大都会 part２ | メタボの気まぐれ

大都会シリーズの第２弾「大都会 part２」は
舞台を暴力専門の捜査四課から一般捜査課へ移り
石原裕次郎の役柄も前作の新聞記者から医師に変更されました。

前作の人間ドラマからアクションを強調する志向が取られ
派手なカースタントも登場し、
犯人たちの犯罪行為にも残虐性が増している。

城西署の黒岩頼介（渡哲也）は巡査部長に昇任した
捜査課の刑事で、他には現場叩き上げの大ベテラン
丸山米三（高品格）部下の大内正（小野武彦）

今回新たに徳吉功（松田優作）上条巌（峰竜太）が登場した。

徳吉刑事は給料日を除いて遅刻無断欠勤は当たり前、
その上状況も弁えずに冗談めいた台詞ばかり吐く
空気の読めない人間だが捜査はアウトロー的である。

今回扱う事件も完全凶悪犯罪を取り扱っており
現実に発生した金嬉老事件・東大阪クラクション殺人事件・
誘拐殺人事件をモチーフにした物語も登場した。

この黒岩と対立するのが城西署の嘱託医で渋谷病院の外科医
宗方悟郎（石原裕次郎）であり、患者がヤクザといえど
凶悪犯といえど分け隔てしない主義で
看護婦の吉野今日子（丘みつ子）も黒岩の強引なやり方に反発している。

後任の刑事に神総太郎（神田正輝）宮本兵助（苅谷俊介）が登場。

また黒岩の妹・恵子（仁科明子）も引き続き登場し
都内のブティックでファッションデザイナーを務めている。

この「大都会 part２」は後に制作される
「西部警察」の布石を残す番組となり

テレビ部門優秀作品としてノミネートされました。

出演した松田優作は当時、暴力事件で謹慎中であり
その事を知った石原裕次郎が松田優作の復帰に協力し
前作「大都会闘いの日々」の第4話ゲスト出演させた。

今回のpart２では本格復帰を打診し、松田は
尊敬する渡哲也と初めて仕事出来ると言う事で
本格復帰を果たす事が出来たのです。

この頃より松田優作は演技中にアドリブを出すようになり
その後の「探偵物語」で活用するようになりました。

また黒岩の妹役の仁科明子は後に結婚・離婚する
松方弘樹との不倫騒動により
撮影中に芸能活動を休止し出演を降板しました。

このpart２の特徴としてラストに渡哲也が歌う挿入歌
「ひとり」は石原プロ制作のドラマのエンディングには
出演者が挿入歌を歌うという番組の定番となり
方向を決定づけたものになりました。