腕の力を抜く。
~ピアノ奏法の基礎より~
繊細な奏法の話に戻ります。
生徒は、腕をかるく 空中に漂わせるように保つことを習得したら、
(実技よりも、頭でイメージすることが早く身につくコツです♪)
次の段階では、
繊細な奏法とは ただ鍵盤をかるく弾くことではないということを自覚しましょう。
デリケートな曲を、あるていど 軽く弾くことのできる生徒は 大勢います。
しかし、一曲を弾くうちに、たくさんの音をおとしたり、
また、沢山の音を 半分しかださなかったりします。
そのような弾き方は、専門家だけでなく、
素人の聴衆でさえもいらだたせることに…。ヾ(。`Д´。)ノ
繊細な奏法とは、鍵盤を完全に打鍵しないでは得られないのです。
言い換えれば
もっともデリケートな部分でも、音はハッキリでていなければならない。
黒鍵でも白鍵でも。鍵盤はかならず底まで弾かなければならないのです。
きれいなレースのショールに、穴をあけたり、
ところどころ すり切らせたりしてはなりません。
3番目の繊細な奏法に関する原則は、
いつも指先を鍵盤の表面に近い位置に用意してひくことです
それには、 ひいたあと鍵盤から手をとるとき、指を鍵盤の上までもどしたら それ以上高くはとらないこと。
このかんたんな原則は、繊細な箇所で、まちがって強くひいてしまったりすることを防ぎ、
音の粒をそろえるのをたすけます。
簡単な原則といったところで、それを実行するのは容易ではありません。
なぜなら、忍耐力が必要なためです
デリケートな奏法を練習するときは、自分の指で腕の状態を分析できるように、ゆっくりとしたテンポで弾き
ときどき、自分のしていることをたしかめるとよいでしょう。
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