番組構成師 [ izumatsu ] の部屋

「母は闘う～薬害肝炎訴訟原告山口美智子の20年～」

部門番組部門
分野テレビドキュメンタリー
賞名テレビドキュメンタリー番組賞
賞金 50万円
放送期間平成20年3月28日

概要
福岡市の山口美智子さんは、薬害肝炎訴訟の原告の中で最初に実名を公表した。1987年、次男を出産した際に投与されたフィブリノゲンによってＣ型肝炎ウイルスに感染。薬害とは知らずに長年苦しんできた山口さん。母の病気は自分が原因だと自らを責めてきた息子。やがて、その病気が製薬会社と厚生省の無責任な対応による薬害である可能性を知った彼女は、闘うことを決意する。裁判では部分的な勝訴も勝ち取るが、原告団代表の山口さんは、あくまでも薬害患者の全員救済を、と活動を続ける。長期にわたる裁判で、繰り返される期待と失望。母親たちの闘いは国民の関心事となり、総理が国の責任を認めて「政治決断」。2008年1月11日、薬害肝炎救済法が可決成立した。普通の母親たちの闘い、その象徴である山口さんの闘いの軌跡をたどる。

スタッフ

プロデューサー　貞刈昭仁
ディレクター　大村由紀子
構成　松石　泉（フリー）
撮影　森永浩司
撮影　山本　徹
編集　川路幹夫
音響効果　和田　功（トゥルース）
ナレーター　生野文治（フリー）
出演　山口美智子
　　　山口智弘

選考理由
山口家に長期間密着した取材で、薬害を起こした政治、行政、企業の無慈悲さを浮き彫りにしている。普通の母親の絶対に妥協しない強さが、国を動かすまでを説得力を持って描いている。山口さんの明朗さが魅力的。また、息子にも目を向けた取材によって、内容に幅と深みが出ている。

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