黄門

黄門

水曜の朝、午前3時


著 者 蓮見圭一
出版社 新潮文庫

 久しぶりにいい小説を読んだ。読みながら、自分の人生を振り返り、これからの人生を考えた・・・どう残りの人生を生きる?問いかけられている。

 45歳で亡くなった女性が、死を目前に娘に宛てたテープを起こすというもの。
 時は、大阪万博。ちょうどボクが高校3年生のとき、万博が開催された。
この女性は万博のホステスとして働いているときの恋愛と破綻、その後結婚、娘を育てる。しかしずっと万博の時の恋愛を引きずって生きてきた。ちょっとしたことで違った人生を生きていたかもしれない・・・そのことから逃れられなかった・・・

 人生に対する言葉が突き刺さってくる。
 娘へのメッセージ
「あなたは何をしたいのか。何になりたいのか。どういう人間として、どんな人生を送りたいのか。それは一時的な気の迷いなのか、それともやむにやまれぬ本能の訴えなのか。耳を澄まして、じっと自分の声を聞くことです。歩き出すのはそれからでも遅くないのだから。」 

 それにしても、主人公も誰も彼もかっこよすぎるような気がしないでもない。女性は美人で知的で、男性も背が高く、頭もいいと言う人物が多く出てくる。 

点数 88
スリル ★★ 
泣ける ★★★★
ドキドキ★★★ 


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