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瞬き程の幸せ。




人生最後の時、人は走馬灯の様に人生を振り返り

幸せな時を思い出し一生を終えると云う。

10代の頃や、20代の頃は自分の10年後の姿さえイメージ

出来ず、今が全てと思いながら全力で走り抜けて来て、

フッと考える事がある。私は今まで、幸せのチャンスを

物にできたのだろうか?それとも、チャンスは実はあの時で

掴む事が出来なかったと後悔しているのだろうか?

もし、人生に幸せになる節目みたいな物があったとしたならば、一生のうちに、いったい何回あるのだろうか?

一瞬の幸せが、永遠に続けばと願う時もある。

ほんの瞬き程の彼女との幸せが、一生の長い人生の繰り返す

事の無い貴重な時間だったと気づくのは、失ってから

わかるものなのだ!

瞬き程の幸せだから、きっと僕は永遠に僕の心に鮮やかに

刻まれているのだと思う。

                梅本 順一

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


僕らは海へと向かった。ナビゲーターはユミコが務め、

彼女は地図を見ながら、独り言をつぶやいた。

「順一、伊豆で大きな海水浴場って何処?」順一はタバコを

咥えながら、窓の外を見た。「そうだなー?白浜辺りが、

伊豆高原から一番近くて有名だよね!」もうすぐ、サボテン

公園の案内掲示板を見ながら、ユミコに答えた!!

「あのさー地図見ていてきずいたんだけれど、ここに行かない?」順一は車のエンジンを止めずで路肩に車を止め少し

休んだ。「どれどれ?」とユミコの膝の上のロードマップを

見始めた。ユミコは身を乗り出し、「ココよココ」よ地図を

指で指した。地図には、小さな海岸で、白浜の手前に、

今井浜と云う所だった。僕らは伊豆高原を超え右側に折れ、

暫く山道を登り、海沿いの道路をくぐると、山の谷間から、

小さな海岸は姿を見せた。海水浴に来ている人はほんの僅か

で、ユミコはここを僕らのプライベートビーチと名付け、

早速、ビーチマットをひきそして、自宅から、この前僕の

車に積んだシャチのビニールの浮き輪に空気を入れ始めた。

僕らはシャチに跨りながら、波の中で遊んだ。

そして、夜になり、コンビニでたくさん買い込んだ花火で、

二人で遊んだ!!

ロケット花火は遥か海の向こうへと飛んで行った!!

僕らは兄弟の様に二人でいつまでのじゃれて遊んだ。

とても幸せな一日だった。

                    つづく。




瞬き程の幸せ2 06月26日(土)


いつまでも続くと信じて、ふたりいつもいっしょだと

思っていた!!何もかもが解かりあえて、言葉にしなくても

解かりあえていたあの日。

人生最良の日!それはきっと死ぬ時にしかわからないと思う

が、きっと長い人生の中の瞬き程の幸せを、

人は死ぬまで思いだすんだろうなぁー。


時間と云うものは、60秒で1分、60分で一時間とそして、24時間で一日、365日で一年と僕らが生まれて来る

ずーと昔から決まっているが、本当は世界中の科学者は、
この事を信じて疑わないけれど、

僕は異論を唱えようと思う!!

幸せな時の時間の過ぎ方はアッと言う間だけれど、
辛い時は長い気がする!!

君がいなくなってからの僕の時間の進み方はとても早い

この小説は、長い長い君と過ごした日々が僕の人生の

ほんの1コマが、なんだか解かった今、書きはじめるのだった。

             梅本 順一

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

線香花火も終わり、僕らはペンション水玉に戻った。

そして、夕食を取りペンションには僕らより、年上の

カップルが僕らより先に食事をとっていた。

部屋に戻り、ユミコは少し元気が無かった。

「順一、私家に電話してくる。」と節目がちに僕に言った

僕は「そうだね、心配しているよね?」と答えると、

ユミコにテレホンカードを渡した。そして、ペンションから

電話かけると、話が聞こえてしまうので、近くのコンビニ

まで、ユミコを乗せた。ユミコが家に電話をしている間、

僕はコンビ二で立ち読みをして、時間を潰した!

10分位してから、電話は終った。僕は缶ビールを買い込み

ユミコとペンションに帰った。

「どうだった?」僕は部屋に戻り缶ビールを開けながら

ユミコに聞いた!「心配いらないよ!とお母さんに言った!

もちろん、順一さんといっしょだからって、言った。」

僕はその時のユミコの顔を忘れる事が無いだろう。

あの人は、若いからとか、言うひとがいるけれど、

年齢は関係ないと思う!覚悟を決めた時の人間は美しい。

僕は凛とした、彼女の覚悟を悟った時思った。

「きっと、前世でユミコといっしょだったに違いない!」

夜、ベットの上で、僕は、初めてユミコと電話で話した時

の事を話した。「もし、僕らの魂は何度も生まれかわるなら、

きっと、君と暮らしていたのかもしれない!だって、僕ら

4歳も歳が離れているのに、初めて君を探した、レストラン

で君の事わかったよ!ああ、この人なんだって!!」

ユミコはクスクス笑い始めた!!「実はね、私もそう思った

だって順一のこと、すぐわかったし、大体、今回の旅行だって、大胆な自分の行動に、一番ビックリしているの自分なんだから!」

「順一、私の事ずっと大切にしてね!」そう言うと、

ユミコの頬を一筋の涙が伝った。僕はその頬の上から、キス
をした。

この旅行から、帰ったら、ユミコの両親にも、挨拶をしなければならないと思った。

僕らは次の日は、朝から修善寺に行き、そして海に向かい、

ひと時の夏を楽しんだ!!

彼女も、そして僕もすっかり、肌は小麦色で、夏色に染まっていた。
                     つづく。



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