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2010.01.01

映画DVD『2010年』1984年　　誰もが無謀と考えた続編．真っ向勝負は避け、現実に目を向けた結果、普通のSF映画に．

(2)

テーマ： DVD映画鑑賞(14649)

カテゴリ：映画DVD

2010年、最初の日記は、やっぱりこの作品。

誰もが無謀と考えた「２００１年宇宙の旅」の続編。

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この作品の続編を作る必然性は、唯一、「あの名作に真っ向から挑戦する」ことだけでしょう。
より哲学的に、より芸術的に、あるいはより挑戦的に、あるいは批判的に、創造する以外は本来はあり得ない。
これをやるには、余程の覚悟が必要で、それこそ映画作家生命を賭けて挑むくらいでないと。

1980年代、コンピュータグラフィックス・ビデオ撮影技術の進化、モーションコントロールカメラの導入などによって、
急激に発展した特撮技術は、SFX（Special Effects, 特殊効果）あるいはVFX（Visual Effects, 視覚効果）と呼ばれ、
数々のSFX/VFX映画を生み出しました。
本作も、この時点での最高のSFX技術を駆使して実現によって、「2001年」に挑戦。

本作のシュミレーション性、科学考証は、「カプリコン・１」や「アウトランド」のピ－ター・ハイアムズによって
ある意味、手堅くわかりやすく普通の語り口のＳＦ映画としてまとまっていますが、その反面、
「２００１年」のドキュメンタリー的な語り口、そして最大の魅力「カリスマ性」は皆無です。

コンセプト・デザイン（メカ他）を、「ブレードランナー」他のシド・ミードが担当しているため、
宇宙船や宇宙服などが説得力のあり大変リアルになっているのですが、
本作は「２００１」より未来のはずなのに、「２００１」のデザインのほうがファンタジーでスマートで未来的。
その反面、９年後を描いた「２０１０」のほうが宇宙服が分厚かったりして、技術的に後退しているように見え、現実的という矛盾を感じます。

本作は、制作された1984年の目から見た、2010年（26年未来）の姿。
そして、「2001年」は、1968年の時点で考えた、2001年（33年未来）の姿。
比べてみると、昔は確かに存在した未来に対する夢や憧れが無くなって、
より現実的になったということでしょうか。

☆

しかし、普通のＳＦ映画として割り切って見れば、良くできていて面白いです。
1984年当時に観たときは、ビーチで日光浴しながら、LCDモニタのラップトップPCで仕事していたり、
宇宙船コクピットにモニターがずらっと並んでいた姿が、ただただ、かっこいいなぁと思っていたのでした。

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