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つばめとにわとり(ショートストーリー)



でも、答えは一つだとわかっているはずさ!!

誇りとプライドを持って生きる事は愚かでは無い事を。


僕はにわとりと呼ばれる!!鳥の仲間!!

今はご主人様と暮らしている!!自分が主になるよりも、

何ふじゅう無く、暮らす事の方が気楽でいい。。

雨風を避ける家をご主人は与えてくれたし、

何よりここで、ご主人様の機嫌を損ねなければ食べる物に

苦労しない!!だから、食べ物を探して苦しい思いをする必要が無い!!何て素晴らしい人生イヤ鳥の一生何だろう。

きっと、鳥類の中では誰よりも幸せなんだと僕は思う!!

あっ、背中の羽??これは鳥類だった頃の名残だね!!

飛ぶ事何てしないよ!!何で飛んで移動する必要があるの?

食べ物もあるし、暖かい小屋もあるし、僕がする事はご主人

様の機嫌を損ねない様、朝一番にご主人様を起こす事。

ついでに卵も食べ物を与えていただいている変りに差し上げる事!!これだけの人生!!たまに気に入った奴はご主人に

連れて行かれる!!それが人生だってわかっているんだ!!


この国にも春がやって来た!!ツバメは何処から無く
春の風に乗ってやって来た。

にわとりさん!!君はこの国から飛んでよその国へ行かないのかい??空にはたくさんの仲間達がいて、太陽に光る海は

素晴らしいよ!!何より風に乗って野山を暖かい風に乗って
どこまでも行ける。

そして、暖かくなると生まれたこの国に帰ってくるんだ。

にわとりは羨ましいと思わなかった!!イヤ、自分と違う生き方を受け入れたくなかった!!だって自分の行き方を否定される様で腹がたったからだ。

ツバメさん!!君はかわいそうだね。食べ物を探してあっちこっち移動しなければならないのだから!!それに海の上で嵐にあったらそのまま死んでしまう事だってあるだろう??


僕にはそんな馬鹿な人生送るより、美味しい物を食べて少しでも長生きしたいよ!!

ツバメはニワトリに言った!!

君は鳥の一族なんだよね??君の肩に付いている翼は何の為
??

空を飛ぶ為の物だろう??僕はこの翼を自分の力で、食べ物を見つけ、自分の力で生きて行くと言う目的があったから、
誰よりも空を早く駆け抜ける技を身につけたよ。

色々な物も見れたし、何よりこの世界がとても広い事を知る事が出来た!!

何より!!自分の命をひっそりと誰にも知られず鳥として一生を真っ当出来るのだから!!誇り高い事だと思うよ!!

ニワトリはつばめに言った!!

どうせ僕の人生はにわとりさ!!

その夜、ニワトリは風に乗り海を渡る夢を見た。

次の朝早く僕はご主人様に呼ばれた!!ご主人様は言った。

「俺様の為にお前の人生があった!!何の苦労も無く幸せだっただろう??今度はお前が俺を幸せにしてくれ。」

次の瞬間、僕は目を閉じた!!

微かに、夢で嗅いだ風の匂いが脳裏をかすめた。

今度生まれてくる時は空を翔る鳥で在りたい。。。。


                     おわり。





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