inatoraの投資日記

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2005年11月13日
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前回は、「企業会計の目的と機能」について説明しました。今回は、「企業会計の理論構造と目的指向性」についてです。

************************

<企業会計の理論構造と目的志向性>

企業会計の目的が十分に達成されるためには、それが一般に認められた原則に基づいていなければなりません。そのためには、いくつかの基本的前提が社会的に広く認められた仮定として存在しなければなりません。

その「企業会計の理論構造」ですが、一番の土台となるのが「会計公準」です。これは社会に広く認められた仮定として会計が行われるための基本的前提を示しています。

この「会計公準」という土台の上に「会計原則」または「会計基準」が存在し、企業会計の具体的な行為規範を示しています。さらに、その上に「会計手続」が存在し、具体的な処理手続を示すという構造をとっています。

すなわち、以下のようなピラミッド構造をしていることになります。

(上部構造)
「会計手続」――企業会計における具体的な会計処理


「会計原則」または「会計基準」――企業会計の具体的な行為規範

(下部構造)
「会計公準」――企業会計の基本的な枠組み

「会計公準」にはどのようなものがあるのか?
「会計原則」または「会計基準」にはどのようなものがあるのか?
「会計手続」にはどのようなものがあるのか?

については、次回以降の日記で必要に応じて示していきたいと思います。

さて、下部構造である「会計公準」、中部構造である「会計原則または会計公準」、上部構造である「会計手続」というのは、単に三段重ねのピラミッド構造になっているのではありません。これらは、ある一定の方向に向かって積み上げられています。それが「企業会計の目的」に他なりません。

すなわち、企業会計というのはある特定の目的に向かって理論構築されている「目的指向性」があるものだと解釈できます。この「企業会計の目的」は利害関係者の要請により変化します。

例えば、債権者保護を目的とする商法会計と投資家保護を目的とする証取法会計では、それぞれ異なった理論構造となるということです。

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日商簿記の資格取得のために勉強をして減価償却の概念を知った人、あるいは、決算書の入門書で減価償却の概念を知った人は、減価償却の方法として「定額法」や「定率法」などを学んだはずです。

そして「資産の減価とは、定額法や定率法を基にして計算するものである」ということを暗黙の前提として学びますが、これとて本来は「本当にそれでいいのか?」を考えなければならない疑問となります。

「会計の理論構造」によると、減価償却における定額法や定率法は、上部構造に当たる「会計手続」に他なりません。それを支える中部構造である「会計原則」または「会計基準」、そして下部構造の「会計公準」はどうなっているのでしょうか?

まず、中部構造である「会計原則」または「会計基準」ですが、資産の取得原価は資産の種類に応じて各事業年度に費用として配分しなければならないという、「費用配分の原則」に基づいていることになります。

さらに、下部構造である「会計公準」ですが、企業は解散や倒産などの事態を予定することなく、事業を継続的に行っていくという「継続企業の公準」に基づいているということになります。



*資産の減価額の計算において、定額法や定率法を使うことの妥当性
*資産を費用配分するという考え方の妥当性
*事業の継続性という仮定の妥当性

減価償却に限らず、会計の理論的構造に立てばこうした疑問がたくさん出てきます。それを突き詰めると会計学者同士が行っている議論というところにまで行き着くのでしょうけど、私自身がまだまだそんなレベルに達していないということで、今日はこのへんでやめておきます。





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最終更新日  2005年11月13日 20時27分10秒
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Re:企業会計の理論構造と目的指向性(11/13)  
ぷちぷちこ  さん
企業会計原則・・・学生時代のバイブル・・
いえ、講義の枕になっていた気が・・(笑)
減価償却や時価会計とかいっぱい対立論点があった
気がします。
どっちの立場をとるか、とかが研究であったのですが研究のための論点というより、
やっぱり現場の投資家さんがわかりやすい、という
のでやって欲しいです~♪
ぷちこにももっとわかるようにっ。 (2005年12月21日 14時47分14秒)

コメントありがとうございます  
inatora2  さん
ぷちぷちこさん
>企業会計原則・・・学生時代のバイブル・・いえ、講義の枕になっていた気が・・(笑)

私も頻繁に眠くなります。(笑)

>減価償却や時価会計とかいっぱい対立論点があった気がします。
>どっちの立場をとるか、とかが研究であったのですが研究のための論点というより、やっぱり現場の投資家さんがわかりやすい、というのでやって欲しいです~♪
>ぷちこにももっとわかるようにっ。

すみません。ブログのコンテンツがやや増えてしまったので、ここでは会計ネタを中心にやらせてもらっています。

「投資の実践家」という観点からはとるに足らない議論が殆どなのかもしれませんが、それでも、やはり会計原則のベースが何なのかは知っておいて損はないと考えています。

決算書の入門書などでは、会計処理のやり方があたかも既に確立した方法論であるかのように振舞っていますが、実はそれは間違っていて、それは単なる仮説に過ぎないということに気付いた上で、財務諸表を疑ってかかるという姿勢が大切なのではないかと思います。
(2005年12月21日 22時20分26秒)

Re:コメントありがとうございます(11/13)  
ぷちぷちこ  さん
inatora2さん
>すみません。ブログのコンテンツがやや増えてしまったので、ここでは会計ネタを中心にやらせてもらっています。

すみません、言葉足らずでした。
inatora様の日記への注文じゃなくて(>_<)、財務諸表の
作り方というか・・・そういうのが各国標準化
して貰ったらわかりやすいのに・・と思っただけ
なんです~。
読む側がもっと勉強しなくちゃいけないのは、
変わりないんでしょうけど(笑) (2005年12月22日 09時26分52秒)

コメントありがとうございます  
inatora2  さん
ぷちぷちこさん
>財務諸表の作り方というか・・・そういうのが各国標準化して貰ったらわかりやすいのに・・と思っただけなんです~。読む側がもっと勉強しなくちゃいけないのは、変わりないんでしょうけど(笑)

返信が遅れましてすみません。私自身がまだまだ勉強をしないといけないので、もっと人に説明できるようになれるようにがんばります。

(2005年12月30日 11時37分10秒)

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