百画遼乱　漫画語り

世代によって違うと思いますが、横山先生の「三国志」か原先生の「キングダム」のどちらかだと思います。

日本の戦国時代の漫画として代表的なものと言えばなんでしょう

私は宮下先生の「センゴク」シリーズを挙げます。過去にも紹介しましたが、秀吉の中国攻めなどマイナーな合戦を詳細に描いた漫画は他にはないと思います。

ほとんどの人にとって戦国時代の大名と言えば織田信長、今川義元、武田信玄などの教科書にも載っているような日本の中心の大名が思いつくでしょう。詳しい人は別でしょうが、ほとんどの人は本州でも中心の出来事しか分からないと思います。

なぜなら、教科書も漫画も映画もドラマも信長、秀吉、家康を中心にしているからです。

本作の「センゴク」シリーズも主役は信長に見いだされ、秀吉の子飼いとなった仙石権兵衛秀久の生涯を描いたものですので、メインは信長→秀吉の合戦をなぞります。しかし、中盤から後半にかけての中国攻め、四国攻め、紀州攻め、九州攻めなどは余程に詳しい人でないと登場する武将も合戦の内容も知らないと思います。

その点でいえば大人になってももう一度新鮮な気持ちで戦国時代を楽しむ作品であると言えます。本作のセンゴクシリーズ最終章の「センゴク権兵衛」は四国攻めから入り、九州攻めへと続きます。

まず四国攻めでは黒田官兵衛を筆頭に豊臣配下の名だたる武将が、四か国の覇者である長曾我部元親と四国全土という広範囲を舞台に戦います。これだけでも大合戦です。

そしてその後の九州征伐では仙石秀久が長曾我部と組んで九州最強の大名である島津四兄弟と戦います。そして、その合戦に至るまでの九州の戦国史も描かれます。九州に住んでいる人はともかく、九州の大名は知名度も低く知らない人がほとんどなので、新鮮な気持ちで楽しめると思います。








何度も言いますが、この作品ほど歴史をこと細かく描いている作品はないです（漫画の中で）絵も私はすごい好きです。当時の世相なども詳しく描かれています。

欠点としては話によっては文字だらけの時があります。私は通しで見ているので気にならないですが、当時のヤングマガジンでは読み飛ばしている人も多かったのではと思います。

ただ、歴史好きであれば確実にハマる作品です！初期は絵柄が安定していなくて、渋みも足りていませんがシリーズ2作目の「センゴク天正記」になれば絵は完璧になりますので、ぜひ通しで読んでいただきたいですね！

歴史好きは本当に必見です！

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