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10月30日(水)MDRライプツィヒ放送交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・J.S.バッハ(メンデルスゾーン編曲): 管弦楽組曲第3番より序曲、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(アン・アキコ・マイヤース)、ブラームス:交響曲第1番ブラ1で不思議な体験をしました。演奏とは全く関係のない話なのですが、これ程までに客席が空いているサントリーホールは初めてで、サイドは2割程度、センターは6割程度の状況でした。さて、まずはアン・アキコ・マイヤースです。線が細く、今日が不調だったのか技術的な問題なのかは不明なのですが、雑味ある音と相まって全く届いて来ませんでした。ゴーダではオケが抑え気味にしているにも関わらずソロヴァイオリンが埋没してしまっている有り様で、全般的に弱くメンコンを堪能するには至りませんでした。オケは1.5枚落ちと言ったところでしょうか。個々の技術が不足していることからアンサンブルは調和せず、乱れ揃わず、弦の厚みは感じられませんでした。ヤルヴィは冒頭のバッハを含めて明るいと言うかポップな印象でした。タクトを持たず指揮台の上でやたら動き回り、踊っているような、体操をしているような、泳いでいるようなユニークな指揮で、バーンスタインを凌駕する完全ジャンプを何度か見せていました。ブラームスは速めのテンポで、1楽章のリピートを行って全体45分程でした。1楽章と4楽章の出だしは過去経験が無いほどのスピード感で、特に4楽章はまるでテープを早送りしているような速さであっけにとられました。オケは足りず、指揮は忙しく、やや緊張感にも欠けた重厚感に乏しいブラ1でした。でも、何故か何故か?決して満足した訳ではないのですが、嫌じゃないと感じた自分がいたのです。
2019年10月31日
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10月27日(日)日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ベートーヴェン:交響曲第1番、ピアノ協奏曲第1番(アレクセイ・ヴォロディン)、ドヴォルジャーク:交響曲第8番凄いドヴォ8でした。インキネンは自然体にもかかわらず、音楽が溢れ出てくるイメージで高い音楽性を感じました。ドヴォ8は洗練されていてシャープ、はつらつとしていました。木管のソロが多いこの曲にあって、過度にソロを強調することはなく、常に弦の存在感を尊重しながら絶妙な調和を導き出すバランス感覚は絶妙でした。常に豊かな響きを醸成する中で随所に各パートが浮かび上がるような感覚が体感できて、極めて充実度が高い演奏でした。全体的に素晴らしかったのですが、中でも2楽章の出来映えが強く印象に残りました。過去に接した実演で言えば、いずれもベルリン・フィルを振ったヤンソンスとカラヤンが忘れられないのですが、ようやくそれを凌ぐパフォーマンスに出会えたのです。当然のことながら、日フィルの集中力の高さも驚異的で、全てのプログラムで安定していました。ベートーヴェンの1番も見事でした。とにかくスッキリして締まったベートーヴェンでした。スッキリしすぎていてやや物足りない位なのですが、オケのレヴェルの高さもあり緻密な調和で上質に仕上がって、2楽章の出来を筆頭に終わってみると満足感が高かったです。最後にヴォロディンですが、どうやら苦手な相手のようです。先日同様クリアな音でテクニックも素晴らしいのは判るのですが、弾むようなタッチから繰り出される音が発声でいえば「棒読み」をしているように聴こえてしまうのです。テクニカルで局所的なアプローチと受け止めてしまい、心に響かず退屈になってしまいました。気持ちを切り替えて臨んだアンコール(シューベルト:即興曲)でも結果は同じだったことから、かなり重症のようです。
2019年10月27日
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10月24日(木)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(文京シビックホール)。・スメタナ:『わが祖国』より「高い城」、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(樫本大進)、ドヴォルザーク:交響曲第9番『新世界より』樫本大進のソロは圧巻でした。まずはスメタナ。はつらつとしていてボヘミア色はあまり感じませんが、弦の安定感が光る十分に美しい演奏でした。しかし、管は全体的に綻びが目立ちました。樫本大進のチャイコフスキーは文句なく見事な演奏でした。力強さと優美さを合わせ持った音がとにかく素晴らしく、テクニックも安定していて存在感は際立っていました。オケの抑制気味のサポートも好印象で、なかなか聴けない貴重な名演に接することができました。ドヴォルザークは独特なアプローチでした。弦を極端に抑制的にして全体バランスを意識しながら、管を浮かび上がらせるイメージが随所に見られました。弦が抑制的だったことで部分的に物悲しい雰囲気に聴こえたのは、今までに経験が無かったことです。加えて、特に第1楽章はテンポ、強弱の細かな変動により更に抑揚が利いて、一味違った印象でした。但し、オケの出来としては全体的に精彩を欠いていて、ホールの弱さと相まってビシュコフの意思を表現しきれていなかったように思われたのは残念でした。いずれにせよ、従来のチェコ・フィルとは趣を異にしているのは間違いなく、今後どのように進化していくのか楽しみです。
2019年10月25日
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10月20日(日)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)。・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(セルゲイ・ハチャトゥリアン)、交響曲第2番ハチャトゥリアンは端正で真面目なヴァイオリンでした。音はしっかりしていてどちらかというと太めで存在感はあるのですが、それ以上のこれと言った特徴が見出だせず、ややつかみどころが無い印象でした。特に1楽章は遅いテンポで朗々と歌うのですが冗長に感じられてしまいましたし、3楽章は最もマッチしていて悪くなかったのですが、何となく最後まで捉えられずに終わってしまった印象でした。後半のブラ2は先日のチャイコフスキーと全体的な印象はほぼ一緒でした。極めてオーソドックスな上に更に抑揚と無駄を抑えた演奏で、学校の音楽の先生から授業を受けているような感覚を受けました。オケの出来はまぁ普通と言ったところで、総合的には物足りなさが残ったブラームスでした。
2019年10月20日
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10月19日(土)日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ドヴォルジャーク:歌劇『アルミダ』序曲、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(アレクセイ・ヴォロディン)、交響曲第3番『英雄』40歳に満たないインキネンの『英雄』は「憎い名演」でした。『アルミダ』序曲は初めて聴いたのですが、ドヴォルザークとしては民族的な表現が控えめでやや北欧的とも思える響きが特徴的な美しい曲でした。ただ、オケは管がやや乱れ気味のスタートでした。2曲目のピアノ協奏曲ですが、ヴォロディンは卓越したテクニックの持ち主で「ここまで一音一音が見事に聴こえるか」と思わせる程クリアでした。しかし、全体的な表現力ではやや「薄さ」を感じさせ、スケール感が出てこないことから魅力的には聴こえませんでした。ペダルの多用もやや気になりましたし、オケが相変わらず管を中心に今一つだったのは残念でした。メインの『英雄』はスッキリ、シャープで洗練されていました。やや速めのテンポで一見淡々としているのですが、細部に渡ってきっちり仕上げられており、終始質の高さを感じさせるものでした。淀み・揺るぎがなく、常に上質な響きを意識して品格があり、派手さはありませんが音楽がひしひしと迫って来る印象でした。正直オケには随所で不満を感じましたが、今後2年間に渡り展開されるベートーヴェン・チクルスを、継続的に聴いていきたいと強く思わせるものでした。
2019年10月19日
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10月16日(水)ダン・タイ・ソンのコンサートに行ってきました(紀尾井ホール)。 ・シューベルト:ピアノ・ソナタ第15番『レリーク』、ショパン:3つのワルツ(『告別』op. 69-1、op. 34-3、op. 64-2)、マズルカ風ロンド、パデレフスキ:4つの小品(メロディ、伝説 、夜想曲 、メヌエット)、ショパン:舟歌、ボレロ、スケルツォ第2番 極めて普通でした。 本来味わいのあるピアノを聴かせるはずなのだと思うのですが、味わいは出て来ませんでした。気になったのは右手で、技術的にも本来の出来になかったようでミスが目立ったのですが、とにかく総合的に「弱く」感じ、音色もこれと言った特色がないので魅力は感じられませんでした。 レリークはコントラストに乏しくのっぺりした印象でしたし、スケルツォは遅いテンポで朗々と歌い上げるような独特な解釈でしたが、やり過ぎ感が勝っていました。
2019年10月16日
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10月15日(火)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲(エマニュエル・チェクナヴォリアン)、チャイコフスキー:交響曲第5番チェクナヴォリアンは何とも魅力的な音でした。 シャープで芯があることから音がストレートに届いて来るのですが、角張っておらず伸びやかで、とにかくよく響くのでスケール感が抜群でした。2楽章などは表現に更なる情感の籠りを期待したいところですが、音色の素晴らしさがそれを補って余りありましたし、特に3楽章は存在感が際立っていました。今年聴いたヴァイオリンの中でも出色のインパクトだったことから調べてみたのですが、ロリス・チェクナヴォリアンの息子でまだ24歳とのことで、更に驚き!。素晴らしい才能に出会えました!!後半はまさにオーソドックスで王道のチャイ5で、金管もティンパニもほぼ全開でした。聴きどころの2楽章で管パートが精彩を欠いたり、指揮棒を持たない上にやや分かりづらい手振りなのに結構テンポが動くテルミカーノフにオケが手間取ったりしていましたが、久々に「チャイコ5聴いた~」と体全体で感じられる快演で、満足度の高い演奏会でした。
2019年10月15日
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10月14日(月)藤田真央のコンサートに行ってきました(紀尾井ホール)。 ・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番『テンペスト』、ショパン:スケルツォ全曲 20歳のピアニストのリサイタルとは思えませんでした。 クリアで透明感があり凛としているのですが、暖かみも感じさせる音色です。強弱やテンポをきめ細かくつけるなど繊細さがありますが作為的ではなく、内面から音楽が自然と出てくる印象でした。特にモーツァルトはその良さが最大限引き出され、美しく素晴らしい演奏でした。 ただ、ベートーヴェンとショパンでは大人びていると言うか落ち着き過ぎていると言うか、まとまりすぎていてスケール感が出てこない印象で、やや一本調子でいささか退屈に感じる部分があったり、出来上がりすぎていて逆に物足りないと感じてしまうこともありました。 しかしながら、完成度の高さは驚くべきレヴェルで、今後の世界的な活躍を大きく期待させるリサイタルでした。
2019年10月14日
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10月13日(日)チョン・キョンファのコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番『雨の歌』、第2番、第3番(ケヴィン・ケナー)キョンファの聴き納めです。実は昨年リサイタルに行った時に、前半のブラームスとフォーレを聴いた時点で余りの酷さに前半で席を立ってしまったのです。以前聴いたキョンファとは明らかに違い別人のようでした。音が尖っていて力任せで、表現は適切ではないかもしれませんが明らかに「衰え」を感じさせる音色で、正直聴くに耐えなかったのです。その時は「もうキョンファを聴くことは無いな~」と思いました。でも、今回の来日プログラムがブラームスのソナタ全曲と聞いて大きく興味を引かれたので、恐る恐るではありますが参戦することにしました。1番の1楽章は正直昨年と同じ印象で辛いものがありました。私のキョンファに対するイメージは、押し付けがましくさえ感じさせる豊富な音量と直線的な切り込みで圧倒的な存在感を示すというものですが、残念ながらそれは全く感じられず寂しささえ覚えてしまいした。「また前半で帰らざるを得ないなぁ~」と思っていたのですが、2楽章の後半辺りから生気を取り戻したように音に力が籠るようになり、その後は全盛期を彷彿とさせる場面も随所に見られました。2番も悪くありませんでしたが、何といっても3番の出来が出色で特に2楽章は強く印象に残りました。3曲の中では3番が最もキョンファにマッチしている気がするのですが、キョンファの弾き振りも自信たっぷりで堂々と映りました。何とか昨年の思いは払拭することができたのです。
2019年10月13日
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10月6日(日)日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)。・シベリウス:『フィンランディア』、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(岡田奏)、ベートーヴェン:交響曲第5番岡田奏はやはり逸材です。まずは『フィンランディア』です。端正なのですがアプローチがやや正直すぎ、オケの調子も今一つだったので冴えない印象でした。さて、ラフマニノフです。岡田のビアノは透明感があり決して線は太くないのですが、力強さも備えておりラフマニノフでも違和感はありませんでした。あまり歌わず表現は直線的なのですが、持ち合わせた音質や音楽性とマッチして独自性を造り上げている印象です。時として淡白に聴こえるのですが、それを気にさせないスケール感がありました。春に聴いた時よりも厚みを感じさせたこともあり、今後の更なる飛躍に大きく期待させる演奏でした。後半のベートーヴェンは残念ながら、何とも表層的で奥行きが無く、立体感の感じられない演奏でした。
2019年10月06日
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