★おまつりにっし!・・・おむすびころりん♪人生ころりん( ̄∇ ̄;)

(12)夜逃げ2


【三ツ目が行くでやんす!】大地篇(12)…夜逃げ(2)



  さて、塗装屋さんのご一家が

  忽然として姿を消してしまった背景には何があったのか…、

  あっしには少しだけ心当たりはありやした。。



  前回のお話でも触れやしたが、

  ご主人が無口でお人好しなことと、

  奥さんが弁が立つことで

  とても仲の良さそうな、こじんまりとした所帯でもありやしたが

  ご自宅は新築されたばかりで

  まだ家の中は荷物が雑然としていて

  忙しいんだろうな、とか、

  なかなか営業がウマく行かないんだろうなあ、とか

  仕事の紹介をしなくちゃなあ・・・、とか思っていやした。



  しかしあっしも、自分のことで精一杯だった事もありやすし、

  またこのご夫婦も、あっしに対して紹介を迫るような事は

  一切口にしたことは無かったように記憶していやす。



  そして、あっしが一番気に掛かっていた事は、、、。

  リース車両とはいえ、仕事は塗装業でやんす。

  あっし、学生時代に休学して塗装屋見習いもやった事がありやすから

  よく分かりやすが、

  その時の親方のクルマはペンキでずいぶん汚れていやしたヨ。



  しかし、このリース車は半年経っても新車同様で

  ペンキの跡などはほとんど見えず、

  あっしは時々不思議に思っていやした。

  …ってか、やっぱり、仕事が獲れていないのかなぁ。。

  なんて思っていやしたねえ。。



  あっし、意を決してこのご夫婦を探しに参りやした。

  当然のことながら、

  上司の『富さん』に相談しやした。




  ★この『富さん』と言う人は、当時の小松支店の店長を務められた方でやんすが、

  あっしがマ○ダのディーラーに入社して2人目の店長さんです。

  『富さん』は、あっしに最初に

  営業マンの一日を 自ら模範を示す為に同行させて下さった方で

  その精力的な行動と、お客様からの絶大な信頼を頂いている姿に

  新人の頃はカルチャーショックを覚えたものでした。




  富さんが店長になってからというもの、

  小松の店は前の店長の実績をはるかに超え、

  一躍全店から注目を集めたものです。



  富さんはあっしが実績の上がらない時には

  いつも『キメの時にはオレを呼べ!

      オレと2人芝居でキメるんや!』と言ったものです。



  実際、富さんと2人でクロージングをかけた商談は

  100発100中、見事に全勝でした。

  しかも即決でやんす。



  富さんとあっしは名コンビとも言われやしたが、

  もちろん実際は富さんが、ナイスなティーアップをしてくれたからこそ

  あっしも伸び伸びとお客様の前で

  役者を演ずる事が出来やしたし、

  店長とその後輩が楽しそうにしている姿を

  披露するだけで

  お客様はご安心頂けたのではないかと思いやす。








  ・・・・その富さんが、夜逃げしたご一家の事で相談に行ったあっしに

『ふなちん! 明日お客さんの実家を当たって来い!』


  ・・・と、GOサインをくれた時には、嬉しくて身震いしやした。



  ★ここで、この塗装屋さんと交わしたリース契約について少しだけ説明しておきやす。

   ここでのお話の重要なポイントとなるものですから、申しわけありやせん。。m(__)m



  ◎リース販売・リース契約というのは、

   月々何万円というリース料を一定期間支払っていくのですが、

   ローンで車を購入するのとは違い、

   期間が終了すると、車両を返還しなければなりやせん。



   また、期間途中に事故などで大破してしまい全損してしまっても

   保険などもありやすから、また新しい車両がくるわけですが、

   リース契約は無くなることはありやせん。




   つまり、何らかの理由でこのリース契約を中途で解約したいと

   申し出て、車両を返却しても

   契約期間終了までの支払いだけは残るのです。




   たとえば、契約期間5年のメンテナンスリースで、

   1ヵ月3万円のリースだとしやす。

   途中解約したいと申し出たのが

   契約期間開始後24ヵ月だとしたら、車を返却しても

   更に残りの36ヵ月分x3万円=108万円の債務が残るわけです。



   今の、夜逃げのような場合でも

   もしお客さんが見つからなければ

   最低でも、あっしは車両を取り戻さなければ、

   実際は、マ○ダオートという会社が、

   リース会社と契約しているので

   残った期間のリース料が

   まるまるこちらの会社の損害になるのです。




   …車両さえ取り戻す事ができれば、

   販売会社ですから、中古車として販売できるわけでやんす。

   さいわい、あの車はまだ綺麗だし新しいだろうから

   販売はそう難しくは無いはず。。

   それでも、リース料は絶対的に高い。。。




あっしが、身震いした訳がお分かり頂けやしたでしょうか。。

会社の為ではないんです。

見つけても…、

何らかの理由で身を暗まさねばならなかったこのご夫婦から

強引にお金を取りたくないんです。




富さん、、、

このフトコロの大きな店長は、あっしの性分を熟知していやした。。。





そう、あっしは、セールスマンでやんすから。。



つづく。。

魔法使いさんのプレゼント


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