朝日新聞の「 声 」の欄に、小学校を卒業して何十年も経ったけれど、なつかしく、また会いたい先生について書かれた記事が載っていました。
「 皆さん。明日は授業参観日です。明日、お父さん、お母さんが皆さんの後ろのほうに立つでしょう。算数のお勉強を見てもらいますね。
その時、『 分かる人は手を挙げなさい 』と言われても、算数が苦手で分からない人は手を挙げられなくて辛いでしょう。
だから、明日、『 分かる人? 』と言ったら、みんな手を挙げなさい。でもね、わからないのに手を挙げて、当てられたら困るでしょう。だから、親指を曲げておきなさい。そうしたら絶対に当てないから。 」
何度聞いても良いお話です。参観日当日、算数が苦手な子どもの親たちは、元気に手を挙げている我が子を見て、頑張っているなぁ、でも、どうして当ててもらえないのかしら、と思ったでしょう。
今、こういう先生がいらしたら、子どもは変わるでしょうね。恥をかかせないのです。子どもの側に立っていたのです。だからこそ、何十年経ってもあの先生に会いたい、と思われるのですね。