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2005.03.10

「溺レる」川上弘美／文春文庫

(4)

カテゴリ：健康　家族

　今日も「溺レる」川上弘美／文春文庫です。

【目次】第１話さやさや／第２話溺レる／第３話亀が鳴く／第４話可哀相／第５話七面鳥が／第６話百年／第７話神虫／第８話無明

　昨日は8編中４話まで読み、今日は残りを読み終わりました。
　後半は前半の短編とは少々趣を異にして官能の世界が色濃く出ています。
　行過ぎた愛というか、究極の愛の果てといったらいいのか、少し変質的な愛の姿が描かれています。
　少し変質的といっても、人に見えないところで誰しもしているような、そんな性の世界なのかもしれません。
　ある意味「失楽園」を思い浮かべるような短編が多かったような気がします…ちょっと違うかも？
　不思議な官能の世界です。
　ただ官能の世界といっても直接的な性描写があるわけではなく「いたくする」とか「自在にする」とか抽象的な、遠まわしな表現で性が描かれています。

　特に第７話「神虫」に関しては嫌悪感を覚える人がいるでしょう。

　抑制された言葉で、生々しく、何かしら妖しい男と女の関係を描き出す短篇集です。

　僕はちょっと苦手な作品でした。
　僕の中の三重鎮のお一人の方が川上氏の作品「センセイの鞄」を勧めてくれたので、しばらくしたらこの作品を取り上げたいと思います。

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「溺レる」

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最終更新日 2005.03.11 03:45:18
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■コメント

迷った

たけざおさん

最近、吉田修一の『パレード』を読んだら、その解説を川上弘美が書いていました。どんな作品を書いているのかなぁと思っていたら、タイムリーに川上弘美の話題が・・・。今日は、本屋で買おうか買うまいか迷ってしまいました。どの作品から入るのが良いのですかね？ (2005.03.11 23:11:54)

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Re:迷った(03/10)

初月1467 さん

たけざおさん
＞どの作品から入るのが良いのですかね？

僕も川上さんの作品は初めて読んだので、どれがお勧めというものはないのですが、「センセイの鞄」がお勧めと聞きました。
この本は僕も注文しているところです。
それから「蛇を踏む」は芥川賞作品です。内容はわかりません。
参考にならないかもしれませんね。ごめんなさい。 (2005.03.11 23:25:24)

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Re:「溺レる」川上弘美／文春文庫(03/10)

南包さん

再び、川上弘美です。「溺れる」は以前読みました。面白かったです。「蛇を踏む」を読んだときは大袈裟ですが、驚愕しました。昨日、江國香織は文学ではない、と言いましたが、やや言いすぎ。でも、ファッションとしての文学（本）ですね。 (2005.03.12 00:22:46)

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Re[1]:「溺レる」川上弘美／文春文庫(03/10)

初月1467 さん

南包さん
＞「蛇を踏む」を読んだときは大袈裟ですが、驚愕しました。昨日、江國香織は文学ではない、と言いましたが、やや言いすぎ。でも、ファッションとしての文学（本）ですね。

明日にでも「蛇を踏む」を読んでみようと思います（笑）。江國香織さんの作品は昨日もいいましたが僕は好きではありません。「東京タワー」なんて最悪でした。…僕はですけどね。
(2005.03.12 00:36:42)

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