物乞いとソーシャルビジネス

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2011年10月17日

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アフリカ滞在中に、何度か物乞いを受けた。

子供、バックパッカー、世界会議の参加者からまで・・・・・

すべて、反射的に断った。

求めてきているのは、金額にすれば、たった数十円。

「俺って冷たいなー」

断った直後、いつも自分を責める気持ちが沸き起こった。

と、同時に、施しに対応することへの強い抵抗も感じた。

そのときに思い出したのが、

行きの飛行機で読んだ本の、以下の言葉だ。

「欧米が過去５０年間に２兆３千億を対外援助に費やしてきたにもかかわらず

　マラリアの死の半数を防げるたった１２セントの薬を

　子供たちに届けることさえ、いまだにできていなことだ」

（『白人の責務』　世界銀行元エコノミスト、ウィリアム　イースタリー著）

援助は、貧困を解決できない。

援助により、被援者は変化を促進する積極的な活動者ではなく

被害者という枠にはめられてしまう。

貧困を解決するには、

施しではなく、ビジネスの対象として見なければならない。

南アフリカ全人口９億人の中の

貧しいといわれる６億人も

当然、ビジネスの対象となりえる。

単価は低いが数は多く

まだ多くは手付かずの市場だ。

当然、「彼らの問題を解決する」

視点に立ったビジネスでないと成立し得ない。

彼らが自立するため

ビジネスを興すための「支援」が必要だ。

貧困は、施しではなく

ビジネスでないと解決できない。

今回のアフリカ滞在で改めて実感しました。

（以上は、長期的な話で、　

　たとえば震災直後の、今日明日食べるもの着るものがない

　といった状態の時には、援助でしか救えません。

そういった支援活動は絶対必要ですし

　そういった活動に従事されている方々には

　心から敬意を表します。

　また、施しを断るたたびに

　「じゃあ、お前が目の前の人に対して、いったい何ができるんだよ」

　と自問自答し、都度つらい気持ちにさいなまれたのも、正直な気持ちです）

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