★おまつりにっし!・・・おむすびころりん♪人生ころりん( ̄∇ ̄;)

(16)夜逃げ6



前回は、突然いなくなった塗装業Nさんご一家を

あっしとカミサンとで探し出し、リース車を引き上げて来たところ、

富(とみ)さんこと店長が、その事情を察して、

・・・ある作業のGOサインを出してくれた所まででしたね。



★リース車というと、難しく考えてしまいがちでやんすが、

要するにお客様が向こう何年間かの税金であれ、車検であれ、

支払う事が義務付けられている費用を

前もってリース会社に支払いますよ、という契約なんです。

それを頭割りにして払っているわけでやんす。

  (*なぜリースにして払うかというと、

   そうすれば、会社としては経理上全額損金処理出来るという

   税金面での優遇措置があるから会社としては得をするのです)



・・・でやんすから、その費用をいったん全額支払ってしまえば

リース会社が持つクルマの所有権は、支払った者へ移転する事が出来るわけでやんす。

    (*訂正:厳密には支払った後に所有権者から
    リースアップ車として購入して初めて所有権が移転しやす。)
    (*補足:リースアップ車というのは、5年リース車の場合
    5年間のリース期間終了後、減価償却された車両のことで
    査定価格は通常ほぼありやせんが、それでも有償になりやす。)




つまり、あっしと富さんが同じ事を考えていたと言うのは

そのクルマを 会社の中古車部に買い取りしてもらい、

先売りする段取りを考えた訳です。



先売りと言っても現実に販売するわけではないですし、

すべてリース会社の利益を損なわない形での販売が条件となりやす。

リース会社も、国の税制上の優遇措置を活用した形の販売で成り立っていやすから

それなりの責任もあり、何でもありという訳には行きやせん。。

リース会社が納得する方法で、残りのリース期間の支払い金額全額を

精算しなくてはならないんです。



・・・これには相当のリスクがありやした。

まず、新車販売部の許可なくして、

リース車両を中古車部に買取させて、

もし、損失額の補てんが出来なければ、

普通であれば損害賠償のみならず、会社に対しての背任であり、

あっしだけでなく、それを指示した者も同罪以上でやんす。



・・・では何故? あっしと富さんがこのような危険を伴う事を

よもや同じ時にやろうと思ったのか・・・。



★ともかく、中古車部に打診したあっしは

次に会社でもっともリース販売を多く手がけるWさんに相談しやした。

このWさんは、あっしの結婚式の司会をしてくださった方で

のちにいろいろとお世話になる、トップセールスマンでやんす。



実は彼のお客様の中で、新車リースでなくともリース車を購入したい会社は

いくらでもあると言う情報は前から聞きつけていやした。



★そう。。会社で買い取った車両をただ単に販売するだけでは

会社側の赤字は目に見えていやす。。。

だって、車検費用も自動車税も最初から乗っかっている値段で

誰が買ってくれやしょうか。。

だから、あっしと富さんはリース販売のエキスパートである

W先輩に、再リースという形で援護射撃をお願いしたんでやんす。



少し難しい計算になりやすが、車両代が150万として、

通常の5年間分割払いなら当時の金利で月々3万円弱でしょうか。。

つまり単なるローンの場合、総額で180万円支払う事になりやす。



それをリースにすると、車両代の150万円に加え、

自動車税が初年度を除いた4年分の約10万円

車検費用が、貨物車ですから残り4回分50万円

その他リース手数料が約10万円ぐらいでしょうか。

これらを合計して総額220万円になりやすから、

5年間分割にすると、金利を入れて月々4万2千円くらいになりやす。



★塗装業のNさんは、このリース車を6ヶ月使用しやした。

ですから、あっしの記憶は正確ではありやせんが、

上の計算で行くと、

4万2千円×54ヶ月分=226万8千円の債務を残してしまったんでやんす。



事業が傾いてしまった家族にこれだけの支払いを出来るわけがありやせん。

しかし、破産させても会社も損害になりやす。

このクルマを中古車として販売する事が出来たとして

諸費用込みでせいぜい120万円ぐらいでしょう。



そうすると結局、Nさんはクルマを取り上げられたうえ、

一台新車を買えるほどの費用を

今後も支払って行かなければならない事になりやすし、

それは余りにも、リースとは言え、ムゴイ話だなあ、、

と、リース契約について、あっしは常々思っていやした。



こういう事に気づいたのには、

実は背景がありやす。

それは、新車販売営業マンの同僚が

会社を辞めても、営業マン時代にリースで乗っていたクルマに

今だに乗っていたことでした。

つまり、リース期間が終わらないと損をするから乗っていると。。



そして、余りにもあっしがムゴイと思った事がありやした。

それは、やはり同僚でしたが、

新人時代のライバルでもあった奴が

連休で実家に帰る途中に交通事故で亡くなりやした。

その時に彼が乗っていたエチ○ードというクルマでしたが、

大破してしまいやした。



しかし数年後、彼の親御さんがそのエチ○ードを運転して

会社に見えたことがありやした。

あっしはその車を見て愕然としやした。

その車はまぎれもなく、彼が乗っていた、あの大破したエチ○ードだったんでやんす!



ひしゃげたナンバープレートが、

あっしに呼びかけていやした。。。



『ふなちん、何とかしてくれよ。

 今だにオレの車に乗ってる、このお人好しの親をさぁ。。』

・・・あっしにはそう聞こえやした。。









★W先輩は、 『よっしゃ!ふなちんのタメにひと肌脱いじゃるわい!』
とお客を探す事を約束してくれたんです。



-----W先輩の読みはこうでした。

まず、中古車査定で90万以上をもらえる。

そのうえで、販売価格を105万円。

プラス中古車新規車検費用として12万円。

ここだけで約27万円の中古車部の利益を出せるから

中古車部としては御の字だ。



次にこれをリース会社が納得してくれるようにするには

これを再リースさせた総額が、

226万8千円以上になればいいワケでやんす。



『ふなちん♪

 中古車部としては117万円の車両を5年リースさせると

 手数料や自動車税、車検費用は新車リースと全く同じだから

 合計187万円の総額に金利をつけると約200万円になるから

 Nさんには25万~30万円弱の支払いだけで済むということになる。

 半年間使用しただけなら、妥当な金額やろ?

 ・・・30万円以下なら、マ○○クレジットなら通るし(笑)♪』




  (*訂正:実際には販売会社であるあっしの会社が
       リース会社の所有権を移転させるには
       車両本体だけの精算だけになり、
       180万円の立替払いが必要だった。
       しかし先売りが決定すれば、
       中古車部がリース契約の所有権者になることで、
       会社としての利益が確保できるという読みがあったのです。)



★とにかく、運を天に任せてW先輩にお客さんを探してもらおう。。。

 あっしはまた祈るような気持ちで、小松支店へ戻ったでやんす♪



・・・小松支店に戻ると、富さんが深刻な顔をしてあっしを待っていた。

『ふなちん、社長から呼び出しがあったんや。

   明日、オレと二人で本社へ来いって事だぜ?』

『やっぱしなあ。。店長、ご迷惑をお掛けしやす。』



・・・本社のある金沢から小松支店に帰る途中、

 なんとなく胸騒ぎがしていたのですが、

 また明日本社へ行って、社長に怒られるのか。。。

 そう思うと、憂鬱な気分でやんしたが、

 ・・・怒られるだけで済んだらラッキーと思わなきゃ^_^;

  そんな気分でした。。



・・・つづく。。

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