和泉 WAN,WAN,コミュニティー

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動物との共生求める



人間なら100歳 元盲導犬と暮らす 堺の@@@さん  捨て犬の飼い主探し 堺の***さん 4年で50匹世話
 盲導犬として視覚障害者を支え、引退した老犬と生きる女性がいる。捨てられたペットを引き取り、飼い主を探し続ける男性もいる。二十六日まで「動物愛護週間」。身近な動物たちとの「共生」のかたちを求めて進む、ボランティアらの取り組みをみた。




 ユキに寄り添う@@@さん。盲導犬の引退後はボランティアの力に支えられている


 ユキという名の、十八歳十か月のラブラドール・レトリーバーが、堺市@@@@町の@@@さん(56)のもとにやってきたのは、昨年六月のことだ。人間なら百歳近い老犬。体が弱り、自力で立つことさえできない。歯槽のう漏や白内障もあり、その顔はとても不安そうに見えた。
 盲導犬として十四年余り働き、引退した。小さいころ、視覚障害者を助ける訓練を受けた施設に戻ったのは一昨年暮れ。慣れ親しんだ飼い主と離れ、余生を送っているのを知った@@@さんが、自宅に引き取ると申し出たのだという。

 当時、パソコンにこう書きとめた。「眠っていてもはっと眼を覚まし人影を追う。ユキ、もう独りじゃないよ、安心してお眠り」

 @@@さんは、ユキのような「引退犬」と暮らすボランティアの一人。視覚障害者のヘルパーを務めた体験や点字図書館での勤務を通じ、引退後、訓練施設で死んでいく盲導犬がいる現実を知った。「人が大好きで、人のために働いた犬たちの最期が、おろそかにされていいのか」。そう思って活動を続ける。

 寝たきりのユキが床ずれしないよう、日に何度も向きを変える。夜は一緒に寝る。暑さに極めて弱いから、エアコンでの室温調節にも気を使う。「どうしたらユキが楽に過ごせるか」と、いつも考える。

 この夏、衰弱が激しくなった。餌を食べる力さえなく、@@@さんがスプーンで口に運ぶ。それでも、表情を見ているだけで穏やかな気持ちになれる。家族の一員として、かけがえのない存在だ。二十五日、府獣医師会から「長寿犬」として表彰を受けた。@@@さんは最近、寝たきりで亡くなった母の言葉を思い出す。「そばにいてくれればいい」。引退犬も同じではないか。「アンカー役」として最期をみとりたい。そう願う。

 <府内の盲導犬62匹> 日本盲人社会福祉施設協議会によると、盲導犬の実働数(3月末現在)は全国948匹、府内62匹。一昨年施行された身体障害者補助犬法で、盲導犬への認知が広がる一方、引退犬のケアはボランティア任せなのが現状だ。

 盲導犬の使用者らでつくるNPO法人「日本サービスドッグ協会」(奈良県)は、老犬ハウスの建設を目指す。今西純一理事長は「最期まできちんと面倒をみる体制が必要」と訴える。

 一方、府内で「殺処分」される捨て犬や野犬の数は、減少傾向にあるものの、昨年度で3300匹にのぼる。





 ***さんが堺南署から引き取った

  ジョン(手前)とネネ



 捨てられ、やがて「処分」される。そんな犬をなくそうと、堺市***町の***さん(56)が飼い主探しを始めて四年近い。これまでに五十匹を引受先へ、橋渡しした。
 「遺失物」として堺南署が預かっていた捨て犬のジョン(推定六歳)を二〇〇〇年秋に引き取った。酒浸りだった生活が、それから変わり、愛犬と歩く散歩道が楽しい。崩していた体調も戻った。「ジョンにお返しをしたい」と始めた活動は、少しずつ軌道に乗り、協力者もできた。

 やせ細っていたネネ(四歳前後)、炎天下の公園で弱っていたベアー(三、四か月)……。同市内でチラシを張って歩き、保護した犬の引き取り手を募る。新たな飼い主が見つかると、四つ葉のクローバーと「幸せを祈っています」というメッセージを添えて送り出す。

 それでも、「処分」の数に比べれば、まだ微々たるもの。***さんは「ほかの犬がどうなっているか、考えるとつらい。どうか捨てないで」と訴える。

2回目のじゃんけんは「グゥ」


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