proud じゃぱねせ

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のんきとのその後4


たくさん喧嘩もしたけど、毎日結構楽しく過ごしていた。
でもそれも長くは続かなかった。

彼女が私がのんきを部屋に泊めるのを嫌がり始めた。
それまで何も言わなかった彼女が、
「今日、また泊っていくの、彼?」と遊びに来る度に聞く様になった。
当時頻度としては来ても一週間に一度位だったと思う。充分か、、(苦笑)
でも、自分がクラブに出掛けてしまう日でさえ(朝方まで帰ってこないのに)。。。

私が日本に居る時から一緒に住む事を前提で借りたアパートで、
家賃から光熱費からちゃんと折半しているのに、
自分が先に住んでいたから、なんとなく自分のアパートに私が引っ越して来た、
っという感覚が抜けないんだろう。
「もう人のアパートに彼氏泊めないでよ。」
と冗談(?)交じりに言う様になった。

彼女のお友達にも相談しているようで、
彼女が友達をたくさん連れて来た時に挨拶しても無視される様になった。

私達は、冬の最中でも、出来るだけモールやカフェで時間を過ごした。
家に連れて帰る事で彼女に不快な思いをさせるのも嫌だったし、
私自身、段々居辛くなって行くあの『空気』に耐えられなかった。

彼女が何かの用で、一ヶ月の一時帰国する事になった時、
「住まないのに家賃を払うのもなんだから、
もし彼女が良かったら、僕一ヶ月ここに住んで、家賃払おうか?」
というのんきの申し出にも、
「私そんなに貧乏じゃいから結構。」と一蹴だった。

今にして思えば、家の中に男の人がいるのって、ゆっくり出来ないかも、、、
って理解出来るけど、
ちゃんと話し合う事が出来たはずなのに、そういう話には一度もならなかった。
遠回しの嫌味や、友達を大勢引き連れて来て私を睨ませたり、無視させてみたり、、
どうも変な方向に行ってしまったんだよね。

彼女は日本から電話をかけて来ては、
「どうせ私が帰る頃にはそこにいないんでしょ?」とか、
「『私の』アパートから出ていって、二人で住めば?」とか言う様になった。

可哀相だと思いながら、大概うんざりしていた私は、
学校の友達に相談して、地元の新聞を頼りにアパートを捜し始めた。
友達が車で一緒に探してくれたり、週末はのんきも一緒にバスで探してくれてた。
親身になって探してくれていたのんきには悪いけど、
この時点で私は、のんきと一緒に住むという事を、
はっきりした形として考えてはいなかった。

暫くして、学校の近くの家賃$400のストゥーディオ(studio)、
つまりワンルームの部屋を見つけた。
貯金を全て持って来ている私は、残りの9、10ヶ月の家賃と光熱費を計算して、
ちょっぴり憂鬱になったが、
これはこれからの家賃と言うよりも、今までの家賃が高すぎたからだ、
と諦めるしかなかった。

のんきはチラチラと私の様子を伺いながら、
「いぶらが構わないんなら、僕、一緒に住みたい。
今は船で生活しているから、ちゃんと陸地に住みたいと思っていたんだ。
でも一人ではアパート借りられるほどの給料をもらっていないし、
二人で折半なら家賃もちゃんと払えるよ。」

その方がお互いに都合も良いし、、経済的にも助かる。
を、結婚もせずに同棲する事と、親父が何も知らない事に対する、
後ろめたさから逃れるための言い訳にして、
私は一緒に住む事に同意した。



続く


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