Starting over...

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BLACK POST 2


 秋は兄が死んだせいか、小さい頃から人に心を開かなくなっているし、目が死んでいる。でもわたしには心を開いてくれる。一応保護者代わりのわたしにとっては嬉しい事だ。わたし的に思うけど、秋は目が死んでいるし、そしてすぐに人を睨んでしまうという癖があるから小さい頃からイジメを受けていた。そのせいでもっと人を信じられなくなってしまった・・・と思う。

 わたしは秋と違って、結構人から好かれるタイプみたい。まあ、でも影では何かを言われてると思うけどね。学校に来て、席についたら絶対友達が来て、色々話かけてくれる。男もそう。わたしが外を歩いているとほとんどわたしを見つめていたり、ナンパをしてきた。
 でも、わたしは少しそういうのが嫌になっていた。いつも、色々な人に見られていたり、ほとんど周りに人がいて、いつも友達に時間をつぶされて、いつも人のペースに合わせて生きてきた。最近、一日中誰とも会わないで過ごしたい、そう思ってしまう。そして、この頃は友達がとてもウザク感じて・・・・・でも、そう思ってしまう自分が嫌で、もう「何もかも、めんどくさい。もう、死んじゃってもいい。」くらいにわたしの精神は色んな意味でボロボロだった。悪い意味でわたしは、いつも一人でいる秋に少し憧れていた。



 真夏の夜だった。
 今日の夜空はとても凛としていて、心地よかった。わたしはお風呂上りに全身の暑さを吹き飛ばす為、窓を開け、顔を出し涼しい風を浴びていた。空を見上げると月が銀色に輝いていて、今湯あたりしているわたしには満月なのか半月なのか、ぼやけていてわからなかった。
 その時だった。急に電話が鳴って、わたしはふらふらになりながら受話器を取った。
「もしもし?」
「あ、もしもし、森泉秋君ですか!?」
 大体四十代ぐらいの女性だろうか?とても慌てている様子だ。
「・・・・・・その姉ですが?」
「なら、秋君に代わってください!」
 わたしはフラフラのまま秋の部屋まで行った。戸を勢いよく開けるとそこは真っ暗で秋がいる様子がなかった。もしかしたら、電気をつけないでいるんじゃないかと思って、電気をつけても秋はいなかった。そういえば、今日、秋は友達の家に行くとか、言っていたような・・・。
「あの、今いません。というか、いないの気づいていませんでした。すみません。」
「・・・・・そうですか。では、失礼しました・・・」
 わたしもそれに合わせて、受話器を下ろそうとしたが、ものすごい速さで不安が募った。もしやと思い、わたしは受話器をまた耳に当てた。
「あの・・・秋に何かあったんですか?」
「・・・・・・」
 その言葉を聞いた時、もう、体が凍てついてしまった。秋の友達、信志がベランダから落ちてしまって、今は意識不明らしい。


                       ~つづく~


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