Jaguarの軌跡

Jaguarの軌跡

MDかMD/PhDか・・・




MD Programについて (Doctor of Medicine)
  MD programは日本で言った“医者になるため”のprogramです。一般的に「アメリカで医者になりたい。」という方はこのprogramのことを意味していることになると思いますが、ほとんどのmedical schoolは約2年間の教科書をベースとした基礎教育と約2年の病院での研修を主体とした専門的な教育の4年のprogramを持っています。
  ほとんどの学校ではMedical School在籍中に研究やinternshipなどに携わる機会が豊富に与えられていると思いますが、卒業時に与えられるdegreeはMDとなります。卒業後には各専門分野や研修をする州、病院によって長さが異なるレジデンシー(日本で言う研修医期間)を行い、晴れて一人立ちできるようになるということになります。(USMLEなどの説明は除いています。)
  学費はさまざまで、アメリカ本土のMedical Schoolだと学費のみで$25000-$43000ほどでしょう。実際に留学生を受け入れているMedical Schoolの中から安いところと高いところの例をAAMCのMSARから抜粋して下に載せておきます。
    Howard University, Washington, D.C.
    Non-resident tuition $21,410
    Non-resident fee $3,711
    Total $25,121

    Tufts University, Boston, Massachusetts
    Non-resident tuition $41,360
    Non-resident fee $560
    Total $41,920



MD/PhD ProgramまたはMSTP(NIHのfundによって運営されている場合)について (MD + Doctor of Philosophy)
  MD/PhD programとはMDとPhDの両方を一度に取ってしまおうというprogramです。在学期間はPhD programの修了に必要なThesisの進みによって異なるようですが、Medical Schoolのwebsiteで調べてみたり実際emailまたは電話で問い合わせてみたところ、留学生を受け入れているMD/PhD programを要するMedical Schoolでは6年から8年というのが大幅な範囲みたいです。今のところ見たMD/PhD programではすべて同じ流れの過程を持っていて、はじめの2年間は普通のmedical studentと同じように教科書をベースとした基礎教育、それに続き2-4年のPhDの修了過程、そして最後に病院で実践を主体とした約2年の専門的な教育課程が行われます。
  Jaguarみたいなボンビーな留学生にとって(PhDを取りたいというpassionを無視した上で)最も大切な違いはMD programと違うところは学費です。今ちゃんと返事をもらって確認できた8つのMedical Schoolでは留学生でもアメリカ国民や永住権保持者と同様に在学中の学費免除とその上に毎年強、弱$20,000の生活費が支給されるとのことです。その他にもいろいろな特典はありますが、Medical Schoolによってさまざまなので実際個人で連絡を取って確認してください。AAMCのMSARを参考にするとわかりやすいです。たぶん普通の本屋さんに行けばあると思いますが、amazon.comなんかでも購入できるはず・・・だと思います。
  入学に関してのrequirementもそれぞれのMedical Schoolによって違いますが(中にはTOEFLやTSEのスコアを提出するようにさせているところもあります)、最低一年ほどのresearch experienceはたぶんどこのMedical Schoolでもmandatoryだと思います。あと、勘違いしてはいけないことはMD programにも適していると判断された志願者のみが第二段階のステップに進めるということです。したがってMD programに入るより簡単なんてことはまったくありません。その180°逆です。今把握しているMedical SchoolではMD programの志願者と同様にadmission committeeによる第一段階のscreeningを受けた後、選ばれた志願者のみがMD programのadmissionとは別に推薦状を送ったり、面接をしたりというMD/PhDのadmission processをはじめることになっています。それらのMedical SchoolではこのMD/PhD programのための推薦状をresearchでのpotentialを示すものとしていて、researchをしていたときのmentorやresearchのラボで働いていたときのboss、その他(誰か自分の研究の能力、成功を説明またはサポートするにふさわしい人)に書いてもらうことを義務付けています。
  MD/PhD programは時間はかかるものの、それ以外は夢のような条件ですね。しかし、一つだけ言っておきますが、2004年度にアメリカ全土のMedical Schoolで行われているMD/PhD programに受かった留学生は18人です。その上、実際その18人の留学生を受け入れたMedical Schoolの中にはIVY LeagueのJoan & Sanford I. Weill Medical College (Cornell University)、Columbia University、Dartmouth Universityの3つや、Jaguarが知るアメリカのMedical Schoolの中で一番高い合格者のMCATとGPAの平均点(もちろんHarvard UniversityやJohns Hopkins Universityよりも上の平均点)を有すWashington University、世界的にも有名なKeck (University of South California)などが名を連ねます。「あ、MD/PhD programがただで生活費ももらえるんならMD programやめてそっちにしよう。」と思う前に、世界からの頭脳が集まる全アメリカで18人の留学生しか入れず、ましてやMD programに入れること前提でのadmissionということを忘れずに考えてください。



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