2年生になって



毎日のように日記を書かされたが、絵日記でもよいと言うことで、文が短くても絵を入れればOK、長い文よりも日記に書かれたことの独自性重視という方針。これならAも字が下手だの文が書けないのと言うことを気にしなくて済む。

喜んだAは、連日庭先の虫のことだとか、家族のことだとか、自分の気のついたことをあれこれ絵入りで書いた。どんなばかばかしいことにも先生のコメントが付き、意味不明なページにも「これは何かな?教えてね」ということが書かれ、Aを叱責するようなことはまったくなかった。

「自分の書いたものを認めてもらえる」というのは新鮮な体験で、Aは文字や絵をを書くことに嫌悪感がなくなったようだった。今まで何でも「いやなこと、苦手なことはやらない」という態度でいたAにとって、この先生との出会いは大きかった。


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