今が生死

今が生死

2025.09.04
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カテゴリ: 感動したこと
猛暑の中でも辛うじて咲き続けているブルースター

通常私は25~30人の患者さんを受け持っているが8月18日の週から9月1日の週までの3週間で一気に12人の患者さんが退院して受け持ち患者さんが激減してしまった。退院時には紹介元病院への報告書や退院後のかかりつけ医への紹介状を書いており、帰りが遅い日が続いた。
今日は2人の患者さんが退院した。一人は31歳男性で指定難病クローン病に心臓病が合併した病気で当院に転院してきた時には筋力の衰えが著明で歩くことはおろか立つことも出来ず、少しの時間立っていると失神するような状況だった。それが3か月のリハビリによって院内だけでなく戸外も自由に歩けるようになり、元気で退院していった。感慨無量である。
もう一人の方は72歳の男性で腎臓が悪くて血液透析中の患者さんである。4年前に閉塞性動脈硬化症で右下肢を切断していた。今度は左大腿部で切断してその後のリハビリで入院してきた。右下肢切断後は義肢をつけて車を運転したりしてかなり自由な生活をしてきたが、今度の大腿部での切断は思った以上に不自由で大変だったと思う。それでも5か月間一生懸命リハビリして、ベッドから車いす、車いすからベッドに自力で移れるようになり、喜びながら退院していった。最後の回診でお別れの挨拶を交わしたときはこみ上げるものがあった。よく頑張ってくれたと思う。
この二人の患者さんだけでなく、12人の患者さん一人一人の紹介状を書く時は、容態が急変した時等様々なことが思い出され、3か月乃至6か月の間にはかなり大変な時もあったが、退院を迎えてみるとあっという間に過ぎたように感じられた。退院時に皆さんは「お世話になりありがとうございました」と言ってくれるが、皆さんよく頑張られ、お礼を言いたいのはこちらの方ですといつも思う。
皆さんが退院なさったのでその分新しい人達が入院してくる。また新たな人間関係を築いていくことになるが、お役に立てる間は頑張って行こうと思う。





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Last updated  2025.09.04 23:06:50
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