黄門

黄門

ふたたびの恋


著 者 野沢 尚
出版社 文春文庫

 タイトルを含めて3つの短編集。野沢尚は2004年に自殺している。テレビや映画の脚本化でデビューして作家に・・・
 男と女の微妙な関係を切なく描く。こういう小説は歳をとらないとわからないかもねえ・・・「ふたたびの恋」は脚本家の主人公が昔つきあってた女と沖縄でばったり出会い、二人で一本の脚本を書き上げるという中でのやりとりが面白い。「恋のきずな」は40歳の主婦が息子の友達との淡い恋を描く、と書くといやらしい小説みたいだけど、そうではない・・・一線を越えるかどうかという瞬間、人はいろんなことを考える・・・「さよならを言う恋」は一番泣けた。夫婦のかすがいであったひとり息子が交通事故で死んで、離婚してしまい1年半後もと妻からの呼び出し・・・二人とも子どもの死を引きずって生きていたが・・・  

点数 70
スリル ★★ 
泣ける ★★
ドキドキ★ 


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: