不思議の泉

不思議の泉

11.青い満月の丘

11.青い満月の丘



若い物書き、横顔の輪郭は青い満月の誘惑。
過去の想いがスクランブル。
通り過ぎた足音がファンブル。
部屋に残してきた、捨ててられない言葉たち。
胸を過ぎるのは、あの灯り。


        私の胸に灯る 温かな揺らめき

          いつからか消えることなく

        映し出す 愛しい影。愛しい香。

          空ろな氷室に 隠された花


若い物書きはキャンドルの妖精のことを考えていました。
、、紗なり、、紗なり、、
朗読を終えたうさぎ屋がやって来ました。

「青い満月の夜、この森にある‘不思議の泉’で
 妖精が成長のための『メタモルフォーゼ』をするといわれております。」

(では、キャンドルの妖精も・・・)

「ソレを見た者は不思議な感性を授けられるそうでございます。
 詩を書く者には、それこそ憧れなのでございますが、
 残念なことに、私どもにはソレを見るどころか近づくことすら
 叶わないのでございます。
 ですが、お客さまでしたら・・・、ご案内いたしましょう。」




森のなかの小さな丘は青い満月があふれて。
白く愛らしい花が、みどりのかわいい丸葉のうえに顔を出して。

「お客さまのご幸運をお祈りいたしております。
 では、私はこれにて…」

うさぎ屋が去って、
(しーっ)ずかな、(し)ずかな、晩です。
泉らしきものは見あたりませんでしたが、
降りしきる月の雫に
   〈 キラッ☆キラッ☆ 愛らしく儚げな 羽ばたき
            キャンドルの妖精
月のウサギと無邪気にあそんでいました。




                       ^(・。・)^


                 ☆
               ☆☆☆
    ☆( ・。・)   ア
オウ   ☆   ワ    ソ
イ  サ      タ  ボ
ツ    ギ   シ
キ  サ    ヨ
ノン     ウ
           イ セ











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