父の体験


【10月半ば】  父が、いつも行っているk開業医(内科医の父の医院を継いだ、専門は外科だが、何故か内科も診療科にしている)で、人間ドッグの結果を聞きに行った。

k医師 「天皇陛下がちょっと前に手術した病気と同じ病気の疑いがあると、血液検査で出ているけど・・・」と

首をかしげているだけ。

 父は、再検査を頼んだ。

(私なら、即、評判のいい総合病院へ行っただろう。
 しかし病院嫌いの父は、自分が癌であることを認めたくなかったのだろう。)


【11月半ば】 K医院で再検の結果、さらに数値が上がっていることを伝えられ、専門医を紹介するがどこがいいか聞かれる。

病院にほとんどかかったことのない父は、即答できず、少し情報を集めてから紹介状を書いてもらうことにする。


 市内の市民病院の医者の多くは、少し評判が良くなると、市民病院をやめて、開業医となってしまう。


 市民病院の泌尿器科も、評判がいいといわれていた医師が、市内で最近開業した。

 そこで、その医師が開業した▲医院へ紹介状を書いてもらうことにした。


【12月下旬】 紹介状を持って▲医院へ。

▲医師 「マーカーの値が高いから、癌の可能性がある。
 年明けに、細胞を取って検査する。
 そのとき家族を連れてくるように」


【1月初旬】 父、母、私と3人で▲医院へ。

 細胞を取る。

▲医師 「5本取ったうち、2本にそれらしいものが見られた」

 次回、家族も来院すべきか聞くと、

▲医師 「来院が必要な場合は電話連絡をする」


【1月中旬】 父のみ▲医院へ。

▲医師 「細胞検査の結果、癌であることが判明。

 薬を2種類処方。

 多臓器への転移を見るから、市民病院でCT、MRIを、取ってくるように」(予約はクリニックがしてくれた)

(癌の告知なのに、何故家族は呼ばれなかったのか?)


【1月4週目】 市民病院でCT


【1月5週目】 ▲医院でCTの結果。

▲医師 「転移は見られない。すぐ手術できるかも。

 手術方法は、腹腔鏡手術(自分の出身大学で行われている、最先端医療)か、従来のおなかを切る手術がある。

 市民病院は、手術できる医者がいないので、自分の出身大学の大学病院から医師を呼んで、手術だけやって、後は市民病院の医師がケアする。

 また、アイソトープ検査は、市民病院の泌尿器科を受診してから予約を取って、行うように」

(CT、MRIは、▲医院が予約してくれたのに、何故アイソトープは同様にできないのか?

 従来の手術を望んだ時、市民病院へ送るつもりだったのか?)


【2月1週目】 市民病院でMRI。


【2月1週目】 市民病院泌尿器科初診。
 問診とアイソトープの予約だけ。


【2月1週目】 ▲医院へ、薬が終わったので、薬をもらいに行く


【 2/9 】 ▲病院でMRIの結果。

▲医師 「転移はないが、stageCなので、すぐに手術はできない。

 化学療法で特別注文の注射をやってから、様子を見て手術という事になるかも。

 注射は、特別注文だから、すぐには、始められないので、来週からになる。

保険が利かないから、1本3万円位する。

 これを3,4回打つから10万円位かかる。

 どうする?」



 父は答えようもなく、医師の言われるとおりにするしかないとそのまま帰宅。

(またも家族は呼ばれない。

 治療方針を決める大切な話を、

「癌」と聞いてからずっと、「が~ん」としている患者本人にしか話さない。)



【 2/10 】 他市の、評判の良い◎市民病院へ転院の紹介状を書いてもらうため、父に私が付き添い、▲医院へ。

 カルテには、市民病院で取ったMRI画像の袋に貼ってあった所見がコピーして貼ってあり、そこには確かにstageCと書いてあった。

 ◎市民病院への紹介状を書いていただくようにお願いした。

 しかし、一向に書こうとしない。

 ◎市民病院以外の病院名を、次から次へと出してくるだけ。

 その上、◎市民病院の泌尿器科は、4月から医師が全て変わるから、よくないのではと言い出す。

 こちらの腹は決まっているので、最後は沈黙。

 ようやく「セカンドオピニオンを聞いてくるという事にしますか」で、やっと紹介状を書いてくれる。

 また、今までの検査の画像も借りられた。

(紹介状書いてもらうだけでこんなに時間がかかるなんて、

患者は、自分で医者を選ぶ権利はないのか?)



【 2/12 】 市民病院でアイソトープ。

 明日◎市民病院へ行くので、お金を余分に出して、コピーを作成してもらう。


【 2/13 】 ◎市民病院へ 父と私

 前の患者が終わっても、なかなか父が呼ばれない。

 診察室で、担当医が、画像を何度も真剣に見ている様子がすりガラスから見える。

 20分近くして呼ばれた。

 ▲医師は、紹介状に「患者は手術を希望している」と書いたらしく、

担当医師 「うちは、stageCでは、手術はしませんよ」といきなり言われた。

私 「結構です。▲医院は、手術も検査の施設もないので、こちらでお世話になりたいのです」

医師 「えっ、こちらに変わりたいという事なのですか?」

私 「そうです」

医師 「▲医院の先生はご存知ですか」

私 「はい!」

 担当医は、もう一度画像を何度も見直す。

そして、

担当医師 「 このMRI画像は、はっきりしない。

もう一度、とらせてもらってもいいですか。」

 診察後すぐ、MRIを取ってもらった。

 そして、1月27日から飲み続けた▲医院で処方された薬は

「飲まなくてもいい」

と言われた。


 後でネットで調べたら、▲医院で処方されていた薬は、前立腺肥大を抑える薬だった。


【 2/13 】 ◎市民病院へ 父と私

担当医師 「前回のMRIの画像の結果、stageBかCか微妙なところ。

 すぐに処置(手術)してもいいかもしれないくらい。

 でも一応ホルモン注射3回で、癌を小さくしてから、手術という方向で行きましょう。

 ホルモン注射は短期間ならよく効く。
100人のうち98%の確率で効いている。

 念のため、血液検査もしておきましょう。」

 で、診察後すぐホルモン注射を打ってもらう。


 会計が済み、父に「注射いくらだった?」と聞くと

「1万円くらいだった。」


 父の経験を通して、色々な勉強が出来た。 



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