Legend of HK

今日は香港人日本人社会におけるある”言い伝え”について書きたいと思います。

私が香港企業で働き出してちょうど２年くらい経った頃～
香港在暦１０年になる３６歳の女の先輩からこんなことを言われました～

”あのね、私が香港に来たばかりの頃に、当時４０歳くらいの女の大先輩に言われたことがあるの。。。
　「あなたがもし”可愛い奥さん”になりたいんだったら、３年以内に結婚しなさい。」って。
　この意味わかる？？”

”香港で日本女性が働くって、自分たちが想像している以上に厳しいことなの。
　だから３年以上働くと、へんな意味で「我（ガ）」が強くなりすぎちゃって
　いわゆる”可愛い奥さん”にはなれなくなっちゃうんだって。
　ほら、香港で３年も働けば自分の蓄え（預金）もある程度貯まってくるし、
仕事面でもかなり自信がついちゃうでしょ、、、

　その大先輩も”がむしゃら”になって働いていたら、いつのまにか独身で４０歳になっちゃったって。。。

私(香港２年目)ともう一人の女性の先輩（香港５年目）は、その時は
”へ～～、そうかなぁ・・・？”くらいに聞いていましたが、歳月を重ねるにつれて、
その先輩の言った意味が実感できるようになってきました。

先輩＆その大先輩の語った言い伝え。
逆に読むと、”一人前（男性と対等）になりたいのだったら、最低３年は我慢して働きなさい”
という意味だったのだろうなぁ～と。

今になって思うと、このような言い伝えが存在する香港日本人社会も、
なんだか”古い日本の体質”をトランクにつめて香港にまで
ひきずって持ってきちゃっているのだなぁ～と感じました。
第一線で活躍したいと強く願いながらも、こうした”可愛い奥さん＝従順な家庭を守る奥さん”
になる夢も時々頭の片隅にちらついてしまうのが日本女性なのかな～と思ってしまいました。

香港女性は家庭と仕事を上手に両立出来ているのに、
香港で活躍する日本人女性は、独身者が非常に多いのです。
私の以前の会社の同僚は（女性）、２９～４４歳まで６人、見事に全員独身でした。

実は”香港で３年以内に～”といわれるもう一つの理由・・・
それは、”香港日本人社会は世界で一番乱れている”ということです。（海外各地の日本人社会の中で）
確かに周りを見回しても、”しあわせな恋愛をしている”日本人女性はとても少なかった気がします。
（日本人同士の中での話です。日本人と外国人ではうまくいっている話を聞きます）
これも同じく先輩に言われたことなのですが、香港は遊ぶのにもってこいの都市らしいのです。
ヘタにお金を持っている日本人（特に駐在員）は、香港ではやりたいことは何でもできるんですって。
周りを見回してみると、確かにそう。。。

私みたいに独身日本人同士が恋愛をして結婚するパターンは非常に珍しいみたい。

今日はまるで他人事みたいに日記を書いてしまいましたが、
そんな私はというと、いいんだか悪いんだか、３年未満で仕事を辞めてしまいました。（約３年なんですがね）

でも、私は仕事に復帰したい気持ちは非常に強いです。
私が妊娠して辞める時に、香港人スタッフに聞かれました。
「いつ戻ってくるの？」って。
私は「また働く意志はあるけれど、しばらく子供と一緒に過ごしたいから５年くらいは育児に専念するかな～」と言うと、
「それじゃ、遅いよ！！！ブランクは空けちゃだめ。空けるとダメになる。１年でも遅いくらいよ。
　早くお手伝いさんを雇って、外にでなきゃ！」と言われてしまいました。

それが彼女達の常識。
私もいろいろ考えましたが、やはり私は私なりの方針で。
今は子供と一緒に過ごす時間を大切にして、子供の成長を見つめてあげたい～と思っています。
（あ～、やっぱり私も日本人ね。）

ただ復帰のときに少しでも役立つ存在になれるように、家庭にありながらも
自分を磨く努力は続けたいと考えています。

私が香港１０年選手になったときに、この”言い伝え”を、後輩に伝えるかどうかというと、
私は伝えないと思います～　（って、書いちゃいましたが。。。）
家庭では可愛い奥さん、外では出来る女になればいいじゃないですか。
二者択一を求める事自体がおかしいと、私は思っています。。。

どんな人生でも、自分自身が輝いていられれば、それでいいと思います～

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