球から 抜け落ちた私は

目を開けて リアルの世界へと戻った



クルマが激しく走り去り 人々が往来し

 時々歩道を 自転車の人が

 私の脇をかすめて

すり抜け 走り去る



眼前の交差点の信号機が

青く緑に点灯した



今だ

 今 この一瞬だ

ここにしか 私は存在できないのだ





二OO七年六月三十日


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