tomorrow

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そして僕は途方に暮れる(サイドA、B)



あなたは、どちらの結末が好きですか?そして僕は途方に暮れる。。。



そして僕は途方に暮れる。。。。 (サイドA大人偏)



恭平はあれから、自分の生活を楽しんだ!!

愛しているから、腹が立つ!!好きだから憎くなる!!

構って欲しいから我ままになる。籠の中にいる鳥だから、外の世界を見たくなる。

「まゆみもきっと同じなんだ!!」恭平は思った。

このまま、まゆみと結婚しなくてもいいのかもしれないと思うと、気が楽になった。

誰が悪い訳じゃないし、神様は幸せを試しにやってきたのだ
マリッジブルー、これは、男にもある事なのかもしれない。

悪魔はいつも舌を出しながら、女性の姿をしながら、甘い言葉で近寄って来る。「恭平!!私前から好きだったの!!」

とか、どこからともと無く誘惑が近寄ってくる!!

まゆみ!!こいつは運命の賭けなんだね!!

愛してるとか、永遠にとか僕は信じないよ。もう、とっくの昔にそんなものは使い果たしているのだから!!

本当の事は言わない!!お互いに。知らなければいい事は、
お互い知らない方がいい。

「恭平って不思議よね!!他の男みたいに、怒ったり騒いだりしないよね。」

ああ、そうだね!!そんな感情はどこかに置き忘れたのかも


ある朝、マンションの台所から鼻歌と、甘い香りが漂って来た。

「おはよう、恭平!!」

いつの間にか、籠の中から逃げたカナリアは僕の所に戻って来た。丁度、結婚式の1ヶ月前の朝に。

彼女は朝食を取りながら、僕と別れた後の話を自慢げに話すのだった!!

ああ、話さなけりゃいいのに!!僕の普通の人間なんだから
出来た男じゃ無いのさ!!

笑いながら、全てを許す良い彼氏になって彼女に微笑んだ。

そして僕は途方に暮れる。。。。

                     終わり。






そして僕は途方に暮れる。。。(サイドB、情けない結末。)



恭平は、人生ってやつに絶望していた。

会社の上司に、親に友人に結婚式の招待状も発送しているのに、すべてはまゆみの気まぐれでどうしていいものか?

今日も駅前のバーで飲んでいた。

「愛なんて幻!!」どこからなくそんな声が酔った恭平の
頭の中をメリーゴーラウンドの様に回って行く!!

ついてねえや!!で天井を睨む。

「ねえ、恭平は私の何処が好き?」まゆみはいつも恭平に
聞くが、「すべてに決まっているだろう?」僕は決まってそう答えた。

「何か違うんだよねぇー」そんな話をしながら、

僕らは並木通りを歩いた!!指輪ならカルティエがいいわ!!ブルガリも素敵!!フェラガモの靴にエルメスの
バーキンも素敵!!

恭平は、まゆみに試されていた。

あー、どうせ地獄に落ちると言うなら、笑い転げて素っ裸に

されちまうか?後へは引けない掛けだった。

まさに、命懸け!!悪い女程魅力的なのだ!!


やられたぜ!!見事にやられた!!

峰フジコにまんまとやられたルパン三世みたいにさ!!

美しい薔薇には棘がある!!

そして僕は途方に暮れる。。。。。

                  終わり。






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