ネロ・ウルフの災難 激怒編 Nero Woilfe MysteruesUnfortunate Cases in all his fury 論創海外ミステリ 295 レックス・スタウト
Home To Roost悪い連左」 ウルフのもとに、甥の死に納得がいかないラッケル夫妻が訪ねてくる。もうこの時点で、ネルフはぷち怒モード。なぜなら、ミセス・ラッセルが、ネルフの質問を遮って、自分の言いたいことばかり言うのだ。甥のアーサーは共産主義者と思われていたが、実はFBIのスパイで、正体を知られて殺されたというのだ。警察もFBIも機密保持を盾に捜査の状況を明かさない。ウルフは国家の安全を脅かす可能性があると考えて、FBIに独自捜査の可否を訪ねるが、こちらも回答なし。怒ったウルフはFBIに不快感を抱いて、独自捜査に。アーサーが毒殺された場にいた共産主義者は5人。ウルフを助けるソール・パンザー、フレッド・ダーキン、オリー・キャザーとフリーランサー探偵がそろい踏み。事件関係者の一人、キャロル・バークといい仲になったアーチ―が「食事に誘うから経費につけておきます」というと、ウルフは即却下。
「Eeney Meeny Murder Mo犯人、だれにしようかな」 油じみがついたネクタイを机に放りだしたままで、蘭の世話に行ってしまったウルフ。ところが依頼者バーサ・アーロンがそのネクタイで絞殺され、ネクタイを台無しにされた事にウルフは激怒。バーサは法律事務所の事務員で、事務所の弁護士の一人が背信行為を働いている所を目撃したと相談しにきたのだった。容疑者となる弁護士は4人。さて、犯人を誰にしようかな?=イーニー・ミー二―・マイニー・モーeeny meeny miney mo をもじった原題。世の男性なら大喜びの状況が、ウルフにとっては怒るシチュエーションに。