猪木魂

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3. 92.10.23 高田対北尾


当時私は成田市の会社に勤務しておりました。
成田駅から車で急いで20分くらいの会社。
終業の定時は17:00。
当日は、高田対北尾の「いざ鎌倉!」の日。
北尾がUインター初登場の横浜アリーナの時も確か金曜日。
スカイライナーと新幹線を乗り継ぎ、7時についた実績アリ。

 山ちゃんが北尾に敗れてから、同期の人間を洗脳し始め、当日は一緒に行くことに。
当然その日の気持ちは武道館、仕事どころではない。
五時のチャイムがなると同時に、会社の駅までの定期バスに乗り込む。
確かバスの発車時間は5時30分位だったのかな?
駅から駅は当然走り、飯田橋を降り武道館までマラソン。
成田から一緒だった友人はトライアスリート、追いつけない。
ものすごく入場前に、すごく息が上がっていた思いがある。

 当日の会場の熱気も凄かったと思う。
いまのプロレスの会場では味わえないような高揚感を、観客からひしひしと感じた。
北尾は当時のプロレス界のNo1ヒール。
しかも他ジャンル出身。
一番高揚していたのは私でしょうが。

 いよいよメイン。
試合前のルール説明で、当初時間無制限だったのが5分5Rに変更。
会場大ブーイング!
当然だ、みんな引き分けで引っ張るつもりと思っているはずだ。
私もそう思った。
試合が始まる、小気味良いローを高田が散らす。
そのたびに私を含めた観客が歓声をあげる。
3R2分26秒だったかな?、高田のハイが北尾の顔面を捕らえた。
プロレス的なダウンでなく、紛れも無くノックアウトの倒れ方。
10カウントかずえるまでも無く、勝利を確信。
もう一人の友人と抱き合ってジャンプしまくり。
引き分けだと思っていたから、喜び10倍増。
さらに北尾が相手だっただけに(負けも覚悟)、本当に嬉しかった。
狂喜乱舞。
大変すがすがしい気持ちで、飲みに。

 しかし、先日高田氏が金のためにこの試合をカミングアウト。
いままで私の聞いていた裏話とは違った。(ハイキック無しを、高田がダブルクロスと聞いていた。)
俺の気持ちを返してくれ!
確かに「泣き虫」を読んだあと、再度見直すと、途中のグラウンドの攻防でも十字逃がしている。
でもあの時あれだけ熱くさせてくれて感謝しています。

いざ鎌倉!度=レベル10



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