ヒトヤスミ

第三章



  この村には朝が来た


  たいして雲も無く

  かすかに風が吹く

  気持ちのいい

  朝だった


  いつもどうり

  家々からは

  朝食のいい匂いが

  漂ってくる


  時間も過ぎ

  子供が

  外で走り回り

  大人は

  大人同士で

  会話をしたり

  やっぱり

  いつもどうりだった


  でも

  ここまでだった


  幸せも

  静寂も

  何もかもが

  ここまでだった


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