祈り犬★かなえ

祈り犬★かなえ

飼い主 心得

小さな命を守るために 私たちにできることがあります

犬や猫を飼うのは簡単(かんたん)ですが、その前にほんとうに犬や猫を飼い続けることができるのか?
下記の心得(こころえ)を読んで、もう一歩深く考えてから飼うかどうかを決めてください。
これ以上、無残(むざん)に死んでいく犬たちを無くすために・・・

≪飼い主の心得≫
   ※ 「どうぶつたちへのレクイエム」 (著者:児玉小枝)より転載(てんさい)

■殺されるためだけに産まれてくる命を増やさないために、不妊(ふにん)・去勢(きょせい)手術(しゅじゅつ)を
 保健所に持ち込まれ殺処分(さつしょぶん)されている犬のうちの33%が子犬、猫のうちの81%が子猫です。
 これ以上、不幸(ふこう)な命を増やさないために、不妊去勢手術をしてください。また、不妊去勢手術により、雄(おす)雌(めす)ともに様々な(さまざま)な病気(びょうき)や、発情(はつじょう)に伴うストレス、喧嘩(けんか)、交通事故(こうつうじこ)などを予防(よぼう)することができ、寿命(じゅみょう)も延びます。
 【様々な病気】
  *雄=睾丸腫瘍(こうがんしゅよう)、前立腺肥大(ぜんりつせんひだい)など
  *雌=子宮癌(しきゅうがん)、乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)など

■動物の健康管理に関する正しい知識を持ち、実践する
 ワクチンや薬による感染症(かんせんしょう)や寄生虫(きせいちゅう)病の予防、犬猫に必要(ひつよう)な正しい栄養(えいよう)による病気(びょうき)の予防、ストレス管理(かんり)による病気の予防は、犬猫と暮らすうえで最低限(さいていげん)必要な知識(ちしき)です。
 【ストレス管理】
  *犬=つなぎ飼いにせず家の中で人間と共に生活(せいかつ)するなど、家族(かぞく)とのコミュニケーションを密(みつ)にする
  *猫=複数(ふくすう)匹いる場合はそれぞれの縄張(なわば)りを侵し合わないよう配慮(はいりょ)するなど

■正しいしつけにより事故(じこ)や問題行動(もんだいこうどう)を防止(ぼうし)すると同時(どうじ)に、飼い主としてのマナーを守り動物嫌いの人を増やさない
 吠える、咬みつく、行動を制御(せいぎょ)できないといった犬にまつわるトラブルの多くは、子犬時代(じだい)のしつけや飼い主のリーダーシップ不足(ふそく)が原因(げんいん)です。
 また糞(ふん)の放置(ほうち)、尿の臭いなど地域住民(ちいきじゅうみん)とのトラブルの元になる迷惑行為(めいわくこうい)は飼い主のマナー不足が原因です。
 犬猫の立場(たちば)を向上(こうじょう)させるためにも、正しいしつけ(しつけ教室(きょうしつ)に通う、本で勉強(べんきょう)するなど)をすると同時に、飼い主としてのマナーを守ってください。

■犬は必ず登録(とうろく)して首輪(くびわ)に鑑札(かんさつ)・迷子札(まいごふだ)を付け、戸外(こがい)でリードを外さない
 万が一、犬が迷子(まいご)になって捕獲(ほかく)され保健所(ほけんじょ)などに収容(しゅうよう)された場合、首輪に鑑札を付けていなければ飼い主が判明(はんめい)せず、法律(ほうりつ)で定められた2日間の公示期間(こうじきかん)の後(3日目以降)、殺処分(さつしょぶん)されてしまいます。
 犬には必ず鑑札と迷子札(電話番号など連絡先を書いたもの)を付け、戸外では決してリード(引き綱)を外さないでください。

■猫は室内(しつない)で飼い、迷子札を付ける
 猫を戸外で放し飼いにすることは、糞尿(ふんにょう)問題などで近隣住民の迷惑にもなりますし、交通事故・伝染病(でんせんびょう)・虐待(ぎゃくたい)など、猫にとっても危険(きけん)だらけです。
 もちろん、誰にも迷惑をかけず猫にとっても安全(あんぜん)な環境(かんきょう)なら問題はありませんが、日本(にほん)の都市部(としぶ)ではまず、そのような状況(じょうきょう)はあり得ません。
 猫は元来(がんらい)、自分が安全でいられるテリトリー(縄張り)を決めたらその範囲内(はんいない)だけで十分満足(まんぞく)して暮らせる生き物ですので、飼い始める最初(さいしょ)の時点(じてん)から室内飼いを徹底(てってい)しましょう。

■野良猫にエサを与えるなら、その子の保護者である自覚をもつ
 「野良猫(のらねこ)がかわいそうだから」とただエサを与え続ければ、野良猫や外猫同士(どうし)で繁殖(はんしょく)を繰り返し、結果的(けっかてき)に保健所で殺処分される不幸な子猫を増やすことになりますし、糞尿(ふんにょう)や鳴き声などを嫌う近隣住民から虐待を受ける恐れもあります。
 野良猫にエサを与える人は、その子の保護者(ほごしゃ)である自覚(じかく)と責任(せきにん)を持ち、エサ場の衛生的(えいせいてき)な管理(かんり)、トイレの設置(せっち)と糞尿の処理(しょり)、不妊去勢手術による繁殖制限(せいげん)をすることで、野良猫が地域の人たちに受け入れられ、温かく見守られる存在(そんざい)になるよう配慮(はいりょ)してください。

■犬猫が行方不明になったら即日、保健所や警察などの関係機関に届け出る
 街を徘徊(はいかい)していて保健所に通報(つうほう)され、捕獲(ほかく)、収容(しゅうよう)された犬のうち、飼い主の元に戻れる犬は全体(ぜんたい)のほんの16%に過ぎません。残りの84%は公示期間(2日)の間に飼い主が現れず殺処分されているのです。
 もしも自分の犬が行方不明(ゆくえふめい)になったらすぐに保健所や警察(けいさつ)、動物管理(どうぶつかんり)センターなどに届け出をし、同時にポスターやチラシ、新聞掲載(しんぶんけいさい)など様々(さまざま)な方法(ほうほう)で捜索(そうさく)を始めてください。

■飼い始めたからには、どんな理由があろうとも決して捨てない
 飼い主が犬や猫を保健所に持ち込む理由(りゆう)は様々です。
  「子犬(子猫)の処置に困った」 「引越し先でペットを飼えない」
  「犬が病気になった」 「飼い主が病気(高齢)で世話ができない」
  「咬み癖がある」 「鳴き声がうるさい」「近所から苦情が来た」
  「犬を制御できない」 「なつかない」 「新しい犬(猫)を買うから」
  「世話が面倒」 「お金がかかる」などなど・・・。
 犬猫を飼い始めたら、どんなことがあろうとも終生(しゅうせい)、家族(かぞく)の一員(いちいん)として愛情(あいじょう)と責任(せきにん)をもって共に暮らしてください。
 またその覚悟(かくご)がないのなら飼うことを諦(あきら)めるのも一つの愛情です。

■動物たちを虐待から守る
 『動物の愛護(あいご)及び管理に関する法律』により、動物虐待者には罰金(ばっきん)・懲役刑(ちょうえきけい)が科せられます。
 もしも虐待の事実(じじつ)を知った場合は、言葉を持たない動物たちの代弁者(だいべんしゃ)として虐待者に注意(ちゅうい)を促す、警察(けいさつ)や保健所に訴えるなどして、動物を虐待から救ってください。
 また虐待は連鎖(れんさ)すると言われ、動物虐待と児童(じどう)虐待・家庭内暴力(ぼうりょく)との関連性(かんれんせい)が指摘(してき)されています。
 動物虐待は人に対する暴力のシグナル(前段階)ととらえ、「たかが動物虐待」と見過ごさない社会(しゃかい)を作りましょう。

■飼い始めるなら、捨て犬・捨て猫の里親(さとおや)になり、一つでも多くの命を救ってください
 自治体(じちたい)に収容された犬猫のうち、「新しい飼い主への譲渡(じょうと)」という形で再び生きる機会を与えられた子は、犬で全体の8%、猫は1%にすぎません。
 飼い主に捨てられ殺される運命(うんめい)にある犬猫の命を一つでも多く救うため、これから新しく犬猫を飼おうと思っている方は、保健所などに収容されている犬猫の里親になってください。

■捨て犬や捨て猫を見つけたら保護し、自分で飼えなければ里親を探す
 万が一、捨て犬や捨て猫を見つけた場合、「誰かが何とかしてくれる」と見て見ぬふりをするのではなく、まずは保護(ほご)し、自分(じぶん)で飼えなければ里親を探してください。
 その際、里親を装って犬猫を入手(にゅうしゅ)し、営利目的(えいりもくてき)に利用(りよう)する「里親詐欺(さぎ)」に注意し、きちんとした身元確認(みもとかくにん)や面接(めんせつ)を行って、愛情と責任溢れる飼い主を探してください。

■日本の犬猫たちの置かれている現実や、小さな命を守るために必要な知識・情報・メッセージを周りの人たちに伝える
 口コミ、ポスター、写真展(しゃしんてん)、マスコミへの投書(とうしょ)、ホームページ製作(せいさく)など、あなたにできる方法で、言葉を持たない動物たちの代弁をしてください。
 一人の意識(いしき)が変われば、一つの命が救われることにつながります。


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