tomorrow

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メトロの片隅で




真っ暗闇の中を一筋の光だけを頼りに走る電車。

闇の中でパンタグラフの擦れる音と青白い火花を散らして、無機質なアルミボディーの列車は駅に滑り込む。

「アトムの見た未来に僕らは少しは近づいたのだろうか?」

駅のホームの端から、列車が走って来た暗やみのトンネルをのぞいてみるとそこは、曲がりくねって、地下へと続いている。

テレビで言っていた。

地下鉄の駅のホームは地下水の中で浮いているらしい?

僕は永田町の長いエレベーターの上で思う。

みんなどうしているのだろう?どこかですれ違っているのだろうか?

東京の片隅で思うを馳せる。

僕の初恋のミズエちゃんは、子供がいたり?

ガキ大将のマコトは、マセガキで早くに結婚したって風の噂で聞いたけど?かみさんと上手くやっているのだろうか?

縁あって供に学び、転校の多かった僕は仲の良かったクラスメイトの事に想いを馳せる。

大人になると、色々なシガラミがあり逢う事も無いけれど、

同窓会やろうなんて、なかなか言い出せないもの。

きっと、この東京のメトロの駅ですれ違ってもお互い気がつかないんだろうなぁー。

お互い面影を残しながらも変わっているのだから。

乗り継ぎで長いエスカレーターが終わり次のメトロのホームに立つ。

曲がりくねった闇の中から、強い風が僕へ向かって来る。

一筋の小さな光が見える。。。。

人生と似ていると思っいホームの端から、暗闇を睨んだ!

                   終わり。


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